東谷山 1553m 

   東谷山は北西面の広い谷筋は2月ならパウダースノーの快適な滑りが期待出来る。23日の土曜日にはRSSAの2月例会山行で阿寺山に行くことになっていた。その前日の金曜日は好天だと言う気象情報であった。

   そこで、阿寺山に行く途中にある東谷山に金曜日に出掛けることにした。ウィークデーなので人も少ないと期待される。東谷山には二居から二居峠を経由して尾根沿いに上がるのが一般的だが、地王堂川沿いの林道を上がり、林道の終点近くから谷筋を経て西側にトラバースしてやや傾斜のある尾根を上がるルートもあるとの事を知り、そちらから上がることにした。

   好天に恵まれ風も無く暖かい絶好の日和であったが、登りの尾根を間違えて東側の急斜面を少し怖い思いをしながら上がったので時間がかかってしまった。また北面の谷筋も高温で雪が融けてから再び凍った固い雪面で期待したパウダースノーで無かったが、それなりに山スキーを楽しむことが出来た。
   

  2月22日(筋) 晴、無風

単独

登行高度:735 m、 滑降高度:845 m 

二居(8:10)-地王堂川沿い林道除雪終了地点(8:30〜8:40)- 林道分岐点(9:30)-沢沿い上(10:15)−尾根上稜線(11:45)―東谷山(12:00〜12:50)―国道沿い貝掛温泉入口(14:05)

   朝7時前に自宅を出ていつものように赤城ICから関越道に入り湯沢ICから二居に向かった。8時前に二居に着き、先日泊まった宿の駐車場に車を停めさせてもらった。

   山スキーの準備をして除雪された道路を20分ほど歩くと除雪終了点に達した。ココには車一台が停まっており、そこから先には2人のスノーシューの跡が残っていた。ここでスキーにシールを付けて雪に覆われた林道を進んで行った。

   途中で単独行の山スキーヤーに追い越された。この方は日白山に行くと言っていた。緩斜面の林道を一時間弱進んで行くと林道終点間近になり、左側の谷筋が東谷山方面に行く。スノーシューのトレース、先行のスキーのトレースはそのまま先の日白山方面にくかって言った。

地王堂川沿いの林道を行く                林道を離れて谷筋を上がる                谷筋を上から見る
    

   左手の谷筋は比較的斜度が緩くて上がり易かったが、所々で両側から大きな雪玉が落ちていて、気温がが上がると雪崩の危険がある。まだ御前中で陽が射していなかったので、比較的固い斜面で雪崩の恐れも無く順調に上がった。

   谷筋の斜度がきつくなり出した1250m地点で左側にトラバースして尾根筋を上がりだした。この尾根の斜面は直ぐに急になり出した。もっと手前で左側の谷筋に上がり斜度のきつく無い谷から西側の尾根に上がるべきであった。

   斜度がきつく成ったので、スキーアイゼンを付けてクライミングサポートを一段下げて横滑りが起きないようにしながら細かくジグを切りながら上がって行った。南面の尾根なので雪が緩んでいたが、こんな所で転んだりしたら大変だと緊張しながらゆっくりと上がった。特にキックターンでは慎重にならざるを得ない。


谷筋の上部1200m地点                上がった尾根筋の下部                    尾根筋から下を見る
    


   尾根筋はブナの疎林帯で高度感は抜群だが見晴らしは良い。上がるにつれて斜度は緩くなり緊張感から解放された。周囲のダケカンバは霧氷に覆われてまるで花が咲いたようで日に映えて美しい。時間はかかったが登って来た甲斐があった。

尾根筋中間部のブナの疎林帯             尾根筋上部のダケカンバの霧氷            上がって来た霧氷の尾根筋を見下ろす
    


   登り切った所で東谷山から日白山に続く尾根筋にあるが、雪庇が出ていて上がれない。雪庇の少し手前を西側に進み、雪庇の切れ目から尾根上に出た。

頂上手前の霧氷の上に日白山               頂上直下の霧氷、右側は雪庇           頂上から見る苗場山
    


   東側からの尾根筋を上がり切ると東谷山の頂上であった。頂上には西側から上がって来たトレースが一つ付いていた。またすぐ近くの樹林では2人連れの山スキーヤーが休んでいた。

 上がって来た東側の尾根筋。向こうに日白山、平標山、仙の倉山       頂上から見る巻機山越後三山方面
       


   風が無く陽が射していて暖かい。周囲の景色を見ながら昼食を取り、長い休憩を取った。その間に2人連れは滑り降りて行った。


頂上付近の雪庇。向こうは苗場山、神楽峰       北西斜面の谷筋を下る                   上部は霧氷がきれい
      


   ゆっくり休んだ後はシールを外して滑降開始。何度も下りている北西斜面の谷筋に向かった。上部は未だ霧氷が残っており美しい。雪面は期待していたパウダースノーで無く固い。一昨日の高温で雪が解けた所で昨日の低温で固く凍ったようである。酷い最中雪状態で無いのが救いだが、固い斜面で転倒したりしたら大変と慎重にターンをしながら降りて行った。

   下るにつれて雪は緩んできたが重くなってきた。途中で単独行の方からストックを一本見失ってしまった。途中で見ませんでしたか?と尋ねられたが、滑るのに夢中で気が付かなかった。その方は、失ったストックを探しに上がって行った。


固い斜面を滑り降りる                    谷筋中間部                       谷筋下部国道は近い
    


   最後の緩斜面を下り切って国道17号線沿いに達した。スキーを外して橋の下を歩いて通り、再びスキーを付けて最後の滑りで貝掛温泉入口の道路沿い駐車スペースに戻った。

   先行していた先ほどの2人連れが後片付けをしている所だった。彼らはここから登山道沿いの尾根筋を二居峠まで上がってから東谷山まで行ったとの事であった。車一台ならそのルートの方が良いかなと思った。

   ストックを一本無くしたと言う方も結局見つからなかったと言っておりて来られた。後片付けをしてその方と道路の反対側のバス停で次のバスを待った。次のバスは40〜50分後に来る。

   待っている時に親切な方が二居までなら乗せて上げますよと車を停めてくれた。2人してその方の車に便乗させてもらい二居まで戻ることが出来た。車を回収して二居の日帰り温泉、宿場の湯に入った。

   湯船で話した方はスノーシューで東谷山に上がったと言っておられた。話をしていると月曜日にも平標山でお目にかかり話をした方であった。また、お目にかかるとは奇遇ですね。またお会いしましょうと言って別れた。

   後は翌日の阿寺山山行のために、湯沢ICまで行き関越道の六日町ICで降りて宿に向かった。  
  
GPSトラック (登りは赤、下りの滑降は青)