蓮華温泉、天狗原 (2204 m)

   蓮華温泉は3月20日前後から営業している。積雪期は山スキーでしか行けないが、暖かい布団と食事そして良い温泉があるので、45年近くほぼ毎年のように出掛けている。晴れていれば山スキーコースとしては楽なコースである。

  高齢になってきたので、蓮華温泉でも体力的にきつくなりつつあるが、80歳になるまで行きたい。


   昨年は異常小雪で行けなかったので、今年は是非行こうかと考えて好天が期待された4月1日に出掛けることにした。今年は新型コロナウイルスの影響で栂池高原スキー場の上部のロープウェーは平日は運行を停止している。そこで、ロープウェー運行区間をシール歩行で上がらなければならない。約一時間半余分にかかるし体力も消耗する。

   30年以上前にはこのロープウェーは無かったので、この区間も歩いたので問題は無い。その代わり白馬乗鞍岳に上がるのは止めて、天狗原から振り子沢経由で蓮華温泉に向かうことにした。
   

  
4月1日(木) 晴、無風

   単独

登行高度:645 m  滑降高度:735 m

栂池高原スキー場ゴンドラ駅(8:55)-シール装着(9:00)ー成城大学寮前(10:00〜10:10)-天狗原(11:40〜12:45)-蓮華温泉(14:15)

   歳を取ってきたので無理をせず、前夜栂池高原の旅館に泊まって行くことにした。朝7時から朝食を取り、栂池高原スキー場の駐車場の片隅に車を停めた。

  天候は気象情報通り快晴で風も無い。3月は異常高温が続いたので、スキー場の下部の周辺は全く雪が無い。ロープウェーは8時から動き出した。

  山スキーの準備をして、ゴンドラの片道切符を買った。ウィークデーで朝早いことも有り比較的人が少なかった。新型コロナウイルス対策でマスクをして、ゴンドラは相乗りをせずに一人で乗り込んだ。

  ゴンドラを下りてスキーを付けて、ロープウェー乗り場までわずかだが滑り降りた。蓮華温泉に向かうのか、白馬乗鞍や天狗原に向かうのか数名の山スキーヤーがシールを貼ってハイクアップする準備をしていた。

  すでに先行している人もいる。始めから林道に上がらず、樹林帯の谷筋を進んでから林道に上がって進んだ。成城大学の寮がある横で先行の5,6名が休んでいた。


白馬乗鞍岳                天狗原                成城大学の寮


 
  自分もここでしばらく休憩。ロープウェーの終点はすぐ近くである。ここから見慣れたコースを先行のトレースに従って上がった。樹林帯が終わり、無立ち木のやや急斜面になる手前でしばらく休憩し行動食と水を取った。


杓子岳,白馬鑓ヶ岳、大雪渓        ロープウェー終点           遠くに鹿島槍ヶ岳
  


  ここからのやや急斜面を先行のトレースに従い直登を続けた。ほぼ同時に上がっている2人は大きくジグを切りながら上がっていた。斜面が急に成り直登が難しくなったところで、左側に大きく回り込んで急斜面を上がりきった。


五竜岳                   これから上がる天狗原         八方尾根の稜線
   


  後は緩斜面を先行のトレースに従い進んで、天狗原と白馬乗鞍岳の鞍部に出た。先行の人達はそのまま白馬乗鞍岳に向かって行った。今日は、白馬乗鞍岳は行かないので天狗原に向かった。天狗原では昼食を取りながら、長い休憩を取った。


天狗原の祠                 天狗原から見る白馬乗鞍岳の斜面     天狗原から滑り降りる
  



  陽が差していて、風も無く暖かい。隣に座っていた3人連れのち2人は白馬乗鞍岳を目指して上がっていった。残っていた女性と少し話をした。富山から来た高齢者のグループで女性は72歳、白馬乗鞍岳に上がって行った1人は80歳だとのこと。自分も高齢者の部類だが、元気で山スキーをやっている高齢者にお目にかかるのは嬉しい。

  長い休憩の後はシールを外して滑降開始。天気は良く、蓮華温泉に至るルートは昨日のものと思われる先行のトレースが付いており、ピンクの標識が随所に付いていて迷うことは無い。


天狗原からの快適な下りを振り返る      上部斜面を滑る              振り子沢を滑り降りる

   


  上部はやや固いところもあったが、気温が上がり雪が緩んで快適な滑りが続いた。振り子沢を滑り降りて、隣の沢に乗り換えたところで、少し長い休憩を取って水と行動食を取った。


蓮華温泉まで後わずか           乗鞍沢に架かる橋を渡る        雪倉岳が正面に見える
  


  後は雪が緩んだ沢筋を滑り降りて林道に出た。乗鞍沢に架かる橋を渡り少し進むと蓮華温泉に到着。この日二番目に蓮華温泉に到着したようである。

  予約してあった宿泊をお願いし、温泉に浸かった後は缶ビールを飲んで至福の時を過ごした。この後、続々と山スキーヤー、山ボーダーがやって来て,全部で20人くらいになった。

GPSトラック(赤が上り、青が下りの滑降。後半は電池切れで消えている)