秩父槍ヶ岳 (コンサイス槍ヶ岳まで) 最高到達地点 1450 m

    小林さん提案の山行2日目は秩父槍ヶ岳。秩父槍ヶ岳は標高1341mで名前の通り頂上が尖った山だが、この付近の最高点の峰は1461m。我々が今回到達した最高地点の峰は1450mである。

   以前のガイド地図には尾根直登ルートが紹介されていたが、このルートは危険で滑落事故があったため現在は通行禁止となっている。

    一般道は相原川沿いに進み、途中から尾根に突き上げてから尾根上を1450m地点まで上がる野鳥の森歩道を通る。1450m地点からは一般登山道は無く、踏み後を辿って稜線上の急なアップダウンを繰り返して、標高では100m低い秩父槍ヶ岳に達する。

    野鳥の森歩道と言っても一般の登山道より厳しい。沢沿いの崖ぷっちの細い歩道はかっては柵があったのだろうが、今は杭の根本が残っているだけで通過に慎重を要する。

    8日は事前の気象情報では曇り時々晴れであったが、曇り空で上部は霧がかかっていたため、50~100m先の見通しが悪かった。おまけに登山道は濡れていて濡れた木の根、落ち葉、岩が滑り易く、滑らないように慎重に歩いたため予想以上に時間がかかった。

    2018年11月8(木) 曇り  

   2人
 相原橋登山口(8:20)-野鳥観察小屋(8:40)-尾根取付き(9:05)―尾根上(10:05)―野鳥の森歩道終点1450m峰(10:50~11:20)-コンサイス秩父槍ヶ岳(12:05~12:15)-野鳥の森歩道終点1450m峰(12:50)―尾根取付き沢沿い(14:20)-登山口(14:55)
  6時前に起床。駒鳥荘で6時半過ぎに朝食を取り、支払いを済ませ8時過ぎに車で出発。昨日、確認していた秩父槍ヶ岳登山口の相原橋の近くの道路沿いの駐車スペースに車を停めた。

駒鳥荘の前で                        秩父槍ヶ岳の入り口の標識              沢沿いの狭い危険な歩道を通過
    


  登山の準備をして入口の野鳥の森歩道の案内板を眺めた。この歩道は幅が狭く急峻で注意してください。歩道終点の先は行き止まりなどの注意が書かれていた。

  相原川の沢沿いの左岸をを進んだ。遊歩道とは言えない狭くて急な崖沿いの危険な道もあり、慎重に進んだ。小さな滝となっている流れと沢沿いの紅葉が美しい。20分くらい行ったところで、右上に野鳥観察小屋が見えた。この先の尾根通しの直登コースは通告禁止となっている。

相原川の沢                          小さな滝                          野鳥観察小屋
    


  沢沿いの歩道をさらに20分ほど進むと沢から離れて右手の尾根に取りつく。始めの岩がごろごろしているザレバを過ぎて杉林の中の急な登山道をjジグザグに上がって行った。。杉の中に転々と見える紅葉、紅葉が美しい。


杉林の中、尾根を目指して上がる             黄葉がきれい                      もうすぐ尾根の上に
    


  杉林の山腹を上がり切って尾根に出た。ここから道は尾根筋を上がって行った。周囲は紅葉、黄葉で美しい。周りを見ても雲に隠れて見えるはずの秩父槍ヶ岳が見えない。


紅葉                                黄葉
    


   やせ尾根の急斜面を上がり切って稜線に出ると歩道終点の標識が出ていた。とりあえず、広くて休みやすい左手の峰に上がり休憩。小林さんも直ぐに上がって来た。ここで行動食を取り水を飲みながら少し長い休憩。周囲は霧で視界はせいぜい100m位で、見えるはずの三峰山や雲取山はもちろんこれから行く秩父槍ヶ岳も見えない。少し寒くなって脱いでいたシャツを着た。


歩道終点の標識                         1450m峰で休憩                  右側のの岩峰を行く
    

  
   休んだ後、少し迷ったが右手の稜線沿いを秩父槍ヶ岳に向かって進んだ。目の前の岩峰を越えるとすぐに急な下りとなった。後ろ向きになり、3点確保で岩や木の根をつかまりながら降り切ったが、その先がよく分からない。

   間違ったかなと、この急斜面を登り返して地図、地形、方角を確認した。やはりこの急斜面の先が秩父槍ヶ岳に進む方向である。再び、この急斜面を下って行き良く見ると急斜面の杉林の中に巻道の踏み後がある。

杉林の急斜面の中に巻道が                 コンサイス槍ヶ岳で                    コンサイエンス槍ヶ岳
    


   この巻道を辿ってから尾根筋に戻り目の前のピークを上がった峰がコンサイス秩父槍ヶ岳であった。時刻は12時を過ぎていた。踏み後の道、木の根、岩は濡れていて滑り易くて危険である。ゆっくり慎重に行けば秩父槍ヶ岳まで行けるだろうが、ここから往復1時間かかるかも知れない。

    「曇っていて先の見通しも良くないし、無理して行くことは無い。安全第一で今日はここで引き換えしましょう」と2人で衆議一決。少し休んで、元来た道を引き返した。

    恐々と下った急斜面も登りは問題無く上がり、歩道終点の標識がある所に出た。後は苦手の下りがづっと続く。下りのやや急斜面で、何度か濡れた木の根や岩、落ち葉で滑って転んでしりもちをついた。転んで危険そうな所は2本のストックを使って慎重に下りたので問題は無かったが、時間がかかった。

沢沿いで一休み                       沢沿いの黄葉                       登山口まで後わずか
    


    小林さんは下りが得意だとの事で余裕を持って下って行った。途中沢に出た所で一休みをして沢の水を飲んだ。結局、歩道終点から2時間ちょっとかかって3時前に登山口に到着。

    晴れていて見通しが良く登山道が乾いていればもっと短時間で秩父槍ヶ岳まで行けただろうが、雨に降られずに無事に山行が出来て幸いであった。この山行を計画し、同行頂いた小林さんに感謝する。
 
    この後、後片づけ、着替えをして帰途に着いた。途中2人で秩父の蕎麦屋さんでそばを食べた。小林さんは西武秩父線で帰京。自分は高速道路を経由して夕食前に帰宅することが出来た。

  
GPSトラック(途中は電池切れのためトラックが消えている)