至仏山 2228

   今年のGW前半は白馬岳方面に行こうかと考えていたが、直前の気象情報で天候が良く無いようだったので急遽、尾瀬方面に出掛けることにした。至仏山への登山口である鳩待峠への道路が28日から開通するとの事で、29日に至仏山に上がり尾瀬ヶ原に下って営業を始めた見晴の山小屋に泊まり、翌30日に燧ヶ岳から尾瀬沼を経て大清水に至る周回ルートを計画した。

   この周回ルートは25〜35年前に山スキーで2,3度行ったことがある。また、数年前の夏にはテントを担いで逆回りで歩いたなじみのコースである。。

   雪の至仏山に上がれるのは植物保護のために5月8日までである。一方、鳩待峠への道路開通が28日からで、GW時期のわずかな期間に登山者、山スキーヤーが殺到する。このため、鳩待峠の駐車場は直ぐに満車となる。

   29日は午前中は天気が良いが、午後から崩れると言う事前の気象情報で出来るだけ朝早く行動できるように前夜のうちに鳩待峠への入り口である戸倉に向かった。道路は当分、午前6時から午後6時までで、夜間は通行止めとなる。

   前夜9時過ぎに戸倉から少し行ったゲート前に着いた時には既に5,6台の車が停まって順番待ちをしていた。そこで車中泊した。その後も続々と車がやって来て長い列を作っていた。開門する午前6時に来ても上の駐車場が満車で行けないことも有るとの事であった。その場合はバスを利用することになるが、バスの始発は遅い。
  
  4月 29日(日) 晴れ後曇り、小雨  弱風

 単独
登行高度:590 m、 滑降高度:820 m 

鳩待峠(7:00)-至仏山(9:10〜9:35)−山の鼻(9:55〜10:10)-見晴(12:15)

   朝6時に鳩待峠行の道路が開通した。先導の警察の車に続いて鳩待峠に進んだ。周囲の雪は多いように思ったが、以前なら例年並みとの事であった。駐車場に車を停めて、2日分の駐車料金5000円を払った。

   山スキーの準備をして歩き出したのは結局7時になった。朝は快晴で青空であった。積雪量も十分ある。さすがに先行者は少ない。順調にシール歩行を進めた。木の間越しにこれから行く至仏山が見えた。

鳩待峠から疎林帯を上がる               木の間越しに至仏山                   小至仏山とその向こうに至仏山
    

  暑くなってアウターを脱いだ。途中で単独の登山者2,3名に追い越こされた。小至仏山の山腹を撒いてから至仏山に上がった。鳩待峠から2時間10分で、ペースとしては悪く無い。

平ヶ岳                               越後三山                            至仏山頂で
    


  天気快晴で風も無く暖かい。目の前に尾瀬ヶ原その向こうに燧ヶ岳など周囲の眺望が素晴らしい。単独の山スキーヤーが頂上からワル沢を下っていった。それ以外は数名の登山者がいるのみであった。しかし、頂上にいた25分の間に続々と登山者、山スキーヤーが上がって来た


尾瀬ヶ原と燧ヶ岳                                         景鶴山と会津駒ヶ岳
   


  シールを外して山の鼻を目指して尾根筋を下って行った。ザラメ雪で斜度もほどほど快適な滑りである。途中で山の鼻から上がってくる人がいた。昨日山の鼻に来てテント泊してこれから至仏山に上がるとの事であった。

  快適斜面を適当にターンして下り、樹林帯を滑り降りると尾瀬ヶ原の末端。平坦な腹を少し行くと数件の建物がある山の鼻。この山小屋も今日から営業を開始する所があるようだ。

至仏山より尾根筋を滑る                 下部樹林帯を滑る                      滑ってきた至仏山を仰ぎ見る
    


  少し休んで、行動食を取った後はヒールフリーにして広い尾瀬ヶ原を進んだ。目の前に燧ヶ岳、後ろ側には至仏山が青空に映えていた。20年以上前のGWには良く尾瀬ヶ原をスキーで歩いた事を思い出した。午後から天候が崩れるとの気象情報があったので急いで進んだ。

尾瀬ヶ原からみる至仏山                  尾瀬ヶ原から見る燧ヶ岳                橋を渡る
    

  途中で、3回ほどスキーを外して歩いて渡ったが、やはり、壺足の人よりはやい。竜宮小屋を通過して見晴まで後わずかになって急に空が厚い雲に覆われて風も出だし小雨が降って来た。急いでアウターを着てわずかな距離で見晴に到着。ほとんど濡れずに済んだ。本日から営業を始めた桧枝岐小屋に宿泊をお願いした。

  小雨交じりの曇り空が一時的に晴れて青空になっていた。入口のベンチで日向ぼっこをしていると次に来られた登山客がなんと畑を借りている畑の持ち主で登山ガイドをやっているAさんであった。Aさんは登山客4名と奥さんと6名で景鶴山に上がるために来たとの事であった。

   その後、気象情報通り本格的な雨模様になり雨が降って来たが、登山客が続々とやって来た。しかし、至仏山では大勢いた山スキーヤーは一人もいなかった。後はAさんと奥さん、4名のお客さんと登山に関する談話を楽しんだ。

   4時半には風呂に入る。山に行って風呂に入れるのは有難い。その後夕食を取り、9時前には就寝。