御飯岳、破風岳 2160, 1999 m

   御飯岳は群馬県と長野県の県境にあり、標高が2000mを超える。万座温泉から上信スカイライン、須坂大前線が毛無峠まで舗装道路で通じており、容易に登ることが出来る。群馬100名山、信州100名山に選定されており、一度は行ってみたかった山でもある。

   破風岳は毛無峠を挟んで御飯岳と反対側にある山だが、毛無峠との標高差は200mも無い。そこで、御飯岳に上がった後、破風岳に上がることにした。

  万座温泉で標高が1800mあるので、紅葉はすでに始まっていていると期待される。数日前の気象情報では14日は晴れるとのことであったが、北から冷たい高気圧が張り出してきたため、残念ながら曇り空で時々ガスがかかって北アルプスなど遠方の山々の眺望は全く無かった。

  道路の周囲の林は紅葉、紅葉が真っ盛りであった。暑からず、寒からずの天候で雨に合わず、笹原の中の雰囲気の良い登山道の中の静かな山歩きを楽しめて幸いであった。
 2020年10月14日(水) 曇り時々晴れ
   単独
  毛無峠(7:40)-毛無山(8:05)-御飯岳(9:25~9:45)-毛無山(11:05)-毛無峠(11:20~11:35)ー破風岳(12:15~12:40)-毛無峠(13:15)


  万座温泉のホテルに宿泊。朝5時半に起きて温泉に浸かった後、前日コンビニで買ったサンドイッチと缶コーヒーで朝食を取った。7時前にホテルをチェックアウト。

  車でまず万座峠まで上がった。上信スカイラインを進み、須坂方面に進む分岐点で毛無峠方面の標識に従い、左折をして須坂大前線を進んだ。曇り空で時々ガスが立ちこめていたが、長野県側に入ってガスは取れて時々青空が見えてきた。道路周辺の林は紅葉、黄葉が真っ盛りで美しい。

道路の周囲は紅葉が盛り               道路上から見る                 毛無峠から見る毛無山
  


  朝早いので対向車は来ないが、すでに何人かの先行者が道路脇で3脚にカメラを構えて写真を撮っていた。7時半に毛無峠に到着。駐車スペースには軽乗用車が1台停まっていた。どうやら御飯岳に上がった先行者がいるようである。


ウラシマツツジの紅葉                 古い鉄塔の横を上がる              小串硫黄鉱山跡
   


  山歩きの準備をして出発。まず目の前の毛無山に上がっていった。古びた大きな鉄塔が4本建っている横を通り過ぎた。この鉄塔は閉山となった小串硫黄鉱山の策動として使われていたとのことである。

  何年か前に八幡平に行った時に見た閉山した松尾鉱山の跡を思い起こした。あそこも硫黄鉱山だった。石油燃焼に伴う大気汚染を防止する観点から、石油の脱硫技術が進歩して、硫黄が大量に福生されるようになった。その結果、日本全国の硫黄を採掘する鉱山は閉山に至った。


毛無山から見る破風岳、土鍋山、四阿山                      毛無山から見る御飯岳と草原の中の登山道
  



  毛無山には立ち木が無く火山礫の斜面を上がっていった。山頂近くになるとガンコウランが一面に拡がっていた。頂上周辺は岩が散らばっており、ケルンが積まれていた。目の前にはこれから進む御飯岳方面が見える。笹原の中の登山道が風情がある。反対側を見ると特徴的な破風岳の算用が見える。

  毛無山から草付きのなだらかな登山道を下っていき鞍部に達した。そこから草付きの登山道を登り返すとツガの森林帯に入った。森林帯の歩きが思ったより長く続いた。樹林の急斜面を慎重に上がると、なだらかで広い稜線歩きとなったりを2,3回繰り返して最後の緩斜面を進むと御飯岳の山頂であった。山頂には標識と3角点が立っていた。


樹林帯の中の登山道を行く              御飯岳山頂標識                    山頂の紅葉
  


  ほんの少し前に着いたらしい先行者が一人いた。この先行者に挨拶をして行動食を取りながら休憩。曇り空で時々ガスが立ちこめてきて周囲の眺望は効かない。

  無線で話をしている先行者にお先にと言って、往路を辿って下山した。歳を取ってきて下山で膝や足腰を痛めるので、2本のストックを使いゆっくりと下って行った。途中、毛無山手前の鞍部の登山道で薄日を指す中で蝶が羽を広げて止まっていた。よく見るとエルタテハであった。

無山に向かう登山道。後ろは土鍋山            エルタテハ                   オトギリソウ
  



  毛無山を下って毛無峠に到着。駐車スペースには数台の車が停まっていた。車に戻って缶コーヒーを飲んで少し休憩した後、破風岳に向かった。

毛無山の紅葉                       毛無山を振り返る                 これから上がる破風岳
  


途中、破風岳から下りてくる人が10人以上いた。こちらは御飯岳より標高差は少ないし容易に上がれる。上部は急斜面だがジグザグの登山道は歩きやすい。最後の一登りで頂上に到着。頂上には標識が立っていて広い。頂上から広い尾根筋を少し先まで行ってから戻って休憩。


破風岳山頂。後ろは御飯岳                 破風岳山頂付近の紅葉            破風岳より見る御飯岳
   


  休憩後は往路を辿り下山。途中で御飯岳山頂で一緒だった単独行者が上がってきた。この方は群馬県の住人で群馬の山などについて少し話をした。さらに毛無峠近くではラジコンの飛行機を操縦している人にラジコン飛行機について伺った。

  車に戻って後片付けをして帰途についた。今回は楽なコースで無理をしなかったので足腰が痛くなること無くのんびりと山歩きを楽しめた。

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