刈込湖、切込湖、山王峠 1741 m 

  2月20日は好天だが異常高温であるとの気象情報であった。パウダースノーの滑りは期待できないので,久しぶりに奥日光方面の雪中ハイキングをやろうかと湯元温泉から刈込湖。切込湖を経て山王峠に上がり光德牧場に至るルートを辿った。

  このルートは無雪期、特に紅葉シーズンには人気のハイキングコースで、40年以上前に妻と友人と一緒に歩いたことがある。また、20~30年前の1月にはほぼ毎年のように山スキーで出かけていた。

 楽な雪中ハイキングで簡単に行けると思って行ったが予想以上にきつく足腰に応えた。20年の歳月を経て高齢になり自分の体力が落ちていることを実感せざるを得なかった。それでも,とにかくこのルートを行けただけでも良しとしよう。

 湯元温泉からの登りの途中でお目にかかったのは10人程度だが,スノーシューあるいは登山靴の登山者だけで、全員切込湖から引き返していた。

 昨日か本日の早朝に辿ったのであろうか、切込湖から涸沼を経て山王峠に上がった新しいスキーのトレースとスノーシューのトレースが1本づつ付いていた。


2月 20日(土) 晴れ,無風、気温高

単独
登行高度:300 m、滑降高度:330 m   

奥日光湯元温泉(8:50)―小峠(9;55)ー刈込湖(10:45)―切込湖(11:05~11:20)―涸沼(12:10~12:40)―山王峠(13:40~13:55)ー光德牧場14:30)

   
 
 朝6時頃自宅を出て,国道122号線で足尾を経て日足トンネルを通り日光に出た。イロハ坂を通り,中禅寺湖畔を経由して湯元温泉に到着。距離は73kmで2時間かかった。意外に近い。

  駐車場を換えたりして少し時間がかかった。山スキーの準備をしている間に隣の車の女性グループが,刈込湖に行くと出発して行った。

  スキーをザックに付けて出発。久しぶりで刈込湖方面の入り口が分からず、登山者2人に入り口を訪ねて進んだ。彼らも刈込湖、切込湖に行くと行って先に進んだ。

  短いが急斜面の狭い登山道を進むと金精道路の上に出た。ここでは先ほどの女性グループが休んで準備をしていた。スキーをザックから外してシールを付けてハイクアップを開始した。始めはやや下り気味で雪に覆われた蓼の湖の横を通り過ぎた。


金精道路から登山道に入る            蓼の湖の横を通る                   樹林帯の中を進む
  


 
 ここからが登りになる。スノーシューの登山靴のトレースがしっかり付いていて歩きやすい。その中にスキーのトレースが1本付いていた。急斜面となるとスノーシューのトレース沿いに上がれないのでスノーシューのトレースから外れて,スキーのトレースを利用したり,トレースが無い所を上がって行った。

  最近は降雪が無く気温も高かったので雪はやや重い状態でほとんどラッセルをしなくて済む。近いと思っていた小峠に上がるまで時間がかかった。この間にスノーシューの2人連れ、単独行の登山者に追い越された。


記憶にある小峠の大岩              小峠の標識                      小峠から登山道を行く              
  


  小峠からはトレースが2本に分かれていた。1本はドビン沢に向かって下っていた。もう1本は夏道の登山道沿いに進んでいた。緩斜面の下りが続くドビン沢方面に行くべきであった。

  以前の記憶で夏道沿い進んでから急斜面の樹林の中の細い登山道をトレース沿いに下っていった。ここで、シールを外してスキーモードで下るべきであったが、シールを付けたヒールフリーモードで下ったので,トレースを外れて濃い樹林帯を下るのに苦労し何度か転んだ。起き上がるのも大変で疲れた。


ここから樹林帯の急斜面を下る          下ったドビン沢を進む               刈込湖に到着
  


  最後はトレースから大きく外れてドビン沢に下りて進むと,朝ほぼ同時に出た2人連れが戻ってきた。彼らは刈込湖、切込湖まで行って戻っている所だとの事であった。ついでに良くスキーでこんな所を下りますねと言われた。

  刈込湖に到着すると先ほど追い越された2人連れと,単独行登山者が休んでいた。自分は休まず雪に覆われた刈込湖の湖畔進んだ。

  少し上がって次の切込湖を越えた所でやや疲れたので,行動食を取りながら休憩を取った。目の前は雪に覆われた切込湖、その上には於呂供羅山から高薙山に至る山並み、その上は青空。


刈込湖(黒っぽいのは溶けているので無く,陰となっている部分)         切込湖
  


  休んだ後は涸沼を目指して進んだ。先行のスキーのトレース沿いに進んだ。緩斜面だが予想以上に長い登りが続いて、ようやく見覚えのある涸沼の上に出た。

  風でトレースは消えていた。見覚えのある柵で覆われた標識のある場所に出て,柵に座りながら昼食を取りながら長い休憩を取った。風も無く暖かいが時々吹いてくる風は冷たい。

林間の緩斜面を上がる                涸沼の標識                    涸沼の柵。後ろは於呂倶羅山
  


  休んだ後は先行のトレースに従い進んだが,これが間違いであった。このトレースは夏道の登山道沿いに急斜面を上がっていた。樹林帯の中の登山道はすぐに急斜面となりシール歩行で上がることは難しい。すぐにシール歩行を諦めてスキーを担いで上がっていた。


樹林帯の急斜面をスキーを担いで上がる    山王林道に出た                  沢山のトレースに沿って山王林道を行く
   


  
自分もここでスキーをザックに付けて先行のトレースに従い上がった。雪が固い急斜面は横滑りに気をつけなければならないし、雪が柔らかい所は潜ってくるので壺足での登りは苦労して時間がかかった。

  ようやく樹林帯の中の急斜面を上がり切ると山王林道に出た。林道には沢山のスキーやスノーモービルのトレースが付いていた。わずかな登りで山王峠に到着。ここでもしばらく休憩。シールを外している時に,山王林道をクロカンのスキーで上がってくる女性がいた。彼女は山王峠まで上がってから戻ると言って上がり、すぐに戻って滑り降りていった。


山王峠                        トレースに沿って山王林道を滑り降りる      光德牧場に到着
  


  下りはどうしようかと思ったが,気温が上がり雪も重くなっているので,スキーやスノーモービルで雪がしっかり踏み固められた林道沿いのコースを下りることにした。ほぼ突っ立っているだけでスキーは進んでくれる。スピードが付いて先ほどのクロカン女性を追い越してノンストップで光德牧場まで滑り降りた。

  20年前rと同じように光德牧場の売店でアイスクリームか牛乳を頼もうとしたが、残念ながら冬期休業中の掲示が出ていて誰もいない。仕方が無いので光德アストリアホテル前のバス停に行くと,10分も待たないで次の湯元温泉行きのバスが来るようであった。

  
しばらく待って湯元温泉行きのバスに乗り終点まで行って車を回収。後片付けをして湯元の日帰り温泉に入って汗を流した後帰途に着いた。

GPSトラック(電池切れで前半のみ記録している)