谷川岳、一ノ倉岳 1977m 

  谷川岳は自宅から近い山スキーの好適地である。特に谷川岳の先の一ノ倉岳からの芝倉沢は広くて長いやや急斜面が続き、周りの光景も2000m以下の標高とは思えない雄大さで素晴らしい。しかし、谷筋が狭くなるノドの部分は高温だと周りからの雪崩の警戒が必要で、デブリが出ていることが多い。

  今年も、好天が期待された3月25日に谷川岳から芝倉沢を行くことにした。前日、前々日は雪が降ったようでパウダースノーの滑りが期待される。一方、登りはきつくなり、雪崩の可能性も無いことは無い。

  好天とは言え、月曜日なのでそちらまで行く人は少ないだろう。ロープウェー営業開始は平日なので8時半で出発は遅くなる。駄目そうだったら谷川岳から引き返せばよい。

   とりあえず、当初の予定通り芝倉沢を滑ることが出来たが、ロープウェー開始時間が遅い平日にこのルートを辿れるのは今回が最後かもしれない。

  3月25日(月) 快晴、無風
  単独
登行高度:770 m、 滑降高度:1230 m  

天神平ロープウェー終点(9:10)-熊穴沢避難小屋(10:15〜10:20)-谷川岳、トマノ耳(11:50〜12:05)−谷川岳、オキノ耳(12:20)ー一ノ倉岳手前鞍部(13:10〜13:20)―一ノ倉岳(13:55〜14:30)−紅芝寮(15:15)−土合橋手前(16:20)−天神平ロープウェー駐車場(16:40)

  朝6時ごろ自宅を出て8時に谷川岳ロープウェーの駐車場ビルに到着。山スキーの準備をしてロープウェーの開業を待った。8時半に炉^ぷウェーは動き出した。登山届を出して片道切符を買いロープウェーに乗った。

  天神平に着いて見ると、今年は小雪だと言う割には雪が多い。昨日、一昨日積もった雪が20cm位ある。いつも動いていれば乗る天神峠のリフトは終日運休だとの事。シールを張りスキーをセットするのに手間取った。その間に大勢の登山者が目の前の雪の斜面を上がって行った。

  山スキーヤーは登山者に比べれば少ない。しかもスキーを担いでアイゼンで上る人の方が多い。初めの緩斜面のシール歩行は良かったが、上部の急斜面では先行者のトレースに付いて上がったが後ろに滑った。スキーアイゼンを着けるべきであったかもしれない。新雪をジグを切りながら、ようやく上部に上がって一休み。暑くなって上着のジャケットを脱いだ。

  その簡に大勢の登山者が先に行った。シール歩行で緩斜面の尾根筋を進み、崖のある急斜面でスキーをザックに付けて担ぎ転ばないないように慎重に下りた。わずかな距離進むと熊穴沢避難小屋に達した。

  先行の登山者のトレースがしっかり付いているので歩き易い。ここで、靴にアイゼンを着けてけてスキーを担いで行くことにした。初めからスキーを担いで行けば良かった。

天神平から登り切った尾根筋から見る谷川岳    熊穴沢避難小屋、雪に埋もれている         トマノ耳から見るオキノ耳とマチガ沢
   


  ここから、谷川岳の尾根筋はやや急斜面となる。トレースがしっかり付いていて歩き易いのだが、体調が悪いせいか高齢になったせいか以前のようなペースで行けない。我慢しながらゆっくりのペースで上がった。その間に登山者のグループに追い越された。

  ようやく、谷川岳トマノ耳に到着。今回は2時間40分かかった。しばらく休んでいると調子が戻った。向こうのオキノ耳には大勢の登山者が上がっていた。さらに、スキーを担いで先を行く人が見えた。


