荒沢岳 (1969m)
  6月に乗鞍岳に山スキーに行って以来、山歩きは2か月間行っていなかった。山スキーでの下りは快適だが、夏山の下山の歩きは必ず膝が痛くなるのでなかなか行こうと言う気が起こらない。特にテント泊の山歩きはつらくなって来た。

   しかし、このまま夏山に行かないと少し厳ししい山歩きなど出来なくくなってしまう心配もある。そこで、意を決して日帰りで岩場もある奥只見の荒沢岳に行って見ることにした。荒沢岳は日本200名山の一つだと言う。途中で岩場もあるやや厳しい山であるが、日帰りなので荷物は軽いし駄目なら途中で引き返せばよい。

   前日の4日の午後車で自宅を出て関越道を経由して小出ICを出てシルバーラインを経由して銀山平に暗くなる直前に到着。日帰り温泉(カモシカの湯)に入った後、下の駐車所に向かう。銀山湖の湖畔にいた大勢の釣り客が帰って行った。夕食の準備をしてビールを飲みながら夕食。その後、車中泊。始めは星も見えていたのに、寝ている間に雨音がして来た。

2013年8月5(月) 曇り時々小雨
   単独
  荒沢岳登山口(5:10)-前山(6:00-6:05)−前グラ(8:15〜8:25)−荒沢岳(10:05〜10:30)−前グラ(11:55〜12:05)-前山(14:15〜14:25)-荒沢岳登山口(15:10)

    明るくなり出した4時20分起床。夜半は雨が降っていたが、明けがたは雨が止んだ。しかし、空はどんよりと曇っていて晴れそうもない。簡単な朝食を取り、荒沢岳登山口の駐車場に向かった。朝早いためもあるが他に停まっている車は一台も無い。用意して入り口で登山カードを出して出発。
    下草は昨夜の雨で濡れていて、今にも雨が降り出しそうな天候で意気が上がらない。湿度が高い。すぐに沢の水飲み場を過ぎると林間のやや急な登山道となった。林間の中をジグザグで高度を上げると尾根道に出た。尾根道をしばらく行くと前山に出た。ここまではまあまあのペースで来れた。
           荒沢岳を仰ぎ見る                     銀山湖と対岸の山
            

   前山からだらだらの下りが続いた後、登りとなった。登山道の周りはブナの林。いくつかアップダウンを繰り返しながらだんだん高度を上げて1262m峰に達した。正面にはこれから行く前グラの岩峰、その後ろには荒沢岳が見える。
   やや下ると鞍部に達した。「この上は岩場で危険」と言う標識が木に括り付けてあった。しばらく行くと急になり鎖場となった。その後、はしごや鎖場が連続して緊張を強いられる。前グラの正面の岩峰を撒いてから鎖場を上がり切ると尾根筋に出た。

前グラの岩峰                        梯子を上がる                     頂上直下の鎖場
  

  ほんの少しで前グラの頂上に達した。ここでしばらく休憩。正面には荒沢岳、右手には越後駒ヶ岳が見える。登山道は稜線沿いに頂上まで続いている。尾根筋はハイ松も交えた灌木と草地となり見通しは良い。一歩一歩歩進めて主稜線に達した。最後の鎖場を通過して頂上に達した。
   残念ながら曇り空で遠方の眺望は効かないが、駒ヶ岳、通り過ぎた前グラ、銀山湖と向こう岸の山々が見える。中の岳とその向こう側の山は雲に隠れている。 

荒沢岳頂上                        頂上から見る駒ヶ岳                 頂上から見る前グラと銀山平
    
    頂上で昼食の休憩。南側から湿った風が吹いてきた。汗と雨に濡れた木や草でびしょ濡れになったシャツやズボンが気持ちが悪い。さらに風があたると寒い。T−シャツの上に長そでのシャツを着た。天候は晴れそうもないので帰途についた。
   膝が痛くなるのでダブルストックを使いゆっくりと下って行った。途中上がってくる単独行の2人にすれ違った。小雨が降ってきたがしばらくして止んでくれた。登りとほぼ同じ時間をかけて前グラに到着。ここで休んで残りの昼食を取った。
   休んだ後は稜線沿いを下ったが、すぐに鎖場と梯子が続く岩場地帯に入る。ダブルストックは仕舞って岩場を鎖と岩あるいは木の根を頼りに3点確保で下りた。梯子があると下り易いので有難い。途中から小雨が降り出して滑り易くなって来たので慎重に確保しながら下りた。最後の鎖場を通過して一安心。小雨も上がってきた。再びダブルストックを使いアップダウンを繰り返しながら前山まで下りた。この間の道のりが非常に長く感じたが、時間的にも登りとほぼ同じ時間がかかっている。
   膝や足が痛いのを我慢しながら最後の下りを降りると沢の水の水飲み場に出た。ここで水道の蛇口から出ている沢の水を飲んだ非常にうまい。頂上直下で行き違った後続の単独行の人も降りてきた。
   駐車場に戻り、銀山温泉に入って汗を流した後、帰途に付いた。途中で激しい雨が降ってきた。登山中で無くて良かった。
   どうにか頂上までの往復が出来たが、やはり下りはつらかった。結局登りと下りにかかった時間がほぼ同じとなった。

      

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