前武尊山 2040 m 

  29日は好天であるとの気象情報であった。先週の大雪で上越地方の山は積雪量が増えて山スキーが出来る状態になっている。毎年一回は上がっているオグナホダカスキー場から上がる前武尊山も、スキー場の積雪量は130cmで、山スキーは可能であるように思えた。

  自宅から近い山スキーの良いサイトであるが,これまでは12月に行ったことは無かったので、今回行ってみることにした。

  昨年の2月より雪が多かったが、気温が上がったためか雪はやや重いパウダスノーで、場所により表面がやや固くなった最中雪の初期状態であった。

 ゲレンデから最初に上がったので、足首から靴の高さ程度であったがラッセルを続けたので足腰に応えた。この日荒砥沢に滑り降りたのは只一人。

  登り返しがきついので1800m地点までとしたが、やはり谷筋は雪が深く240mの登り返しに1時間50分も架かった。

  実質的には今シーズン初めてのスキーで、深雪の中のやや急斜面での滑りで何度か転び起き上がるのに苦労した。

  今年もなんとか山スキーが出来ることが分かったのが収穫であった。

12月29日(火) 晴れ

単独 
登行高度:475 m、滑降高度:835 m  

オグナホダカスキー場ゲレンデトップ(9:30)―前武尊山(10:30〜10:35)ー鞍部(10:45〜11:00)―荒砥沢1800m地点(11:20〜12:05)―前武尊山(13:55〜14:35)−スキー場ゲレンデ(14:55)―ゲレンデ下部(15:05)

   
   朝6時前に自宅を出て赤城東面道路を経て8時前にオグナホダカスキー場の駐車場に到着。すでにかなりの数の車が駐車していた。スキー場は8時半から営業を始めるとのことであった。山スキーの準備をしてマスクを付けて出発。

   窓口でスキー場一回券を6枚買い、リフトに乗った。リフトを4回乗り継いでゲレンデトップに出た。リフト降り場の横の急斜面は雪に覆われていて誰も上がった形跡が無い。

   スキーのシールを貼り付けている時に一人のスキーヤーがやって来て、これからゲレンデスキーを少しやってから前武尊に上がりますと言っていた。自分も今シーズン初めてのスキーを少しやってから上がった方が良かったかなと思ったが,すでにシールをつけていたのでそのまま上がることにした。

  最初の急斜面をなんとか上がりきるとやや傾斜は緩くなる。針葉樹の疎林帯の間は比較的歩きやすい。それでも足首から靴の高さくらいのラッセルが続いた。上がるにつれて針葉樹からダケカンバなどの疎林帯となり、ジグを切りながら上がり前武尊に到着。結構頑張ったので1時間しかかからなかった。

  屋根の下のヤマトタケルの像は台座から下部は雪に覆われており、昨年の2月より雪が多い。青空で風も無く暖かい。目の前に赤城山、左手に皇海山、さらには雪を被った日光白根山、反対側には剣が峰,その横に家の串、中の岳、沖武尊が一望出来た。


前武尊山のヤマトタケルの像            赤城山                        剣が峰
  


  一休みしてシールを付けたまま剣が峰との鞍部に下った。燧ヶ岳、至仏山などの尾Pの山々が一望出来る。その前には尾瀬岩鞍スキー場と西山が見えた。


家の串、中の岳、沖武尊              燧ヶ岳                         至仏山
  


   鞍部で一休みをしてシールを外して疎林帯の荒砥沢を滑り降りた。初めは表面ががやや固くなった最中雪の初期の状態で今シーズン初めてのスキーであるため腰が引けて何度か転んでしまう。起き上がるのも苦労した。


ダケカンバの疎林帯の荒砥沢                         荒砥沢昼間部より見尾瀬岩鞍スキー場、西山、左後ろは燧ヶ岳
  



  少しづつ滑りに慣れてきて雪もやや重いパウダースノーとなり,急斜面の深雪の滑りを楽しんだ。登り返しが大変になるので1800m地点で滑りを止めてダケカンバの大木の前で休憩し、昼食を取った。

  長い休憩の後はシールを貼って足首から膝下のラッセルで登り返した。深雪のラッセルが辛いので出来るだけ下りに取ったトレースを利用してゆっくりと上がった。結局,前武尊までの240mの登りに1時間50分もかかった上に疲れた。

  前武尊では四人の人が休んでいた。その方達と少し話をしながら行動食を取り休憩。休憩後シールを外して12沢を滑り降りた。やや急斜面の深雪の中の滑りは面白いのだが,疲れと足の筋肉が痛くなるのでしばしば立ち止まってゆっくりと滑り降りた。

  スキー場のゲレンデに戻って足の筋肉が痛いのを我慢してゆっくりと滑り降りた。やはり整地してあるゲレンデは滑りやすい。下山届を出して本日の山スキーは終了。跡片付けをして帰途についた。

GPSトラック(赤が上り,青が滑降の下り)