レークルイーズ、サンシャイン ビレッジ(カナダ)
(ゲレンデスキー)
                                                                          

    
久しぶりのカナダスキー旅行。当初はF社にオーロラ観光とスキーの両方をやっているツアーを申し込んだが、一か月半前にオーロラ観光のために行くYellow Nifeまでの飛行機の座席が取れなかったと断りの連絡を貰った。

  それなら今回は諦めようかと思ったが、前にウィッスラーに行った時に頼んだS社に聞いたら、一人でも受け付けてくれるとの事だったが非常に料金が高かった。しかし、バンフ周辺でのスキーをガイド無しですべて自分でやるのなら自分の都合の良い日時に単独でも、空港までの送り迎え、飛行機、ホテル代込みで比較的安く出来ますとの事だった。

   歳を取ってきているのでオーロラ観光はその気になれば来年以降でも行けるが、スキーは行けるかどうかは分からない。そこで、3日間スキーを楽しむことにして手配をお願いした。往復の飛行機を入れて6日間の旅で、保険料など込みで約18万円。この他に、現地での食事代(昼、夜)、スキーリフト代、スキー場へのバス代、スキーレンタル代がかかる。

   レークルイーズは40年以上前の夏に訪れた事があるが、湖は青緑色に輝いており湖畔にはお城のようなホテルが建っている非常に美しい所だったと言う記憶しかない。バンクーバーからレンタカーで行ったのでバンフにも立ち寄ったはずだがあまり記憶にない。

   冬場にスキーで行くのは初めてである。この地域はバックカントリースキー、クロスカントリースキーのコースもいろいろあるようだが、単独行で3日間だけなのでゲレンデスキーをレーク ルイーズ、サンシャイン ビレッジで楽しむことにした。

   いずれのゲレンデも広大で、標高差は最大1000mある。初級コース、中級コースは圧雪されて整備されているが、上級コースは圧雪されておらず、毎日夕方から雪が降ったお蔭で10cm程度の新雪のパウダースノーで、急斜面、林間の滑りを楽しめた。

  
ダブルブラックダイアモンド表示のExpert Courseも危険な所はロープが張ってあったり、注意書きの標識があり安心して楽しむことが出来た。しかし、スキー場入り口の看板、リフト券にはスキー、ボードは危険なスポーツで事故の可能性がある。スキー場は事故に対する法的責任は無く自己責任でやって欲しいとの注意書きがあったのが印象的であった。

3月3日
    成田空港を16時10分発。スキーは持参せずにスキー靴だけを持参することにした。
やはり、長い飛行機の旅はつらい。約10時間かかってカルガリーに10時前に到着。時差は9時間。

    空港では現地旅行社の方が迎えに来ていた。他にも若い2人連れ、スキーを持参した年配の夫婦連れの客がいて、車に同乗してバンフに向かった。

   カルガリー周辺を含めアルバータ州では石油や天然ガスが開発採掘されており、エネルギー産業は急速に発展しており人口も増えているとの事であった。カルガリー郊外には新しい家が次々と建っているのが見えた。しかし、しばらく行くと家はほとんど見えなくなり広い草原、針葉樹林帯が続いた。雪はわずかに積もっているのみである。遠くには雪を被ったロッキー山脈の山々が遠望された。

   バンフに近づくにつれ、やや雪は多くなってきたが高速道路は除雪されているので問題無く走る。途中、スピード違反でパトカーに検挙されている車が2,3台あった。13時前にバンフのホテルに到着。

   幸いホテルにチェックインして直ぐにお部屋に入ることが出来て部屋に荷物を置いた。フロントでバンフの地図を貰い、スキーのリフト券を売っている所、スキーレンタルショップ、Grocery Storeの場所を聞き、歩いて向かった。ホテルはバンフの中心街から歩いて15分くらいの所にあった。公共バスは40分おきに出ているとの事だったが、小雪交じりの中を歩いて向かった。

   まず、リフト券売り場で、3か所のスキー場に行くバス代、リフト代込みの共通券を買った。3日分のシニア(65歳以上)料金で300カナダドル。この共通券はタグを通してスキーウェアーに着けるようになっており、バーコードが付いている。係員が携帯のバーコード読み取り機で認識していた。