トマノ耳から見る一ノ倉岳と茂倉岳            万太郎山、その先に仙ノ倉山、平標山         苗場山、神楽峰
    


  とりあえずオキノ耳まで上がり、行けそうなら一の倉岳から芝倉沢を滑ることにして先を進んだ。オキノ耳には大勢の登山者がいた。さらに進むと鳥居がある。それから先に行くのは山スキーヤーだけで、2人の先行者のトレースが付いていた。

オキノ耳から見る武尊山                 オキノ耳から見るトマノ耳とマチガ沢上部       大源太山、朝日岳方面
    


  先行者のトレースに従い尾根筋をアップダウンを繰り返し、滑落しないように注意して進んだ。一ノ倉岳の手前の鞍部で休み行動食と水を取った。後続の3人のボーダー山スキーヤーがやって来るのが見えた。

 休んだ後は一ノ倉岳への最後の登り。この登りはきつかった。ゆっくりと上がっている間に後続の3人連れがやって来た。先に行って貰いゆっくりと上がってようやく一ノ倉岳の頂上に到着。


一ノ倉岳への尾根筋にある鳥居             一ノ倉岳からみる谷川岳                 一ノ倉岳からみる茂倉岳と芝倉沢上部
    

  
   一ノ倉岳頂上では上着を着て周囲の光景を見ながらゆっくり休み、昼食のパンと水を取った。風が無く暖かい。目の前に谷川岳、その横に万太郎山から平標山、仙の倉山、さらに向こうには苗場山。反対側には武尊山、白毛門から朝日岳、さらには巻機山方面が遠望できた。後続の3人ずれも休んでおり、少し話をした。彼らも毎年芝倉沢を滑ると言っていた。

   休んだ後、スキーの準備をして、スキー滑降。3人ずれのボーダーが先行した。昨年の経験で雪が吹きだまっている中央付近に向かい、ボーダーのトレースの横をショートターンで滑り降りた。吹きだまった雪はやや重いパウダースノーで滑り易い。時々立ち止り写真を撮りながら滑り降りた。


武能岳、蓬峠方面と芝倉沢上部             芝倉沢にドロップインするボーダー          芝倉沢上部を滑って振り返る
    


   少し右側に行くと固い斜面の上にわずかに新雪が乗っている状態でターンしづらい。出来るだけ中央寄りのパウダースノーの斜面を滑り降りると斜面はだんだん緩くなる。


芝倉沢中間部                        滑って来た芝倉沢中間部を仰ぎ見る         笠ヶ岳、朝日岳を見ながら滑る
    


    時々立ち止って周囲の景色を見ながら滑り降りた。ノドの部分にはやはりデブリが出ていたが、右側にどうにかスキーで滑り降りることが出来るスペースがある。そこを通過すると、芝倉沢は緩斜面となり、ブナの林が出て来る。


って来た芝倉沢を下部から見上げる          芝倉沢下部、古いデブリが一杯           芝倉沢を抜ける
    

 
   紅芝寮を過ぎてほぼ平らな緩斜面を行くと、先行した3人連れは湯檜曽川の河岸に降りて進んいる。ボードを外して担いで歩いているので追い着いたようである。

    自分はいつも通り林間を進んだが、先行のトレースが無いので滑らない。殆ど歩いてマチガ沢の出合いに出た。マチガ沢はもうスノーブリッジは無くなっていたが、水量は少ない。スキーを外してマチガ沢を渡りスキーをもって上に上がった。

   トレースが上に上がっていたので、道路まで行くのかなと思いそれに付いて行ったのが間違いであった。そのトレースは上がった後、沢沿いまで急斜面を下りていた。

   スキーで滑り降りられそうな所を見つけ沢床に降りたが、その間に3人連れは先に進み見えなくなった。後はヒールフリーにして土合橋の手前まで進んだ。土合橋周辺の川床では工事が行われているようで、新しく道が作らrて大型トラックが頻繁に通っていた。

   スキーを担いで歩いてロープウェー駐車場まで戻った。この歩きもつらかった。後片付けをして帰途に着いた。

GPSトラック(登りが赤、下りが青、登りの前半は電池切れに気付かずトラックが無い)