富士山  3776 m

  今シーズン最後の山スキーは5月末の好天が期待される月曜日に富士宮口5合目から富士山を往復することにした。

  富士山の山スキーは25年前に初めてこれまでに11回行っていて、今回が12回目となる。富士宮口五合目から6回、須走口から3回。吉田口から3回である。いずれも条件が良い時だったので山頂まで上がった。

  5月24日から4日続きの異常高温で、富士山山頂付近でも雪が緩んで滑落などの危険が無く登頂、山スキーができる。しかし、高温続きで残雪が融けてスキーが出来る範囲が限られてくる。

  富士宮口5合目から上がるのは2012年以来である。その時と比べて登りで1時間以上かかり、6時間40分で剣ヶ峰に到着した。、疲れた上に腰が痛くなった。剣ヶ峰からお釜の底には沢山のトレースが付いており雪が緩んでいて滑り降りるチャンスであった。しかし、降りた後の登り返しが辛いので今回は取り止めた。

  とりあえず、山頂の剣ヶ峰まで行けたのは幸いであった。高齢になったので、富士山もこれが最後かもしれない。

  5月27日(月) 晴れ時々曇り、風弱し
  単独
登行高度:1390 m、 滑降高度:930 m 歩行下降高度:460 m

 富士宮口5号目(4:50:)-6合5勺(6:17〜6:27)―8合目(8:40〜8:50)ー9合目(9:30〜9:35)―奥宮(11:10)―剣ヶ峰(11:30〜12:00)―馬の背(12:05〜12:15)-奥宮(12:25〜12:30)―雪渓最上部スキー開始地点(12:50〜13:00)-6合5勺スキー終了地点(13:50〜14:15)−富士宮口5号目(15:15)

  
高度順化と朝早く出るために前日の夕方に富士宮口五合目の駐車場に往き車を停めて車中泊した。駐車場には沢山の車が停まっていた。夕方の5時過ぎなのにスキーやボードを担いだ人が下りて来ていた。

  さすがに暗くなり出す6時過ぎにはほとんどの車が見えなくなり、車中泊する車が数台だけとなった。しかし、暗くなってから上がってくる車が次々とやって来た。
   
  朝4時過ぎに起きて、簡単な朝食を取り、山スキーの準備をして兼用靴はザックの中に入れ、スキーをザックに付けて軽登山靴で5時前に出発した。既に明るく山頂に向かう登山者、山スキーヤー、ボーダーがいた。スキーを担いで入口のフェンスを越えて雪が消えた登山道を進んだ。

  入り口のフェンスは以前と比べて頑丈で簡単には越えられないようになっていたが、以前あったようなスキー、ボード禁止の大きな看板は無くなっていてホッとした。登山道は雪が消えて富士山特有の火山岩の歩きづらい道が続いた。所々登山道に雪が残っていたが、雪が緩んでおり、トレースが付いているので問題無い。


富士宮口5号目駐車場から見る富士山         6合五勺から下部を見る               6合五勺から雪が繋がりアイゼン歩行
    


  歩いているうちに暑くなってアウタージャケット、シャツを脱いでアンダーシャツだけになった。

  6合5勺で雪渓の末端に出た。多くの人は夏道沿いにそのまま進んでいたが、雪渓をダイレクトに上 がっている人もいる。雪が緩んでいる上にトレースがしっかり付いている。自分もここで軽登山靴からスキー兼用靴に履き替えてアイゼンを装着して雪渓をトレースに従い上がって行った。


7合五勺付近の雪渓から下部を見る          8合目の上から下部を見る               9合目付近の広い雪渓
    


  その間に夏道を進んだ人に追い越された。夏道沿いをそのまま進んだ方が早いし疲れなかったかも知れない。8合目迄雪渓を上がった後、斜度が急になり出したので雪渓を離れて、アイゼンを外して兼用靴のまま夏道を進んだ。


9合五勺付近の登山道は全く雪が無い         浅間神社奥宮手前の鳥居            登山道横の岩陰には氷柱が残っていた
    


   雪が出だした夏道もそのまま兼用靴で進んだ。 雪が緩んでおりアイゼンは必要無い。9合5勺から上になると雪が消えている。歩きづらい大小の火山岩の登山道を上がり鳥居を越えて浅間神社の奥宮に到着。ここには沢山の雪が残っていた。


浅間神社奥宮                                            富士山頂、剣ヶ峰
      


   奥宮を左に回ると眼の前に剣ヶ峰が見えてきた。最後の一登りで剣ヶ峰に到着。この雪の中の登りはつらかった。腰も少し痛くなった。剣ヶ峰には数名の登山者がいた。さらに登ってくる登山者もいたが、山スキー、山ボードの人は見当たらない。


白山岳                             剣ヶ峰にある観測施設                  剣ヶ峰で
    


   火口壁やお釜を見ながら昼食を取り長い休憩。残念ながら遠方の山々は雲に隠れて良く見えない。風はほとんだ無く、陽が射して暖かい。さすがに、アウタージャケットを着用。


剣ヶ峰から見るお釜                      剣ヶ峰から見る雷岩                    剣ヶ峰から見る火口壁
    
       

   剣ヶ峰で長い休憩を取った後、スキ-を付けてお釜の方に下った。雪が緩んでいて滑り易い。このまま下まで滑り降りたい所であったが、登り返しが辛いのでトラバース気味に進んでから少し登り返して馬の背まで戻った。

   お釜まで下りて登り返して来た山スキーヤー、須走口からが上がったがこれからお釜を滑り降りると言う方と少し話をした。雪が切れている所があったので、スキーをザックに付けて雪の中を歩き奥宮に到着。下を見るとかなり雪が融けていて登山道を歩く距離がかなりある。雪渓最上部からスキーを付けて滑り出す人が見えた。

   歩きづらい登山道をストックを頼りに下ってようやく雪渓最上部に出た。スキーを付けて滑降開始。緩んだザラメ雪で滑り易い。


スキーが出来る雪渓まで歩きが長い          雪渓最上部でスキーを装着               滑り降りた上部を見上げる
    


  適当にターンしながら下り、右側の雪がかろうじて繋がっている所をロープをまたいで越えた。 後は広い谷筋の雪渓を適当にターンしながら滑り降りた。所々雪面は凸凹があるが雪が緩んでいて問題無い。

かろうじて雪が繋がっている右側を通過        広くて長い雪渓を滑り降りる               滑り降りた上部を見上げる
     


   最初の長い雪渓も8合目付近で雪が切れた。スキーを外してスキーをもって少し歩き右側の雪渓にトラバースした。この雪渓も幅、長さが大きい。


2番目の雪渓から下部を見る             2番目の雪渓から見る                   2番目の雪渓から上部を見上げる
    


  ここも適当にターンしながら滑り降りた。7合目で右側の3番目の雪渓に乗り換えて滑り降りて雪渓末端でスキーは終了。


宝永山には雪が無い                  3番目の雪渓末端の新7合目でスキーは終了    5号目駐車場から見る富士山
    

   ここでやや長い休憩を取り「行動食と水を取った。暑くなりアウタージャケットを脱いだ。、スキー靴をから軽登山靴に履き替えた。兼用靴はザックに入れ、スキーをザックに付けて登山道を下って行った。

   途中で、下から上がって来た人と山スキーや山スキー用具に付いて長い立ち話。この方は古くからの山スキーヤーで明日富士山に登ると言っておられた。その後、登山道を歩いてようやく富士宮口5合目の駐車場に到着。

   大勢の観光客の車が停まっていた。後片付けをして本日宿泊予定の富士宮の宿に向かった。

GPSトラック(登りが赤、下りの滑降が青)