   続いてホテルで貰った10%割引とあるパンフレットのスキーレンタルショップに向かった。持参の兼用靴(Garmont Helix, 10-11 model)を持って行き、これに合うスキーで165cm位のやや太めのスキーを借りたいと頼んだ。値段は初心者向き、中級者向き、上級者向きでかなり異なるので中級者向きで良いと言うと、それに合いそうなスキーを持ってきたが、兼用靴で靴底が平らで無くスキーから外れやすいのでこれではよく無いと言われて、持って来られたのがテックシステムの締め具が付いたスキー板。

   スキーはBlizard Zero 85の164cmで軽量。バックカントリー用だが滑走性能も優れているとの事。締め具はやはりバックカントリー用でマーカーツアービンディングKingpin 10であった。この締め具はスキーモードからウォークモードへの切り替えをスキーを外すこと無く出来てDynafit TLTの締め具よりやや重いが性能的には優れているとの事だった。

   年齢とかスキー経験を聞かれた後、スキーの解放値を設定してくれたようだが、70歳を超えていると言ったため解放値を下げて設定してくれたようだった。このため固い雪や重い雪の所でターンしようとするとスキーが外れてしまう結果となった。レンタル料は1日40ドルで3日分借りたが、ホテルで貰ったパンフレットで10%引き、これに消費税が5%ついて113ドル。今日中に借りたスキーをホテルに配送してくれるとの事で頼んだ。

  このスキーのレンタル代は上級者用スキーのレンタル代よりさらに少し高かったが、確かに滑走性能は素晴らしく靴の着脱も容易であった。今後新しいスキーを買う事は年齢的に無いだろうが、買うとしたらこれかなと思った。

  このスキーレンタルショップでは、シール(cryming skin),や、クロスカントリスキー、テレマークスキー、スノーシューのレンタルもやっていた。

  ついで、Grocery Storeで当座の食料品、liquor Shopで缶ビールを買いホテルに戻った。後は部屋に戻ってスーツケースからスキーウェアーなどを出し用意して休んだ。夕食は外に出るのが面倒で買ってきた食料で澄ました。後は寝るだけ。


3月4日(土)。曇り、時々小雪また晴れほとんど無風 (レーク ルイーズスキー場)

     本日は小雪交じりの曇り空。夜のうちに新雪が10cm位積もったようで、スキーをやるコンディションは良い。朝7時からの朝食を急いで終えて、スキーの準備をしてホテルのすぐ近くのバス停に向かった。既に7,8名のスキー客が待っていた。レークルイーズのスキー場に行くバスは定刻通り来て7時25分に出発。次の2か所のホテル前のバス停で大勢のスキー客が乗って来てバスは満席となった。

   そこから、バンフの町を離れて高速道路をレークルイーズスキー場に向かった。道路の両側は針葉樹の樹林帯が続いていて美しい。遠くの雪を被った山が雲の間に時々見えた。週末のためスキー客が多く車が渋滞していた。1時間以上かかって9時前にレークルイーズスキー場に到着。

   まず、チケット売り場の近くのインフォメーションセンターに行きスキー場の地図を貰った。ここには始めて来たと話すと、10時から2時間、フリーガイドのツアーがあるので参加すると良いですよと集合場所を教えてくれた。

   非常に広いスキー場で、地図を見ると正面のFront Side, 後ろ側のBack Bowls,さらにその向こう側にLarchと3か所がある。ベースの標高が1650m、最高地点がMt.Whitehornで2637m。標高差は最大で991mで、最長コース距離は8q。ゴンドラ、リフトはいずれも長い距離だが7機あった。

  コースの数は全部で150近くあり、初心者コースが緑色の丸。中級者コースは青色の4角。上級者コースが黒のダイアモンド、エキスパートコースがダブルブラックダイアモンドで色分けで表されていて、地図上とスキー場の位置が対応できていて分かりやすい。標高が高い上に内陸部にあるので雪質は良い。

スキー場ベース             分かりやすいスキー場の標識          リフトで山頂に上がる
  
 

  10時からのフリーガイドツアーに参加することにしたが、それまでに1時間弱有ったので、とりあえずリフト2機を乗り継いで上がった。下のリフト乗場では係の人がバーコード読み取り機でリフト券をチェックしていた。上から中級者コースを滑り降りて見た。初心者コース、中級者コースはコース幅が広く圧雪、整備されていて滑り易いが、少し物足りない。

