谷川岳(トマノ耳) 1963m 

  17日はRSSAの月例山行で阿寺山に行くことにした。しかし、土、日とも悪天候が予想されているが、前日の16日の金曜日は好天で風も無さそうである。そこで、途中にある山で比較的簡単に上がれて、滑りも楽しめる谷川岳に行くことにした。谷川岳はほぼ毎年一度は行っているが、頂上往復で熊穴沢を滑り降りるのは久しぶりである。

  当日は予想通り好天であった。しかし、雪は期待していたパウダースノーでは無く上部はウインドパックされた雪、下部は重い雪であったが、それなりに滑りを楽しむことが出来た。

 
2月16日(金) 晴 風弱し

 単独

登行高度:475 m、 滑降高度:1225 m
 
谷川岳天神平スキー場トップ天神峠(9:30)―熊穴沢避難小屋(10:15〜10:25)−谷川岳トマノ耳(11:45〜12:15)−熊穴沢避難小屋(12;55)−土合口ゴンドラ乗り場(13:30)


  朝早く自宅を出て、谷川岳天神平スキー場に8時前に到着。ゴンドラは8時半に始発するとの事で、山スキーの準備をしてチケット売り場に行って見ると、新雪が15cm程度積もったので、コース整備に時間がかかり、ゴンドラが動き出すのは9時過ぎになるとの事であった。

  すでに山スキー、ボードの準備をした人が結構待っていた。ここで、RSSAの三浦さんに会って少し話をした。三浦さんは2人連れでマチガ沢を滑るようであった。登山届を出してゴンドラが動くまで待機。

  9時過ぎにゴンドラは動き出した。片道チケットを買ってゴンドラに乗った。天神平に到着してゴンドラを下りてスキーを履いているうちに天神峠に上がるリフトも動き始めた。

  少し遅れてリフト代を払ってリフトに乗った。尾根伝いの緩斜面を滑り降りてスキー場のロープを越えた。谷川岳方面に向かう尾根筋を滑り降りて鞍部に達した。既に先行の3グループがシールを張って歩き出していた。

  自分もここで シールを張ってハイクアップを開始。短いが急斜面の崖は雪が付いていて滑り降りる事は出来そうである。先行の2人はそのまま滑り降りていたが、一人は階段歩行で下りていた。

  自分も安全策を取り階段歩行で降りて行った。しかし途中でスキーの先端が雪壁にかかって右側に転んだ。幸い下の方だったし雪が深く転げ落ちる事も無かった。起き上がってそのまま進んで熊穴沢避難小屋に出た。小屋は煙突の一部が出ていたが、完全に雪に埋もれていた。

熊穴沢避難小屋よりみる谷川岳            避難小屋は煙突だけが出ている            肩の大斜面を見ながら上がる先行の2人
   

  ここでしばらく休憩してから目の前の急斜面之尾根筋を上がって行った。先行のトレースがしっかり付いており、それに従って上がって行った。それでもやはり疲れる。先行3グループには徐々に離されていった。

  疲れたので途中の岩が出ている天狗の踊り場でしばらく休憩し、行動食とテルモスに入っていたコーヒーを取った。先行のトレースに着いて最後のやや急斜面を上がり切ると肩の小屋が見えた。肩の小屋には3人連れのグループがいた。彼らはこれから赤谷川源流部、万太郎越えで土樽に抜けると言っていた。

谷川岳(トマノ耳)頂上標識                 オキノ耳から一ノ倉岳、茂倉岳             燧ヶ岳と武尊山
    


  小屋には寄らず、そのままトマノ耳の頂上に向かった。天神平スキー場から二時間半かかっていない。他人のトレースに着いて来たのだが結構良いペースで上がって来た。頂上には誰もいない。風も殆ど無く暖かい。周囲の眺望を楽しみながら長い休憩を取った。向うのオキノ耳に上がる2人連れがいた。彼らは一ノ倉岳に向かい芝倉沢を滑るようだ。

赤城山                             眼下に天神平スキー場、遠くに浅間山        越後駒ヶ岳と中岳
    

  一方、トマノ耳とオキノ耳の鞍部のマチガ沢源頭部には2人がいてピットチェックをしながらマチガ沢の状態を観察していた。どうやら、三浦さんらしい。彼らがマチガ沢にドロップインする瞬間の写真を撮ろうと30分近く待っていた。


マチガ沢源頭部の急斜面に2人連れが                        望遠で見ると三浦さんがピットチェックをしていた
  


  そのうち単独行の山スキーヤーがやって来た。彼は四の字沢からマチガ沢を滑ると言ってそちらに向かって行った。寒くなって来たので、ドロップイン写真を撮るのは諦めてシールを外して滑降開始。肩の小屋までの上部はシュカブラが出ていて固くゆっくりと慎重に下りた。そこから肩の大斜面に出た。

   肩の大斜面はノートラックである。雪はウインドパックされていてやや硬く、期待していたパウダースノーで無い。転ばないように途中で何度か立ち止まり、ショートターンを繰り返しながら下まで降りた。


の大斜面を滑り降りる                                   滑り降りてきた熊穴沢を見上げる
  


   そのまま滑り降りると西黒沢に入るのだが、今回は天神尾根を下る予定なので右にトラバース気味に下りて露岩が出ている天狗の踊り場に向かった。ここで、休んで残りの行動食を取った。

   大勢の登山者、山スキーヤー、ボーダーが上がっていた。休んだ後、滑降開始。滑り易い右寄りの斜面を滑り降りた。その後。登山道に戻るために左寄りにトラバースして熊穴沢のコルに出た。

   熊穴沢の上部急斜面を適当にターンしながら下りて行った。ここも期待したパウダースノーで無くやや重い。下るにつれて疲れて来てふんばりが効かなくなり二,三度転んだ。

   西黒沢との合流部で西黒沢方面を見ると雪玉が落ちていて小さなデブリ状態になっていた。西黒沢下部の緩斜面を滑り降りた。途中から熊穴沢では全く見られなかったトレースが一杯付いていた。疲れた上に足が痛くなったが、スキー場のコースに入りそのまま滑って道路際で本日の山スキーは終了。

   下山届を出しベンチに座って休んだ。車に戻り途中の日帰り温泉に入った後、明日の阿寺山のため六日町の宿に向かった。

  GPSトラック(赤が上り、青が下りの滑降)