湯沢峠 1990 m 

   当初の予定では丸沼溫泉から四郎沢を上がり、四郎峠を経て四郎岳に上がる積もりであった。しかし、登山口で間違って湯沢峠に向う登山道を取ってしまい,気がついたときには1時間近く経っていた。

   引き返して地図で確認してから、無理に四郎岳に登るよりこのまま湯沢峠まで
登って見ましょうと、小林さんと相談をして湯沢峠に上がることにした。

    小林さんは以前一度四郎岳に上がっておられるが、その時の記憶が定かで無かったようである。自分も宿を出るときに貰った四郎岳登山の詳しい地図と案内を登山口で確認するべきであった。

    しかし、間違って辿った湯沢峠はそれなりに面白い山行であった、昔は群馬の片品から栃木の奥日光方面に物資を運ぶ道だったであろうが,今は通る人も無い。登山道は整備されておらず,人より鹿などの動物の跡の方が多いくらいであった。

 2021年9月29日(火) 晴れ後曇り 無風
   2人
   標高差: 登り 560 m 下り 560 m
 
丸沼溫泉(9:05)-湯沢峠に向う登山道1642m地点(9:40)―湯沢峠に向う登山道1594m地点(9:55~10:05)―湯沢峠(11:55~12:00)ー
湯沢峠南東小ピーク(12:10~13:00)-丸沼溫泉(15:00)

  旅館で朝食を済まして,宿を出たのは8時半過ぎ。さすがに平日で人が少なく四郎岳に上がるる人はいない。宿で,四郎岳登山案内が書かれた詳しい地図を貰った。小林さんは何年か前に四郎岳に上がっておられるので,本日は付いていけば良いと地図も確認しなかった。

  車を最終駐車場まで少し走らせて駐車。登山の準備をして出発。古いゲートを越えて平坦な登山道を進んだ。この登山道は始めは湯沢沿いに進み湯沢峠に向う。

  一方、四郎岳は四郎沢沿いを四郎峠まで上がら無ければならない。登山口で左側に向かい沢を渡ってから四郎沢沿いを上がる。地図や案内図を見れば,すぐに気づくはずなのに、ゲートを越えて登山道をそのまま行ってしまった。当初は沢沿いの登山道でこの沢が湯沢だとは思わなかった。


登山口から平坦な林の中の登山道を行く       沢の水を運ぶ水道?                第一の堰堤
    



  沢にかかる堰堤3カ所を超えて、沢から離れて尾根筋に上がっている。沢の方に向かって踏跡があった。おかしいなと思いながら尾根筋の登山道を上がっていった。途中でいくつか標識が有り、日光沢方面の標識が出ていた。


沢沿いを行く                      第3の堰堤を右側から越える            カニコウモリの花も終わりに近い
    


  尾根筋の登山道はどんどん沢から離れている。どうもおかしいと1642m地点で引き返した。先ほどの沢沿いに降りる1594m地点まで戻り、休憩しながら地図とGPSで確認すると、四郎沢では無く湯沢峠に向う登山道であること分かった。

  登山口まで戻って四郎岳に向うとすると時間がかかる。2人で相談して、今回はこのまま湯沢峠に上がった後、隣の小ピークに登って見る事にした。

  湯沢峠に向う登山道は整備されておらず荒れていたが,所々標識が付いていた。登山道はヒバやシラビソなどの大きな針葉樹に覆われていたが,材木として切り出すのが難しいようで,倒れた大木が何カ所も登山道を塞いでいた。木の合間から登る予定であった四郎岳が遠望された。


急斜面を横切る登山道を慎重に進む        大きな倒木を乗り越える              大きな倒木の下をくぐって越える

   


  木の根や笹が登山道に出ていて滑りやすいので注意しながら2本のストックを頼りに上がった。小さな尾根を越えて谷筋に降りて対岸に渡る所で滑って滑落した。距離は短かかったので,何ともなかったがヒヤッとした。以後さらに慎重に上がったので時間がかかった。


木の間から四郎岳を遠望                倒木で塞がれた登山道を行く           短いが滑落した沢筋
    



  急斜面の尾根を上がりきると傾斜は緩くなり針葉樹の大木も見られなくなって鞍部に到着。ここが湯沢峠であった。


 針葉樹林帯から広葉樹になった         登山道は平坦になり峠まで後わずか         峠に至る
     


   登山道は日光沢温泉まで続いている。正面に根名草山、その右に大嵐山。はるか左手に鬼怒沼山が遠望された。


         正面に根名草山、左に大嵐山、右奥に高薙山
       



  峠から左側は背の高い笹藪が濃く行けそうも無い。右側は菅沼に向う標識が付いており,笹藪に覆われた登山道が続いていた。この登山道を辿り,無名の小ピークに達した所で,昼食タイムとして休憩を取った。 


笹藪に覆われた登山道を菅沼方面に向う      小ピーク手前で                  大きな大木

     



  2人でいろいろの話しをしながら長い休憩。1時になったので下山することにした。帰りは行きに取った登山道をそのまま戻るだけ。下りもストックを頼りに進んだ。途中登山道沿いに生えている木の根を踏んで滑って何度か転んだりして時間がかかった。


倒れかかった大木                  下りも倒木を乗り越えていく             登山口まで後わずか。平坦で歩きやすい
    


  2時間かかって登山口に戻った。後片付けをして小林さんの車に同乗して帰途に着いた。

  当初は四郎岳の予定であったが,思いがけず湯沢峠の山旅を楽しむことが出来て幸いであった。同行頂いた小林さんに感謝する。

  なお、写真の一部は小林さんが撮られたものである、使用許可を頂き感謝する、

 GPSトラック(丸沼溫泉登山口付近のトラックは電池切れで誤作動をしている)