至仏山  2228 m

  至仏山の山スキーは鳩待峠への道路が開通するGW直前がシーズンとなる。しかし、GW直後は植生保護のため立ち入り禁止となる。

  今年の道路開通は4月23日で、その直後の土、日は混んでいるので避けて、好天が期待された火曜日の27日に至仏山に山スキーに出かけることにした。風邪気味なので体調は余り良くないが、好天で風が無いなら無理をしなければ山に出掛けるのは問題無い。

  当日は予想通り好天で気温が上がり快適な山スキーを楽しめた。しかし、今年は3〜4月に異常高温が続いたので雪解けが早く、全体的に雪が少なく下部の川上川はスノーブリッジは無くなっており渡渉せざるを得なかった。平日にも関わらず大勢の山スキーヤー、ボーダー、登山者で賑わっていた。、

  4月 27日(火) 晴、無風

  単独
登行高度:745 m、 滑降高度:745 m 

 鳩待峠(9:40)-至仏山(12:50〜13:45)―ワル沢(14:40〜14:45)ー鳩待峠(15:20)

  
朝5時前に起床。簡単な朝食を取り準備して5時頃自宅を出た。大間々、赤城東面道路、片品を経て尾瀬戸倉に8時頃に到着。平日なのでこの時間なら鳩待峠の駐車場はまだ空いているだろうと向かうと、鳩待峠は満車と言う掲示が出ていた。

  翌日、津奈木橋から傘が岳まで行く予定なので、とりあえず津奈木橋まで行って様子を見ることにした。途中の道路から津奈木橋まで道路周辺は全く雪が無い。津奈木橋から先の傘科橋まで少し歩いてみたが道路際も全く雪が無い。これでは傘が岳に上がる下部の沢沿いも雪が無さそうで、翌日傘が岳に上がるのは中止することにした。

  津奈木橋から引き返して戸倉の駐車場に向かった。ここには既にかなりの車が停まっていた。さすがに東京で新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が出た直後で東京から来た人は少ないようであったが、埼玉、千葉、神奈川県からの車は沢山停まっていたた。山スキーの準備をして鳩待峠行のバス乗り場に向かうと、山スキー、登山者、山ボーダーが待っていた。

  マスクをして20分ほど待ってバスに乗り込んだ。登山客の方が多かった。バスは約30分かかって鳩待峠に到着。これまでで一番雪が少ない状態であったが、峠から雪が繋がっていた。

  バス乗り場から少し歩いて、雪のある斜面に出た。登山者、山スキーヤー、山ボーダーが準備をしていた。シールを付けてハイクアップを開始。体調が余り良くないので無理をしないようにいつもよりゆっくりペースで歩いたが、結構きつい。


鳩待峠 雪が少ない                雪が消えたエントリーポイント            尾根筋のブナ林から見る至仏山
  


  鳩待峠からの尾根筋のルートは全体的に緩斜面が続き上がり易い。山スキーヤー、登山者、山ボーダー大勢が上がっていた。ゆっくり歩いたが、彼らともそれほど離れず上がることが出来た。


途中の尾根筋から見ル燧ヶ岳、尾瀬ヶ原、会津駒ヶ            これから上がる至仏山を遠望             
     


  オヤマ沢田代から広い稜線上を辿り、小至仏山の南面を巻いていて進んだ。雪の上にはしっかりと道が作られていて歩き易い。最後の登りで雪が切れている所でスキーを外して岩の間を超えた。


尾根筋のシラビソ林                稜線の後ろに悪沢岳                小至仏山の南面を巻いて進む
      


   さらにわずかな距離だがシール歩行で進み至仏山山頂に到着。今回は3時間10分かかったうえに疲れた。


至仏山山頂標識                  至仏山から見る赤城山               至仏山から見る武尊山
  



  頂上には大勢の人が休んでいた。やはり、登山者の方が多い。その後も続々と上がって来た。風も無く陽が射して暖かい。


日光白根山                       皇海山                       アヤメ平
  


、  尾瀬が原から燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、平ヶ岳、さらには越後駒ヶ岳など周囲の山々の眺望を楽しみながら昼食の休憩を取った。


尾瀬ヶ原、その向こうに燧ヶ岳、                       朝日岳から白毛門、後ろに谷川連峰、仙の倉山。手前に布引山
   



中の岳、越後駒ヶ岳                 巻機山                       平ヶ岳
  


 
休んだ後はシールを外して正面の大斜面を滑り降りた。気温が上がったせいで雪は緩んで危険は無い。


至仏山より広い斜面を滑り降りる                         滑り降りた斜面をみあげる
  


  
適当にターンしながら緩き過ぎた雪の斜面を滑り降りた。時々止まって休みながら滑り降りたが下りは早い。無立木の大斜面を滑り降りるとシラビソの林の中の緩斜面となった。


無立ち木の広い斜面が続く             下部の谷筋に向かう                広い斜面から見る燧ヶ岳
  


  先行のトレースに付いて滑り降りたが、いつの間にかトレースを見失いそのままワル沢沿いを下ると川上川との手前の急斜面に出たが、雪解けでブッシュが出ていてスキーで下れそうにない。仕方が無いのでスキーをザックにつけて坪足で上り返してワル沢のスノーブリッジがある所まで戻った。

  ワル沢を越えて右岸に出ると先行者のトレースがついていた。このトレースに従いわずかに下ると川上川沿いに出た。川上川のスノーブリッジは全く無く水が勢いよく流れていた。先行者3人がスキーにシールを付けて沢沿いを上がる所だった。


川上川のスノーブリッジは無い           シラビソの林を行く                鳩待峠を目指してブナの林を上がる
  

  自分もシールを付けて川上川の左岸沿いを上がると、川の中に丸太が渡してあってほとんど水にぬれずに渡渉出来そうな箇所があった。対岸には数人の人が鳩待峠をを目指して上がる用意をしていた。 自分もスキーをザックにつけてストックDバランスを取りながら丸太を渡り対岸に出た。     
      
  先行の数名がシール歩行で鳩待峠に上がって行った。自分もハイクアップ開始。疲れた体には応えた。途中で山ノ鼻方面から来た登山者2人連れと少し話をした。お一人は80歳の方。歳を取っても元気で山に行く人が増えているのは心強い。


  いつもより長くかかって35分の登りで鳩待峠に到着。しばらく待ってマイクロバスに乗り込み戸倉駐車場に向かった。

  後片付けをして、翌日行く予定のアヤメ平への登山口である富士見下まで車で行って様子を見ることにした。戸倉スキー場から富士見下まで全く雪が無い。富士見下の先のゲートの先の登山道も雪が無い。そこで、翌日の山スキーは中止することにした。
 
  本日宿泊予定の宿に行って温泉に入りビールを飲んで一息をついた。愛郷ぐんまキャンペーンで群馬県在住者は宿泊費が割引だとのことで恐縮
した。

GPSトラック(登りが赤、下りの滑降が青)