飯盛山(1653m)

2011年7月8日(金)
飯盛山登山口駐車場(11:30)-飯盛山(13:00)−登山口駐車場(14:00)
単独

  静岡からの車での帰途、甲府、韮崎、清里を経て八ヶ岳の麓の野辺山に着いたのが11時過ぎ。少し、時間が有ったので、中学、高校時代に沢山の草原、高原の蝶を採集した飯盛山に久しぶりに行ってみることにした。50年前には無かった道路でしし岩の横の駐車場まで行った。水とカメラだけを持ってジョギングシューズで歩き出した。平日にもかかわらず、ハイキングをするグループが多い。
  尾根筋の登山道は植林されたカラマツ林の樹林の中。登山道は歩きやすいがカラマツ林は手入れがされておらず、下草の刈り込みもされていない。一部ぬかるんだ樹林の中の登山道を過ぎると草原と潅木が混じった尾根筋の道に出た。期待していた高原の蝶が全くいない。どうしたことだろう。わずかにキマダラヒカゲ、2種類のセセリチョウ、ギンボシヒョウモン、キアゲハ、フタスジチョウ、一種類のジャノメチョウを見たのみである。しかも数は多くない。がっかりしながら、飯盛り山の頂上まで上がった。頂上付近は禿山になり標識が立っていた。
  50年前には頂上付近も草原で覆われ、コヒョウモン、コヒョウモンモドキ、ヒョウモンチョウ、ゴマシジミ、アサマシジミ、スジボソヤマキチョウが群れを成して飛んでいたし、下の谷沿いにはミヤマシロチョウが見られた。あまりの相違に驚いてしまった。自然は残っているように見えるがそうで無い。清里から野辺山一帯は当時、殆んど原野でやっと開拓が始まった頃であった。今は広大なレタス畑、高原野菜の畑、ゴルフ場、スキー場、テニスコート、観光施設、電波望遠鏡の施設、舗装道路になってしまった。こういう環境では高原、草原の蝶は棲息できないのだろう。暗澹たる気分で駐車場まで戻り帰路に着いた。

飯盛山頂上                  雲に覆われた八ヶ岳                広大なレタス畑