  降りて少し待ってからフリーツアーの集合場所に行った。20人近いスキーヤーが集まっていた。初心者、中級者、上級者に別れてスキー場内をガイドが案内しながら滑るとの事であった。

  上級者グループに入った。参加者は6名。ボランティアのガイドは2名で60代の男性と中年の女性。まずそれぞれ自己紹介をしたが、とても名前を覚えきれない。スコットランドから来た方もおられた。まず、リフトで上がって中級コースを滑って参加者の技術レベルを見た。

  男性ガイドが先に滑り、次に参加者、最後に女性ガイドが滑って行った。女性ガイドの方は日本に行ったことがあると言っていた。参加者が全員上級者であることを見定めたうえで、次々とリフトを利用して上がり、主として上級コースを滑って行った。皆さん早く滑るので遅れないように着いて行くのにやや苦労したが、異なった上級コースを滑って行くので面白かった。上級コースは圧雪されておらず、昨夜積もった新雪のパウダースノーで快適である。

  途中からボーダーの女性が別れて行った。後はガイドも入れて7名でリフトでの登り、スキーの滑りを何度かやった後、長いT−バーリフトに乗り最高地点のMt.Whitehornに上がった後、Back Bowls側へ長いルートを下った。Front Sideに戻るリフトに乗って上がった後、一気にベースまで滑り降りた。12時近くになっていた。ガイドにお礼を言ってフリーガイドツアーは終了。


カラマツ林の中を行く           Larach Area に上がるリフト        針葉樹林帯の山
   


  ロッジの食堂でハンバーガー、コーヒー、コカコーラで昼食。大勢の客で一杯で、週末の日本のスキー場の食堂と雰囲気が似ている。約1時間ゆっくりと昼食を取りながら休んだ。

 一時から今度はゴンドラに乗って上がり、Back Bowls側の上級コースを下った。後はLarch側の上級コース、中級コースを滑り降りた。特に針葉樹林帯の中の上級コースはやや樹林が濃かったが、殆どトレースが無く軽いパウダースノーの滑りで面白かった。

Larch Area の下部             Larch Areaのスキーコース(樹林帯の中のツリーランが面白い)
  

  Larch側の滑りに満足した所で再びリフトでFront Sideに戻りベースまで滑り降りた所で3時半を過ぎていたのでスキーは終了。4時半発のバンフ行のバスに乗りホテルに戻った。ホテルのレストランで夕食を取った。


3月5日(日) 曇り、時々晴れ。無風(サンシャイン ビレッジスキー場)

     本日は昨日よりは天候は良く曇り空だが晴れ間もかなりあった。夜のうちに新雪が少し積もったようで、スキーをやるコンディションは良い。朝7時からの朝食を急いで終えて、スキーの準備をしてホテルのすぐ近くのバス停に向かった。サンシャインビレッジスキー場に行くバスは定刻通り来て7時35分に出発。次のホテル前のバス停で大勢のスキー客が乗って来てバスは満席となった。

   そこから、バンフの町を離れて高速道路をサンシャイン ビレッジスキー場に向かった。約30分でスキー場に到着した。

   インフォメーションセンターに行きスキー場の地図を貰った。このスキー場も広くて、Lookout Mountain Area, Mount Stanndish Area, Goat's Eye Mountain Areaの3か所がある。ベースの標高は1660m、リフト最高地点のLookout Mountainの標高が2730mで、標高差は1070m。標高が高いのでドライパウダースノーで雪質は良い。やはり、初心者コース、中級者コースは圧雪されてコース整備されているが、上級者コース、エキスパートコースはコース整備されておらずパウダースノーの急斜面の滑りは快適である。

リフトに乗り上がる            広いスキー場            反対側の斜面も広い、遠くには3000mの山
  

   まず、ゴンドラに乗ってLookout Mountain Areaに向かった。ここには長いリフトが4本かかっていた。初めは初心者コース、中級者コースを滑った後、4本のリフトを次々に乗り上級者コースを中心に滑り降りた。

The Monarach(2904m)           ゲレンデトップから滑り出す       Goat's Eye Mountain(2806m)
  


