富士見峠(峠直前まで) 1850m

   一週間前に湯の丸スキー場から池の平方面まで林道を少しばかり山スキーで歩いて今シーズンも何とか行けそうであった。11日の土曜日は好天であるとの気象情報でどこかに行こうかと考えたが、今年はどこも小雪で自宅から近くて山スキーが出来る所は殆ど無い。

   尾瀬戸倉スキー場の積雪情報を見ると90cmと出ていた。これなら、戸倉から林道、登山道を経て富士見峠まで上がるルートならスキーで上まで上がることは可能であろう。ここ数日は新雪が降っていないので単独で行ってもラッセルは大したことなく行けると考えて富士見峠まで上がることにした。

   途中、ずっと単独行で、途中で会った一人は白尾山まで行くと言っていたがこの小雪で果たして行けたのだろうか?上部は15cm程度の新雪が数日を経て陽にあたって粘着力あるくっつき易い雪となっていた。ラッセルが無いとは言え上りでやや苦労し、富士見峠の上まで行くのは時間切れで諦めた。下りでは持参の液状ワックスが蒸発して使い物にならず、スキーに雪が付着して全く滑らない。スキーを漕いで下り何度も立ち止まってスキーに付着した雪を落としたりして予想以上の時間がかかった。
   
1月11日(土) 曇り後晴れ

単独

登行高度:770 m、 滑降高度:770 m  

尾瀬戸倉スキー場下部(6:50)--富士見下(9:05〜8:10)―富士見峠直下1850m地点(12:25〜13:00))-富士見下(14:55)−スキー場ゲレンデ下部(15:15)

   
  前日の昼過ぎに自宅を出て。赤城東面道路を経て戸倉に3時過ぎに到着。鳩待峠方面に行く道路の手前に車を停めて、ゲートを越えて鳩待峠方面に歩いて行き様子を見た。ここも雪が少ない上に除雪されており車が通った跡がある。しばらく除雪された道路を進んだが途中で引き返した。津奈木橋まで除雪されているのだろうか?

  この日は戸倉スキー場の上にある尾瀬高原ホテルに宿泊。11日の朝6時前に起きて、簡単な朝食を取り山スキーの準備をして7時前にホテルを出た。誰もいないスキー場のはずれで、無雪期には富士見下に向かう雪を被った道路上を進んだ。

  曇り空だが空は明るい。広い車道の周辺はブナの林で雰囲気が良い。かなり前のトレースの上に15cm程度の新雪が積もってから数日経ているようで、ラッセルが無いとは言え、単独行なのでやや時間がかかる。

  1時間15分かかってトイレと小屋のある富士見下に出た。ここから登山道となるが、雪を被った登山道は広くて分かりやすい。12曲りは雪が十分に有れば林間をショートカットして行けば早いようだが、小雪でブッシュに覆われていたので登山道沿いをそのまま進んだ。


雪を被った車道上を行く                富士見下                          ブナの林に覆われた広い登山道を行く
    


  12曲りを上がり切ると平坦な道となった。しばらく進むと反対方向から単独行の人がやって来た。この日山中であった唯一の人である。挨拶してて少し話をした。この方は朝、戸倉を出て富士見下から登山道を通らずに田代湿原に上がって登山道に降りて来たとの事であった。これから白尾山まで行く予定で、小雪で沢が渡れるかなと言いながら沢の方に降りて行った。

  広い緩斜面の登山道を上がって行くと、だんだん雪の量も多くなってきた。表面の新雪が陽にあたって粘着力の軟らかい雪となっていた。周囲の林もダケカンバからシラビソとなった・シラビソの木の上に雪が積もっていて美しい。稜線上のアヤメ平、白尾山が陽に映えて美しい。

登山道を行く、右上はアヤメ平              白尾山を見上げる                   富士見峠まで後わずか。ダケカンバ       
    


  久しぶりの長い山スキーの歩きで緩斜面とは言え疲れた。富士見峠の稜線まで後少しだが、5時間半経ったので本日はここまでとした。陽が射して風も無く暖かい。ゆっくりと昼食を取った。

          雪を被ったシラビソの林。正面が富士見峠
         


  シールを外して、ワックスを塗ろうとしたが液状ワックスが完全に乾いていて使い物にならない。仕方が無いのでそのままスキーを履いて少し滑り出したら、スキーに雪が付着して滑りにならない。ヒールフリーにしてスキーを漕いで下って行ったが、疲れる上になかなか進まない。何度もスキーを外して付着した雪を除いてから滑り降りた。雪を除いた直後は良いのだが、直ぐに雪が付着してくる。

  こんなことを繰り返していて12曲りに差し掛かる頃から、林間の登山道で陽が射さない状態になり雪質が変わったようで、少しづつ雪が付着しなくなってきた。
そこでスキーを固定して登りのトレース上を滑り降りた。富士見下からは雪がやや締まって来たようで緩斜面でも結構スピードが出る。時々スピードを抑えながら下りスキー場に到着。後片付けをして帰途に着いた。

GPSトラック(登りが赤、下りが青)