秋田駒ヶ岳(1637m)、乳頭山 (1473m)
単独
    
10月の連休直後に紅葉見物と温泉を目的に久しぶりに東北の山に行くことにした。平日なのでさほど込んでいないだろうと思ったが、やはりシーズンで結構大勢の人で賑わっていることが多かった。しかし、ちょっと外れると静かな山歩きが楽しめた。

      今回、最初に行ったのが秋田駒ヶ岳。40年以上前の夏に八合目から頂上まで往復したことがある。簡単に上まで行けるがコマクサの群落があった事を覚えている。今回は8合目から上がり秋田駒ヶ岳から乳頭山まで縦走して乳頭温泉郷に宿泊し、翌日車を回収するプランを立てた。

      10月8日の昼前に自宅を出て、北関東自動車道、東北道を経て盛岡ICで高速道を降りて46号線、341号線を経て秋田駒ヶ岳八合目駐車場に7時過ぎに到着。車が何台か駐車していた。雲ひとつ無く月が出ていないので満点の星が素晴らしい。久しぶりに天の川を眺めた。寒かったがしばらく外に出て星を見た後、ビールとつまみを食べてから車中泊。明け方は少し寒かった。

2012年10月9(火) 晴れ、無風
  駒ヶ岳八合目駐車場(6:10)-男岳(7:30-7:45)-アミダ池(8;00)−男女岳(秋田駒ヶ岳)(8:15-8:25)ーアミダ池(8:35)−横岳(8:50)-湯森山(9:50-10:05)−笊森山(11:20)−千沼が原(11:50-12:10)−乳頭山(13:00-13:50)−田代岱(14:20)ー孫六温泉(15:30)
   明るくなりだした五時過ぎに起床。朝食をとり、準備して歩き出しのたが6時頃。霜が降りていてやや寒い。秋田駒ヶ岳の整備された右側の登山道を上がったしばらく上がると正面に田沢湖が見えてきた。登山道には霜柱が立っており、木道には霜が降りていて真っ白である。色づいた紅葉、黄葉が美しい。

八合目からの秋田駒ヶ岳                今は盛りの紅葉                     紅葉の上に見える森吉山
   

  途中で三脚と大きななカメラを持って降りてくる単独行の人に出会った。この人は頂上での御来光の写真を取るため朝3時半に出たが、きれいな御来光を取れなかったと言っていた。
  上がり切ると平坦な草原となり良い雰囲気の登山道が続く。アミだ池の手前で右側の男岳に向かった。ここで、もう一人の単独行の人が降りて来た。この人も朝早く出たのであろうか?右手の登山道をしばらく上がると男岳の頂上。鳥居と社が立っていた。ここからの見晴らしは素晴らしい。田沢湖が一望できた。その向こうの雲の合間から鳥海山がうっすらと見えた。右手の遠方には森吉山。左手には女岳の火口。反対側には秋田駒ヶ岳(男女岳)と岩手山の雄姿。しばらく眺望を楽しんだ後下った。

男岳頂上                          男岳頂上からの田沢湖                  噴火口の見える女岳
    

   途中何人かの登山者が上がってくるのに出会った。アミダ池の横の木道も雰囲気が良い。避難小屋の横を通り左側の登山道を上がりわずかな距離で男女岳の頂上に達した。先行の単独行の登山者もほぼ同時に上がった。ここからの眺望も素晴らしい。右側遥か遠方の雲の間からは早池峰山も遠望できた。

