地元桐生の山で標高が1000mにも満たないが、花の山として有名である。5月上中旬に花を咲かせるカッコ草は大型の桜草の一種で、ここの固有種として有名である。また、頂上周辺にはヤシオツツジの群落があり、4月下旬から5月上旬にかけてピンクの花が素晴らしい。
GWで帰省していた息子と2人で、カッコ草とヤシオツツジの花を見に久しぶりに鳴神山に出掛けた。今回は東面の鍋足登山口から頂上に上がり、木品登山口に降りてから、林道を少し歩き鍋足登山口近くに停めた車に戻ることにした。
自宅から登山口まで1時間もかからないので余裕を持って行ける。朝9時に自宅を出て午後に戻ることにした。さすがにGW中である。途中あるいは山頂で大勢の登山者に出会った。ヤシオツツジは満開を過ぎていたが咲き残っていた花を見ることが出来たし、カッコ草の花は丁度花が咲いている時期で久しぶりに見ることが出来た。
2019年5月4日(土) 晴れ一時雨
2人
鍋足登山口手前駐車地点(9:55)-カッコ草群生地(11:05~11:15)-門田峠(11:30)―鳴神山(桐生岳)山頂(12:00~12:25)―木品登山口(13:45)-鍋足登山口手前駐車地点(13:55))
朝食後、9時過ぎに出て、梅田方面に進み、木品登山口を過ぎて鍋足登山口の手前の道路上の駐車スペースに10時前に到着。鳴神山に上がった人の車が道路際には沢山停まっていた。
用意して林道を少し歩いて鍋足登山口に向かった。鍋足登山口で左に折れ、登山道を進んだ。沢沿いの登山道は整備されていてほどほどの斜度が続いていてあるい易い。沢の流れと新緑が美しい。
道路際にある石像と石碑 杉林の中の登山道 沢を渡る
杉林の中の登山道を1時間ちょっと歩くとカッコ草群落地に出た。カッコ草は鳴神山周辺にだけ見られる美しい桜草の一種である。かってはこの地域に数多く分布していたそうだが、盗掘などにより数が減り絶滅危惧種となっている。ここのカッコ草群落地はカッコ草保存会や鳴神山を愛する会などの団体の尽力で保護されている。
沢には小さな滝 ヒイラギ草。紫色の花が咲くはず フタバアオイ
保護のためにロープが張られた杉林の半日陰の根元にピンクのカッコ草が咲いていた。カッコ草保存会の方、カッコ草を見に訪れたた登山者で賑わっていた。ロープが張られた見学路を一周して満開に近いカッコ草の花を見た
カッコ草
カッコ草を見終わって、杉林の中の急斜面をわずかに上がると稜線上の門田峠に出た。左側の登山道を上がって行った。最初は緩斜面であったのが、だんだん急斜面となって行った。
杉林を稜線を目指して最後の登り 門田峠 急斜面を上がる
ヤシオツツジが見え出したが、花はもう終わりで新緑の緑となっていた。急斜面の尾根筋を上がると咲き残っていたピンクのヤシオツツジが見られるようになった。だんだんヤシオツツジの花が多くなり、新緑の緑と青空にピンクの花が生えて美しい。
ヤシオツツジ
上がり切った所が鳴神山の双耳峰の一つで社のある仁田岳であった。ここを通り過ぎてわずかに下った後、短いが急な尾根筋を上がりくると社と標識のある鳴神山の本邦の桐生岳であった。頂上はやや広くベンチがいくつか設置されていて大勢の登山者が休んでいた。我々もここで休んで昼食を取った。
仁田岳の社 大勢の登山者でにぎあう桐生岳 狼が狛犬の鳴神神社
陽が射していて暖かいが、遠方は雲に隠れて見えない。見えるはずの赤城山や日光方面の山々も見えない。眼下の桐生市街も靄に霞んでいる。
昼食後、行きに取った急斜面を下り鞍部に出た後、反対側にわずかに下って鳴神神社に出た。山中にしては大きな鳥居が立っており、神社を守る狛犬は狼となっている。
鞍部から杉林の中の下りはやや急である。やや下った所にもカッコ草の保護群落地があるのだが、ロープは貼られているのだが人はおらずカッコ草の花も見えなかった。
ここからの登山道は、30年前に通った時は歩き易かったが、大雨などで土が流されて登山道が荒れて大小の岩がむき出しになって非常に歩きづらくなっていた。
ところが、その後鳴神山を愛する会などの団体が登山道の整備をされて新道を付けられた。お蔭で、今回苦労しないで降りることが出来た。1時間くらい歩いて下山口近くの大滝に達した。
大滝を見て傾斜の緩い歩き易い登山道を下って行く間に、雷のごろごろする音が聞こえ出した。空も黒い雲で暗くなってきた。木品登山口の県道に達したころ雨がぽつぽつ降りだして来た。
本格的な雨になら無ければ良いなと思いながら、急いで林道を上がり車の駐車地点に戻った。少しづつ雨足が強くなってきて車に乗った時には激しい雨となっていた。
車の運転を始めた時には土砂降りの雨で前も良く見えないほどであった。ライトを付けてゆっくりと細い林道を下って行った。大粒の雹も降って来た。山中の狭い林道を通り過ぎて梅田の広い道路に出た頃には雨は止んでいて道路もほとんど濡れていなかった。気温が上がった所に寒気が近づいて局地的に激しい雷雨となったが、びしょ濡れにならずに済んだのは幸いであった。
GPSトラック(赤は登り、青は下り
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