前武尊山 2040m 


   前武尊山はオグナホダカスキー場のトップから一時間たらずで上ることが出来る。荒砥沢、十二沢を滑るルートは標高が高いためパウダースノーのことが多い。都心から近いことも有り人気の山スキーコースである。自宅から高速を使わず二時間かからず行けるので、毎年のように一度は行っている。

  武尊山の山スキールートについては、RSSAの会員が書き山と渓谷社から出版された山スキーのガイドブック、「山スキー100山」で私が担当でガイド記事や地図を作製した。

   8月末の南アルプスでの事故以来、ほぼ回復したとは言え、まだ後遺症も残っている。近くの里山歩きをたまにはやっていたが、以前のような山スキー、山歩きは出来るかどうか不安である。おまけに高齢でだんだん体力も落ちている。

  山スキーがどの程度出来そうかを確かめるために、好天が期待された1月7日に前武尊山に行って見ることにした。以前のようにパウダースノーの滑りを楽しむ状態では無かったし登りも時間がかかり疲れた。しかし、山スキーは出来る事が分かりホッとしうれしい事であった。
 
 
  1月7日(日) 晴風やや強し

単独

登行高度:560 m、 滑降高度:1160 m(スキー場ゲレンデも含む)

オグナホダカスキー場トップ(10:50)-前武尊山(11:35〜11:45)−鞍部(11:55〜12:10)- 荒砥沢左俣1750m地点(12:20〜12:40)-前武尊山(13:50〜14:10)−12沢-スキー場(14:20)

   朝7時前に自宅を出て赤城山東面道路、国道120号線を経てオグナホダカスキー場に9時前にスキー場に到着。今シーズン初めての山スキーで準備に手間取り予想以上の時間がかかった。登山届を出してリフト券6枚を購入。。今日はかなりの人が上に上がるようである。リフト4機を乗り継いでゲレンデトップに出たのは10時40分になっていた。風が強く寒い。山スキー、山ボードの準備をしている人、既に上がっている人もいた。

  シールを付ける留め金を付け替えたのでその調整に手間取って出発したのは10時50分で遅い。昨日までの新雪が30cm位ありそうだが、先行のトレースが立派についており歩き易い。休まず思った以上に快調なペースで上がったが、やや疲れた。今回は45分で上がった。

  頂上には単独行の人、数名のグループが休んでいた。先行のグループが荒砥沢の方に滑り降りて行った。少し休んでからシールを付けたまま剣ヶ峰手間の鞍部まで下った。先行のグループは荒砥沢左俣に下り、トレースが幾つか付いていた。後から降りてきた2人ずれは先に進んでいた。


前武尊のヤマトタケル像                 鞍部から見る剣ヶ峰                   荒砥沢 
    

  今日はいつもより時間が遅いし、今シーズン初めてで、かつ事故以来初めての山スキー。無理をすることは止めて鞍部から荒砥沢を1700m位まで滑って見ることにして、シールを外して滑り出した。

  新雪が30cm程度のパウダースノーで樹林帯の間を滑り降りた。やや重いがパウダースノーで転ばないように慎重に滑り降りた。1750m地点まで滑り降りた所で先行のグループが停まってシールを付けていた。彼らはここから登り返すとの事であった。

家の串東尾根                        荒砥沢、上部は剣ヶ峰                  荒砥沢
    

  さらに左側に少し進むと尾根の末端になり荒砥沢本流に落ち込んでいる。ここから急斜面を少し滑り降りれば荒砥沢本流に達するが登り返しがつらくなる。先行のグループと同じようにここから登り返すことにした。

  シールを付けてハイクアップ開始.深雪のラッセルはやはりつらい。先行のトレースを使わせて頂いた。この登り返しは疲れた上に時間がかかった。やはり以前のようにはいかない。

   どうにか、先行のグループに追いついて前武尊山に到着。風は殆ど無くなっていた。シールを外して12沢を滑り降りた。パウダースノーの雪で滑り易いが、時々休みながら転ばないように慎重に滑り降りたが楽しい滑りだった。

前武尊山より見る赤城山                 前武尊山より下る12沢、後ろは皇海山             日光白根山と鈴ヶ岳
    

   後はゲレンデに戻り、残っていた2枚のリフト券を使ってゲレンデスキーを楽しんだ後、帰途に着いた。