鳥海山(文殊岳) 2005

  昨日に引き続いて別のルートから鳥海山をめざした。鳥海ブルーラインを利用すると車で標高1000m以上まで上がれるので、山スキーのルートとしては最も利用されている。鳥海ブルーラインはGW直前に道路開通した。

  これまでこのルートを山スキーで上がったことが無かったので、鳥海ブルーラインの大平から上がり御浜、鳥海湖周辺、さらに可能なら文殊岳まで往復することにした。

  好天の中、風も殆ど無い絶好の山スキー日和で、大勢の山スキーヤーが上がっていた。昨日の疲れをあまり感ずる事無く登り、下りの滑りを楽しむことが出来て幸いであった。

  今年は3月から高温続きでどの山も小雪だが、さすが鳥海山は残雪量が豊富で、日本海を見下ろしながらの滑降は素晴らしい。

  
  4月 30日(月) 快晴、無風

 単独

登行高度:1045 m、 滑降高度:1045 m  

大平(8:45)-七五三掛け先1910m地点(12:15〜12:35)−文殊岳(13:00〜13:10)―谷筋1530m地点(13:25〜13:35)−尾根筋1650m地点(14:10〜14:15)-大平(14:40)

  鳥海温泉の宿で朝食を取り、7時半に出発して鳥海ブルーラインを目指した。鳥海ブルーラインは中腹にゲートがあり夜間は通行止めで、8時から通ることが出来る。8時過ぎに空いているゲートを通過し、太平山荘の先の吹浦口の道路際駐車場に到着。道路際の雪壁は鳥海山側で3〜4mもある。

  すでに10台以上の車が駐車しており、既に出発した人。山スキー、山ボードの準備をしている人で賑わっていた。山スキーの準備をして、道路際の雪壁に作られた階段を上がった所で、シール歩行を開始した。ほぼ同時に山スキーと登山者の3人連れが出発していた。

大平駐車場前の雪壁                   大勢の山スキーヤー、ボーダーが準備中       広いやや急斜面を上がる
    


  ザラメ雪がほどほどに締まっていて歩き易い。ほぼ同じような斜度の広い斜面が続いていた。やや急な斜面を上がり切ると、広い平原状の緩斜面となった。悪天候時のためにある赤い3角の標識が続いて立っていた。その標識沿いに進み尾根筋に出た。

   尾根筋はブッシュが出ていて御浜から扇子森の方に上がると雪が切れている恐れが有るので、やや急斜面を鳥海湖の方に滑り降りた。その後、扇子森の南面をトラバース気味に上がり、夏道の登山道に出た。。雪が緩んでいたので良かったが、急斜面のトラバースは緊張した。

広い緩斜面を進む                    扇子森をトラバースして上がる、正面は文殊岳        雪の消えた登山道を行く
    


   御浜を経由する正規のルートに出ると、斜度は緩くなりホッとした。何人かの山スキーヤー、山ボーダーが上がっていた。尾根筋の登山道は雪に覆われていた。シール歩行を続けて七五三掛けの手前に出た。正面に新山。その下に昨日滑った千蛇谷が見えた。

七五三掛けから見る鳥海山                七五三掛けから見た千蛇谷下流部         七五三掛けから見た千蛇谷上流部
    

   登山道は雪が消えていてスキーを担いで行かねばならないので右側の雪に覆われた広いやや急斜面をシール歩行で上がって行った。先行して上がっていたボーダーのグループが上まで行ったのに戻ってきて雪が切れているので右側から回り込んで上がるとそちらに進んで行った。

   雪が繋がっていた最上部まで上がるとブッシュが出ていたが、ほんの2,3m先は登山道であった。ここで、標高1910m。目の前には文殊岳の頂きが見えた。文殊岳には山スキーヤーが何人もいて、滑り出していた人が見えた。

   今日の登りはここまでと考えて、シールを外して昼食を取りながらゆっくり休んでいると、女性三人組の山スキーヤーが上がって来た。彼らは文殊岳まで上がると言ってスキーを担いで登山道を上がって行った。

文殊岳頂上                         文殊岳から見た扇子森、鳥海湖、鋼森        文殊岳から見た鳥海山、千蛇谷源頭部
    


   標高差100mでわずかな登りだと思い直して、スキーを担いで岩の出た登山道をゆっくり上がり、最後は雪の斜面を上がり切ると文殊岳であった。小休止してから、スキーを付けて文殊岳のやや急斜面を滑り降りた。ザラメ雪で滑り易い。適当にターンをしながら谷筋まで標高差約500m。ゆっくり滑り降りてもスキーは早い。


文殊岳から滑った斜面を見上げる            鳥海湖方面に向かって谷筋まで滑る           滑り終えて再びシールで上がる
    


   滑った後は小休止をしてからスキーにシールを張って鳥海湖を囲む尾根筋に向かって先行者に付いて上がって行った。かなり長いハイクアップの後は緩斜面の下りとなった。シールを外して登りに取ったルートをのんびりと滑り下りた。

緩斜面を下る                       晴れていれば日本海を見ながら滑る           ブルーラインが見えて最後の滑り
    


  最後は斜度がややきつくなるがザラメ雪の快適な滑りが続いた。道路際に危険防止のために張ってあるネットを越えた。わずかの歩きで雪壁に付けられた階段を下りて鳥海ブルーラインの道路際の駐車場に戻り、本日の山スキー行は終了。

   後片付けをしてブルーラインを下り、鳥海温泉の日帰り温泉で汗を流した後酒田に向かった。久しぶりに知人に会って話をした後、酒田から山形自動車道を経て月山方面に向かった。


GPSトラック(赤は登り、青は下りの滑降)