アミダ池と岩手山                     秋田駒ヶ岳頂上から見る岩手山             立派な避難小屋と秋田駒ヶ岳
    

風も無くもっと居たい所だが先を急いだ。アミダ池にある避難小屋は随分きれいだった。ここからわずかの登りで反対側の尾根に上がり横岳に到着。

  横岳から尾根の上の登山道を湯森山まで向かった。最初はやや急だがそれを過ぎるとなだらかな下りと登りとなった。のんびりと辺りを眺めながらの歩き。黄葉、 紅葉の山並みが映えて美しい。ここまで来ると登山者に出会うことが無くなった。のんびりと上がると湯森山。ここで、行動食をとりながらしばらく休憩。湯森山を少し下り上がると大きな岩が出ている宿岩に到着。ここで休んでいた先行のグループに追い着いた。彼らは名古屋、岐阜から来た登山ツアーのグループであった。リーダーの方と少し話をした。
錦秋の尾根コース                    早池峰山が雲の上に見える               ゆったりした登山道を行く
    

  ここでもしばらく休んだ後歩き出した。登山道は緩い登りが笊森山に続いていた。途中先行のツアーグループを追い越して笊森山に到着。ここから正面にはこれから行く乳頭山、後ろには通ってきた尾根とその向こうに秋田駒ヶ岳の眺望。なだらかな山並みが続いている。
  右手に見えた湿原と多くの小さな沼がある千沼が原を目指して下った。千沼が原が背の低い大シラビソ紅葉、黄葉に囲まれた湿原で小さな沼が点在していて美しい。木道を湿原の際まで行き戻ってから、木道に座り辺りを眺めながら行動食を取って休憩。 そのうち、登山ツアーのグループをやってきた。

笊森山から見る千が沼と岩手山             千が沼                          乳頭山を目指して行く
    

  休憩後、乳頭山を目指しての登り、途中水場となる小さな沢を通過して稜線上に出た。なだらかな斜面が乳頭山まで続いていた。
   最後の登りで乳頭山の山頂に到着。頂上には数人の登山者がいた。後は乳頭温泉に下るのみで時間は充分にある。周囲の眺望を楽しみながら行動食を取りながら長い休憩を取った。風も無く日が差していて暖かい。休んでいる間に大勢の登山者が上がって来た。隣に座っていた関西から来たという夫婦連れの登山者、あるいは岐阜から来たツアーグループの方と話をしているうちに時は過ぎた。
  ツアーグループが降りた後、田代岱を目指して下った。わずかな下りで避難小屋のある田代岱に到着。この避難小屋も立派できれいであった。小屋の横には小さな沼があり、乳頭山を映していた。
  ここからがやや急な林間の下りが続いていた。所々岩が出ている。苦手の下りとなリ少し膝が痛くなった。ゆっくりと下っていくと、先行のツアーグループが休んでいた。休んでいる彼らを追い越して下リ続けて孫六温泉に到着。ツアーグループもほぼ同時に降りて来た。田沢湖高原まで行くと言う彼らと別れてこの日は孫六温泉に泊まることにした。
  孫六温泉はいかにも東北の山間の温泉と言う雰囲気である。木の湯船の内風呂、露天風呂に浸かりその日の疲れを癒した。

2012年10月10(水) 晴れ時々曇り、弱風
  孫六温泉(7:30)−乳頭温泉国民休暇村(8:00-8:15)−笹森山(10:35)-駒ヶ岳八合目駐車場(11:05)

  朝食後、7時半過ぎに準備して出発。始めは乳頭温泉郷の自動車道を歩いて国民休暇村に出た。ここから、笹森山への登山道が出ているはずだが入り口が分からず少しうろうろした。登山道に入り始めはスキー場の中を上がった。ススキの群落が風になびいて美しい。スキー場を上がり切るとぶな林の中の登山道を上がった。さすがにこの登山道を上がる登山者は一人もいない。ぶなの林を上がり切ると草原となり、未だか未だかと思いながら歩いているうちにようやく笹森山に到着。
  風はやや強く寒い。雲が出ていて一部霧に覆われてきた。正面には秋田駒ヶ岳、眼下には八合目駐車場が見える。急な下りを下り、沢を横切って上がると八合目駐車場に出た。多くの車が駐車していた。

  車を回収して角館に向かった。角館で武家屋敷などを見てから翌日森吉山に上がるため、105号線を北上して阿仁を経て阿仁スキー場の駐車場に向かった。