四阿山 2332 m 

  昨日の根子岳に続いて本日は隣の四阿山の山スキー。四阿山は山スキーで10回以上行っているなじみの山である。最近は麓にある四阿高原ホテルに泊まって行くことが多かったが,ホテルはコロナウイルスの影響で残念ながら閉館になってしまった。

  四阿山は標高が2000m以上で急斜面が少なく樹林帯が多いので雪崩の心配が無く比較的安全に登れる山スキー向きの山と言える。
 
  昨日根子岳に上がったし,歳を取ってきたので無事に頂上まで行けるかやや不安で,朝早めに出て登りも下りもゆっくりと行くことにした。

  途中で大勢の登山者、山スキーヤーに追い越されたが,追い越したことは無かった。疲れて筋肉痛になったが、頂上まで往復することが出来て幸いであった。

  積雪量はスキーをやるのには充分あったが、2日続けて気温が高かったせいで中間部以降の下部は雪がグサグサの重い雪で樹林帯の中ではターンも難しく滑りに苦労したが,上部は雪が比較的締った状態で滑りを楽しむことが出来た。

  上部のシラビソ林は例年だと雪を被った樹氷群で、幻想的な樹氷の間を滑るのが楽しみであった。今回はすべての雪が木から落ちて樹氷など見えないのが残念であった。

2月 14日(日) 晴れ

単独
登行高度:925 m、滑降高度:925 m   

旧㈣阿高原ホテル駐車地点(6:55)―四阿山(11:05~11:40)―谷筋登り返し地点(13:35~14:00)―駐車地点(14:20)

   
  菅平の宿で5時半に起きて,コンビニで買ったサンドイッチと缶コーヒーで簡単な朝食を取り6時過ぎに宿を出た。 菅平から四阿高原に向かう県道は除雪されていて、国道を回り道しなくて行くことが出来た。

  四阿高原ホテルは閉館しており,ホテルに近い道路際の駐車場にはすでに5,6台の車が駐車しており,2人連れの登山者が出発するところであった。まだ2,3台の駐車スペースがある傍らに車を停めた、

  山スキーの準備をしてスキーにシールを貼り付けて樹林帯の中の登山道沿いをシール歩行で進んだ。スノーシューや登山者のトレースがしっかり着いており,雪は固く締っていた。


樹林帯の中の登山道を行く              樹林帯が終わり間近              樹林帯を出て牧場から見る四阿山
  



  後ろからスキーを担いで壺足で行く単独行の山スキーヤーに追い越された。雪が締っているので歩いた方が早いですよと言いながら先に行ったが、見る見るうちに差が開いた。

  樹林帯を通り過ぎて広い牧場に出た。その中をトレースに従い進んだ。ここでも朝早いせいか雪は固く締っていた。そこで、シール歩行を止めてスキーをザックに付けて担いで歩くことにした。

広い牧場から見る四阿山                              牧場の外れを行く
 


  牧場内を進む内に何人かの登山者、山スキーヤーに追い越された。昨日の疲れも有り。ペースが上がらない。早くも下山してくる人に出会った。この方は朝5時に出発し,2時間で頂上まで上がり,戻っている所であった。


ダケカンバの樹林帯を行く             尾根筋を上がる。遠くに北アルプス       シラビソの樹林帯となる
  


  ザックが肩に食い込んでいたくなってきた。そこで,再度シール歩行に切り替えた。その間にも登山者,山スキーヤーに追い越された。傾斜が緩いところはトレースに従って上がったが、傾斜がきつくなってきた所はトレースから外れて滑らないように進んだ。見覚えのある樹林帯がこんなに長かったかなと思いながらゆっくりと進んだ。

  急斜面では持参のクトーを付けた方が良いかなと思ったが,結局,クトーを使わずに上がりきった。この急斜面を上がりきったら頂上かと思ったがそれから先が結構長かった。


あの山の向こうが頂上               湯の丸山、烏帽子岳、後ろは八が岳      頂上の標識とお社

  


  頂上直下の緩斜面をしばらく行くと,最後の急斜面となる。ここでスキーをデポして頂上まで行って戻ってきたという山スキーヤーが2,3人いた。自分もこの辺でスキーをデポした方が良いかなと思いながらも,過去に上がった時はすべてシール歩行で上がったので,今回もそのままシール歩行を続けた。

  細い尾根筋には下ってくる登山者が結構大勢いた。最後のシール歩行で四阿山頂上に到着。お社と標識が立っている。数人の登山者が休んでいた。


根子岳。後ろは北アルプス              妙高山、火打山                  横手山
  


  かなり疲れたので周囲の景色を見ながら昼食を取り長い休憩を取った。その簡易次々と登山者がやって来て写真を撮り降って行った。風も無く暖かい。
1人で山頂からの眺めを楽しんだ。


浅間山                        遠くに武尊山、日光白根山           頂上周辺のシラビソの木。樹氷では無い
  


 
 長い休憩の後、シールを外して滑降開始。登山者が通る尾根筋の登山道を避けて尾根筋の左側の樹林帯の上をトラバース気味に滑り降りた。鞍部から少しスキーの階段歩行で上がり,滑るとすぐに広い平坦地に出た。ここで大勢の登山者が休んでいた。

  上部は雪が締っていてそれなりに滑りやすかった岳樽につれて雪がだんだん重くなってきた。尾根筋は雪が飛んでいて石が出ていたので,そちらから外れて左側の谷筋を進むことにした。


樹林帯の中を滑って下りる             下部のダケカンバの中を行く         スキーを外して持って上がる
  


  しかし、雪が重くなり樹林帯はやや密であった。ほとんどトラバース気味に蹂躙の中を滑り降りた。樹林の中をターンしようとしたが、雪が重い上に疲れて思うように曲がれない。何回か転んだり,キックターンをして樹林帯を通り抜けた。

  谷筋を下り過ぎると出発地点に戻るのが大変なので1800m付近から出来るだけ右寄りに行くようにした。傾斜も緩くなり樹林帯の間隔もまばらになってきたが、重い雪でなかなか滑らない。

  昨日に辿ったと思われるトレースを見つけそれに従って下った。そのトレースは牧場の手前でスキーを外して歩いて上がっていた。自分もスキーを外して担いで上がったが,気温上昇で雪が緩んでいて,一歩毎に靴が雪に沈む。わずかな距離だが苦労して上がった。

  その後スキーを付けて牧場内を滑降。行きに通った樹林帯の中の登山道は踏み固められていて溝となっているので,そのまま滑るわけにはいかない。適当に樹林帯の中を滑った後、登山道に出て駐車場に戻った。


雪を被った広い牧場で                               昨日と本日上がった根子岳と四阿山を振り返る
   


  後片付けをして居る間にも何人かの登山者が下りてきた。このホテルの露天風呂の温泉にも入れなくて,そのまま帰宅した。
 


GPSトラック(赤は登り、青は下り)