白馬乗鞍岳 2455 m  (白馬大池経由蓮華温泉まで)
  

  蓮華温泉は無雪期には道路が通じていてバスも運行されているが、積雪期はスキーで無ければ行くことが出来ない。営業は3月連休以後で、天候が良い土、日は大勢の客でにぎあうが、平日は客が少なく静かである。

  ここの温泉と蓮華温泉周辺の山スキーコースは素晴らしいので、3月下旬から4月上旬にかけて1970年代からほぼ毎年主として平日に山スキーで行っている。宿主の田原さんとも知り合いになった。その田原さんも世代交代された。

   今年も好天が続く4月の第一月曜日に蓮華温泉に白馬大池経由で天狗の庭を経て行くことにした。多分土曜日のものであろうがトレースはいくつか付いていたが、本日ここを滑り降りたのは一人だけ。気温が高い日が続いていたので、中間部から下は重い雪で下部はデブリだらけであったが、快晴無風の中をのんびりと滑りと温泉を楽しむことが出来た。
 

  4月 2日(月) 晴 無風

単独

登行高度:630 m、 滑降高度:990 m  

   栂池高原ロープウェー終点(9:25)-天狗原(10:50〜11:15)-白馬乗鞍岳(12:10〜12:50)-白馬大池(13:00)−天狗の庭(13:40)-露天風呂(仙気の湯)(14:10〜15:15)―蓮華温泉(15:25)

   前日の雨飾山の後、コンビニ立ち寄り2日分の食料を買った後、小谷村道の駅に向かった。泊まろうと思っていた来馬温泉の風吹荘は今日から四日間は営業を中止との事であった。仕方が無いので道の駅にある温泉に入った後夕食を取り車中泊することにした。

   朝五時半に起き簡単な朝食を取り、車を少し移動して小谷村村営バスの停留所のある近くの空き地に車を停めさせてもらった。山スキーの準備をしてバス停で待っていると、平日だけ運行する南小谷駅行のバスが7時3分にやって来た。このバスは通学用に運行されているようだが、学校は未だ休みなので、客は自分を含め2人だけ。南小谷駅まで200円で安い。南小谷駅で約10分待ってから、栂池高原行のバスが発車した。こちらはスキー客が何人か乗っていた。こちらはバス代が560円?で、8時前に栂池高原に到着。

   ゴンドラは8時半から運行するがすでにかなりのスキー客が待っており、駐車場もかなりの車が停まっていた。登山計画書を出してゴンドラとロープウェーのチケットを買いゴンドラに乗った。山スキーの用意をしている人もかなり大勢いた。

   ゴンドラを下りてロープウェー乗り場に向かい、最初のロープウェーで上がった。担当者から山スキーにおける注意を聞いてから外に出た。陽が射していて風も無く暑いくらいである。


ロープウェー終点駅を見下ろす              途中から見る鵯峰                   途中から見る白馬乗鞍岳
    


   アウタージャケットを脱ぎ、シールを張って天狗原を目指してハイクアップを開始。すでに先行者が数名いる。前日、前々日のトレースがしっかり付いているのでそれに付いて上がった。1時間半弱で天狗原に到着。数名の人が休んでいた。先行のグループでさらに先に行った人もいた。

天狗原を目指して上がる                  天狗原の祠                        天狗原から見る白馬乗鞍岳
    


   しばらくここで休憩。その間に後から来た人が白馬乗鞍岳を目指して上がって行った。クトーを付けて白馬乗鞍岳を目指して急斜面を上がった。上の平坦になった所でそれ以上進むのを辞めて休んでいる人がいた。

  頂上付近も雪解けが進んでいるようで、例年よりハイ松や岩の出ている所が多い。左に回り込んでシール歩行のみで大きなケルンのある頂上に到着。単独行の人2人もほぼ同時に到着。ここで大休止し昼食を取った。その間に2人は戻って行った。

白馬乗鞍岳からみる船越の頭、雲に隠れた白馬岳     白馬乗鞍岳の大きなケルン             白馬大池から見上げる
    


   休んだ後はシールを外して滑降開始。岩やハイ松が出ているので、それを避けて白馬大池に滑り込んだ。白馬大池の小屋は煙突だけが見えていた。雪で覆われた白馬大池を突っ切って、少し登り気味に進んで右側をトラバース気味に蓮華温泉を目指してして進んだ。所々、土曜日のものと思われるトレースが付いていたが消えかかってはっきりしない。

   天気は良いし暖かい。何度も通っているルートで迷うことは無い。トラバース気味に滑り降りて天狗の庭に至る尾根に出た。眼下に蓮華温泉が見える。やや急斜面の尾根筋を下った。だんだん雪は重くなり足に応えて来る。しばしば休んで下り、右側の谷筋を目指してして滑り下りた。


雪倉岳                            天狗の庭から滑って来た斜面を見上げる       天狗の庭から見る蓮華温泉
    


   谷筋に下る中間部から下は大量のデブリに覆われていた。デブリを避けながら滑り降りた。最後はデブリの中を滑ったが、気温が高いせいかデブリも軟らかくなっていてスキーでそのまま通過出来、反対側の広い尾根筋に出た。

   その先は露天風呂になるが周辺は雪が解けていて露天風呂すべてが入れるようだった。時間もあるしせっかくだからと露天風呂に浸かって行く事にした。下の仙気の湯に入ろうとしたが、とても熱くて湯船に入れない。手拭いを湯船に付けた後、身体にお湯を付けて汗をを流した。気温が高く陽が射していて、裸でいても寒く無い。目の前の雪倉岳を眺めながら1時間以上過ごした。

尾根筋から下る                       仙気の湯                         露天風呂周辺は雪解けが進んでいる
    


   露天風呂の後は、わずかにスキーを滑らせて蓮華温泉の宿に到着。宿泊をお願いしてゆっくりした後、宿の温泉に浸かった後はビールタイムで至福の時を過ごした。

   本日の宿泊客は4人だけ。そのうちのお一人は以前にオートルートで同行し、また蓮華温泉でもお目にかかったIさんであった。Iさんもこの時期に蓮華温泉に毎年のように来ているとの事であった。4人で夕食をともにしながら山スキー談議などに話が弾んだ。
   
GPSトラック(赤は登り、青は下りの滑降)