神楽峰 2030m (神楽峰手前の稜線 2002mまで)


   今年は12月に入っても暖かい日が続いてどこも小雪で山スキーが出来る山が限られている。神楽峰も例年なら11月末から12月初めにかけて山スキーが出来るようになるのだがまだ雪の量は十分で無いようだ。

  12月下旬になりかぐらスキー場の積雪量は130cmとなり、神楽峰にも山スキーで行けそうであった。12月25日は晴れの天気予報であったので今年のシーズン始めの山スキーに出かけてみた。雪は未だ十分とは言い難くブッシュが出ている所もあったが予想以上の積雪量であった。

  スキー場はかなり大勢のスキーヤーで賑わっていた。下の事務所に登山届を出した時に、今日は登山届は全く出ていないので上る人はいませんとの事であったが、山中では合わせて6〜7名の人に出会った。

   快晴無風の暖かい日和であったが気温は低かったので、前日降った新雪のパウダースノーの滑りを楽しむことが出来た。真っ白な雪の山と青い空のもと、距離は短いが静かな山スキーを楽しむことが出来た。

  今シーズン初めてのスキーで何度か転んだが起き上がるのに苦労したり、長い距離を続けて滑っていると足腰が痛くなり、高齢になり筋力が落ちていることを実感したが、今シーズンもどうにか山スキーが出来そうなのでほっとした。
   

12月25日(火) 快晴無風
単独
登行高度:400 m、 滑降高度:650 m (ゲレンデも含む) 
かぐらスキー場ゲレンデトップ(10:30)-神楽峰手前稜線(12:15〜13:10)-和田小屋(13:35)
   

  朝早く自宅を出て、みつまたスキー場の駐車場に8時半に到着。山スキーの用意をして登山届けを出してみつまたのロープウェーに乗った。ロープウェーを下りてスキーを付けたが、シーズン初めでTLT締め具の付けるのにやや苦労。

   みつまたスキー場のリフトに乗った。みつまたスキー場も積雪量は充分なようでスキーが出来る状態であった。みつまたスキー場のリフトを下りるとかぐらスキー場に接続するゴンドラ乗り場までのコースで、スキーに慣れず転んだがザックを担いでいる状態で起き上がることが出来ず苦労したが、どうにか下まで滑り降りた。

   さらにゴンドラを乗り継いで和田小屋まで達した。稼動している第一高速リフトで上がった後、荷物を下ろして一度ゲレンデを滑り降りて足慣らしをした。再度リフトに乗りゲレンデトップまで上がった。

   ここでシールを付けて山スキーの準備をした。その間に3人連れがザックを担いで第5リフト乗り場のある谷筋に向かって行った。さらにボーダー2人が自分たちも神楽峰に上がる準備をしてきたが、今日は行くのを辞めたと話しかけて来た。

   雪は充分ありそうだったのでそのまま尾根筋を行くことにした。足首程度の軽い雪のラッセルであった。しばらく行くと昨日か今日の2,3人分の新しいトレースが付いていた。軽い雪のラッセルと言ってもやはり他人のトレースを付いて行く方が楽で、以後殆どこのトレースを利用して上がって行った。

   林の中を木を避けながら尾根筋を上がって行くと、先ほどお目にかかった3人連れがいた。彼らはここから田代スキー場の方に滑り降りると左側に向かって行った。

尾根筋から見る、中央が中尾根             雪を被ったシラビソの林の中を行く           兎の足跡が点々と
    


   1時間かからずに第5リフトの上に到着。そのまま休まず上がった。周囲のシラビソの木が雪を被っていて青空の映えて美しい。中の芝のベンチの上だけが雪に埋もれずに出ていた。そこで、少し休み行動食を取った。休んでいる間に上から単独行の山スキーヤーが滑り下りて行った。

   
中の芝からシラビソの樹林帯を越えた。中尾根方面は雪が充分あるようには見えるが下部は藪が埋もり切っていない様で、そちらに向かったトレースは無かった。上の芝から神楽峰に至る疎林帯を越えて無立木斜面を上がり切ると神楽峰に続く稜線沿いになる。

中の芝                                            中の芝から見る中尾根
   


   トレースに従い神楽峰方面に向かった、2,3mの岩場を下る急斜面で引き返していた。自分もここでき返して、稜線上のミニ樹氷の間を苗場山が良く見える最高地点まで上がった。

雪を被ったシラビソ林の間から見る神楽峰(左)、苗場山(右)           神楽峰手前の稜線上から見る登って来た斜面と遠方の山
  


   そこから僅かに下ったシラビソの林の下でシールを外して、昼食のカップラーメンを食べながら長い休憩を取った。その間に、単独行の山スキーヤーが来られて少し話をした。目の前に平標山から仙の倉山、その先には谷川岳、さらに先は日光白根山。右側は赤城山が遠望された。

平標山、奥に仙の倉山                     赤城山                          谷川岳、朝日岳(?)
    


   少し離れた所に2人連れが上がって来た。単独行の人が滑り降りてから、自分も準備をして滑り降りた。軽いパウダースノーの雪で滑り易い。シーズン初めで慣れないので慎重に転ばないように滑っていたが、だんだん慣れてきてスピードにも少しの急斜面にもある程度ついて行けるようになった。途中で、上がってくる3人連れが見えた。

   第5リフトの上を過ぎて尾根から谷筋に下るやや急斜面もパウダースノーの滑りで快適で、あっという間に滑り降りた。後は長い緩斜面を半分は歩き、半分は滑りでスキー場のゲレンデに出て和田小屋手前に到着。

   半年前の無雪期には2時間以上かかったのに、山スキーでは30分もかからず滑り降りることが出来て山スキーの機動性を改めて実感した。

   この後、ゲレンデスキーを少し楽しんだ後帰途についた。

  GPSトラック(登りは青、下るの滑りは赤)