雨飾山 1963 m  (1838m峰、P2)まで
  

   雨飾山は頂上部は急斜面で山スキー上級者なら雪質など条件が良い時に頂上から滑降可能だが、一般には頂上直下の南尾根にある1838m峰(P2)までが山スキーコースとなる。

   この雨飾山P2には10〜15年前3月下旬から4月上旬にかけて2度ほど行ったことがある。今年は異常気象で3月下旬から4月上旬にかけて晴天が続き、しかも気温が高い。標高の低い所の雪解けが急激に進んでいるが、雨飾山方面ならまだ雪が十分あるだろう。

   好天の日曜日の4月一日に、久しぶりに雨飾山P2に行くことにした。前日の土曜日昼過ぎに車で自宅を出て、麓の小谷温泉の山田旅館に夕方到着して宿泊した。
 

  4月 1日(日) 快晴 無風

単独

登行高度:980 m、 滑降高度:980 m  

   小谷温泉山田旅館(6:10)-ワセ沢出合(8:00)-南尾根1510m峰(9:10)-雨飾山直下1830m峰 P2(10:35〜11:35)-南東側無立木斜面―ブナの樹林帯―奥ワセ沢出合、大海川沿い(12:10〜12:25)−小谷温泉(13:30)

   朝5時過ぎに起床して、簡単な朝食を取った後、山スキーの準備をして6時過ぎに小谷温泉を出発した。やはり、雨飾山に行くと言う3人連れが少し前に出発していた。

   以前はゲートの閉ざされた林道を30分以上歩いたが、宿の人の情報で旅館の裏手から雪が繋がっているとの事で直ぐにシール歩行を始めた。前日のトレースも付いていてトレースに従って上がったのが間違いのもとであった。このトレースは大渚山に行くようで鎌池の左側を通って行った。おまけにトレースを見失ってアップダウンのある尾根筋を上がって林道に出た。ここで林道を右側に取り、やや下り側に進んで大海川沿いに出た。

   わずかに進むと、夏場には駐車場となる小屋などが出て来た。さらに進むと左側にワセ沢が出て来た、このワセ沢を上り詰めて適当な所で右側の登り易そうな尾根状のやや急斜面を上がって行った。雪が緩んでいるが適当にグリップが効いて急斜面だが登り易い。クトー無しでシール歩行を続けて南尾根の1510m峰に到着した。先行の登山者のグループ、2人連れの山スキーヤーがいた。さらに後ろから単独行の山スキーヤーもやって来た。

山田旅館脇から尾根を上がる               大海川沿いを進む                     ワセ沢に入る
    


   目の前に此れから登る無立木の白いP2,その奥には雨飾山が見えた。登山者グループ、山スキーヤーの後をついて上がって行った、最後の急斜面ではスキーがずり落ちそうになったので、シール歩行を辞めてスキーを担いで登山者グループのトレースを利用させてもらって歩いて上がった。


広い南尾根を上がる                   雨飾山の手前のP2で                 大渚山、後方の北アルプスは薄雲の中
    


   陽が射して風も無く暖かい。1時間近く長居をして行動食を取りながら周囲の山々の眺望を楽しんだ。目の前に金山、天狗原山、さらにその奥に焼山が見える。反対側には大渚山、その向こうにはうっすらと雪倉岳、朝日岳など北アルプス北部の山々。その間にほぼ同時に上がった登山者グループや山スキーヤーは下りて行き、代わりに別の山スキーグループが上がって来た。


      目の前に見える焼山、金山、天狗原山                     雨飾山、右下は上部が崩落している荒管沢
    


   休んだ後はお楽しみの滑り。初めは無立木のやや急斜面を降りた。雪がほどほどに緩んでいて快適である。しばらくして左手のブナの樹林帯の中を滑り降りた。
途中から先行のトレースが付いていたので、それに従いほぼ夏道沿いにやや狭い急な尾根を下りると大海川の川沿いに出ることが出来た。


ブナの疎林帯を滑り降りる                   狭い尾根筋を滑り降りて川床に到着         大海川沿いを進む
    


   ここでしばらく休憩し行動食を取った。休んでいる間に金山から滑って来たと言うグループがやって来た。ヒールフリーにして彼らの後を付いて林道を滑り降りた。
林道が大きくカーブする所で、ヒールを再び固定して樹林帯を進み、行きにおったルートに出た。樹林帯の中を最後の滑りを楽しんで、本日の山スキー行は終了。山田旅館の温泉を入浴させてもらった後、翌日に備えて小谷道の駅に向かった。

   
GPSトラック(赤は登り、青は下りの滑降)
右方向に進み