鹿俣山 1636 m 

 10日前の山スキーで獅子が鼻山手前の稜線の雪庇が切れている所から鹿股沢へスキーで滑り込んでから県道まで行けることを確認した。

  多分,このルートはほとんど報告が無いしガイドブックにも記載が無い。単独で行った場合は滑り降りた県道からたんばらスキー場の駐車場まで道路沿いを歩かねばならない。前回はRSSAの会員で同じ群馬県に住んでいる田中さんと同行し、田中さんの車を滑り降りる県道沿いの広い場所にデポして車で戻った。

  この鹿俣沢に滑り降りるルートを同じRSSAの会員である田宮さんも辿ったが、途中から登り返したとの連絡をもらった。

 1月21日は好天で風も無い絶好の日和で、今回は単独で鹿俣山に近い雪庇の切れ間から鹿俣沢まで滑り降りて県道まで滑ってから県道を歩いて戻って見ようかと考えた。 

  当日は好天であったが気温が急に上がったため、南面の鹿俣沢に下る斜面は湿った重い雪がやや深くスキーのターンも難しく何度も転倒し、起き上がるのも苦労した。沢を降りてからの緩斜面も前回より雪が重くスキー歩行に時間がかかった。県道の歩きも予想以上に時間がかかった。

   このルートは3月中下旬のザラメ雪など雪の条件が良いときに2人以上で行き、県道沿いに車1台をデポして置けば良いのだろう。

1月21日(木) 晴れ

単独
登行高度:180 m、滑降高度:750 m  歩行高度(県道):340 m 

たんばらスキー場ゲレンデトップ(9:50)―鹿股山(10:20)ー鞍部エントリーポイント(10:40〜11:05)―鹿股沢床1340m地点(11:40)―県道鹿股橋(13:50〜14:00)―県道歩き―スキー場駐車場(16:00)

   
   朝6時過ぎに自宅を出て8時過ぎにたんばらスキー場の駐車場に到着。本日はウィークデーなので駐車料金は無料だが、好天という気象情報で来場者も多いようで、かなりの車が停まっていた。8時半から営業開始。山スキーの準備にやや手間取り、マスクをしてチケット2枚を買い、リフト2機を乗り継いでゲレンデトップに到着。

   スキーにシールを貼っている間に、ボーダー3人連れ、さらに単独行の山スキーヤーが先行した。彼らに続いて最初の急斜面を上がり彼らに追い着き、。尾根筋の緩斜面を相前後しながら上がった。


緩斜面の稜線を行く                  鹿俣山まで後わずか              ブナ林に覆われた鹿俣山

  


   気温が高くなったため雪は重い。最後の急斜面を上がると鹿俣山山頂で正面に1685m峰から獅子が鼻山に 続く稜線。その先には川場剣が峰、武尊山。左手には尾瀬傘が岳、その左には平が岳が遠望された。


鹿俣山より獅子ケ鼻山に至る稜線。後ろに剣が峰、武尊山         鹿俣山より見る平が岳、至仏山

  


   右側は玉原湖、その上に尼が禿山。遠くには雪を被った浅間山、さらには赤城山と素晴らしい光景が拡がっていた。

   鹿又山から下って鞍部に出た所で休憩。3人連れのボーダーは夜後沢を滑るとのことで先に進んでいった。単独行の山スキーヤーは地元の方で少し話をした後戻って行った。


稜線より見る尾瀬傘が岳               エントリーポイント周辺のブナの疎林        尾根筋より谷筋に下る

  

   この鞍部は雪庇が無く、ブナの疎林帯が拡がっていて傾斜もそれほど強くなくエントリーするには好都合なところである。行動食を取りゆっくり休んだ後はシールを外して滑降開始。

   南面で気温が上がったため雪が湿って重くターンが難しいうえに疲れる。何度か転んだが、起き上がるのも苦労する。30分以上かかって鹿俣沢の沢床に到着。

鹿俣沢まで後わずか                  鹿俣沢沿いを行く                    林道終点。県道にぶつかる
  


   沢筋はもっと雪が重くなっていてスキーが滑らない。ずっとスキーで歩き続けた。前回のトレースはほぼ消えていたが、所々うっすらと見えた。

   林道に入ると、昨日のものと思われるツボ足のトレースが着いていた。そのツボ足のトレースをスキーで辿って歩いて下った。途中一か所、山影で針葉樹が生えていて陽が差さない所は雪が硬く締まっていてツボ足の足跡はほとんど無い。ここだけはスキーが良く滑って先に進んだ。鹿俣沢から林道沿いの緩斜面は雪が締まっていれば、楽に短時間で下れることを実感した。

   雪が締まっているところ以外はほとんどスキー歩行で県道に到着。緩斜面の歩きに2時間以上かかったうえに疲れた。

  県道沿いの下降地点に置いてあった軽登山靴に履き替えて、スキー、スキー靴とザックをここに置いて、ストックをもって県道沿いをスキー場の駐車場まで歩いて戻った。念のため持参した4本爪アイゼンは道路上の雪が柔らかくなっていて使わずに済んだ。

  県道沿いの歩きはせいぜい一時間と思っていたが、約2時間かかったうえに疲れた。スキー場の受付に行って下山届を出した時には4時を過ぎていた。
後片付けをして帰途に就き、途中の鹿俣沢の下降地点でスキー、スキー靴、ザックを回収した。

GPSトラック(赤は登り、青は下り。県道歩きの部分は省略)