  昼前にLookout Mountain Areaでのスキーを止めてロッジで昼食を取った。日曜日でここも大勢の客で混雑していた。

広いスキー場               遠くの山々を見ながら滑る
  

   午後からはStanndish Areaで主として上級者コースを滑り降りた。特に樹林帯の中のツリーランが面白かった。2時頃になってやや雲が出て来たので、Goat's Eye Mountain Areaに移動した。

  Goat's Eye Mounatin Area に上がるリフト     Goat's Eye Mountain Areaのスキー場下部
   


幸い天気は崩れず、見通しは悪く無かったのでリフトに乗って上がり、沢山ある上級者コースを順番に滑り降りた。しかし、沢山あるコースをすべて滑ることは無理で、3時半になったので下り4時前にゴンドラのベースに到着。

   4時発のバスが遅れて大勢の客が待っていた。2台目のバスに乗れてバンフのホテルに5時前に戻った。今日もホテルのレストランで夕食を取った。


バスからみるロッキー山脈の山々
 


3月6日(月) 晴れ時々曇り。無風 (レーク ルイーズスキー場)

   
今回のスキーの最終3日目。やはり昨夜少し降雪があったが、朝から晴れて青空が見えて絶好のスキー日和。土曜日は曇り空で上からレークルイーズも見られなかったし、Back Bowls Areaの上級者コースも滑っていなかったので、再びレークルイーズスキー場に行くことにした。

   早めに朝食を取り、準備して7時25分発のバスに乗った。さすがに、土曜日と比べてスキー客は少なかった。天気が良く周囲の山々の景色を見ながら約一時間でスキー場に到着。

   
まず、ゴンドラに乗り上まで上がった.

スキー場最下部から見る           最下部のロッジ            ゴンドラで上がる
  


   
Back Bowlsの中級者コースを滑り降りた。

ゴンドラを下りてBack Bowls側を下る   中間部を滑る              下部になると緩斜面の初心者コース
  


後はBack Bowls Areaにある2機のリフトを利用して、何度か上級者コース、エキスパートコースを滑り降りた。遠方の山は雲に隠れていたが、山裾に凍って雪で白くなったレークルイーズが見えた。

Back Bowls側の上級者コース。Cautionの標識が立っている             上から白い湖面のレークルイーズが見える
  

   コースは沢山あり過ぎて、とても全部は回り切れない。11時になったので下のTemple Lodgeでコーヒーを飲みながらしばらく休憩。その後反対側のLarch側に上がり、樹林帯の中のエキスパートコースの滑りを楽しんだ。

急斜面の上級者コースを滑り降りる
  

   Larch Areaのスキーを楽しんだ後、Back Bowls Areaのリフトで上がった。リフト沿いの樹林帯の滑りが面白そうだったので、樹林帯の中を滑った後再度リフトに上がりFront Side Areaに戻った。

   上から滑り降りる途中のスキー場内にWhitehorn Bistroと言うレストランがあった。1時になっていたのでここで、温かいスープ、シーフッド チャウダーで昼食を取った。

スキー場内のレストランで昼食      樹林帯の中を最後の滑りを楽しむ       スキーは終了
  

   40分ほど休んだ後、女子滑降コースだった広いが急斜面のコースをターンしながら滑り降りた。やや雪面が固くターンしようとした時にスキーが外れてしまった。スキーの解放値が弱すぎたためであるが、急斜面でやや硬い雪面だったのでスキーの装着に少し苦労した。

   後はスキーが外れないように慎重に滑り降りてベースに戻った。徐々に雲が出て来て上の方の雪面が見づらくなる所も出て来た。Front Sideでのスキーをしばらく楽しんだ後、3時半になったのでスキーは終了。

   
4時発のバンフ市街地行のバスに乗った。市街地の中心部でバスを降りてレンタルショップに行き借りたスキーを返却した。スキー兼用靴から持参した靴に履き替えて兼用靴を持って歩いてホテルに戻った。

雪に覆われたバンフの街
  
 
    これでバンフでの3日間のスキーは終了。3日間とも充分にスキーを楽しむことが出来た。夜は近くの日本料理レストランで寿司セットで夕食。ホテルに戻ってスーツケースに荷物を詰めて帰る準備をした。

3月7日(火) 晴れ時々曇り無風

      今日は昨日に続いて天気が良い。朝食を取っていると日本から来た4人連れの若者がいた。彼らはでこれからサンシャイン ビレッジに行きボードをやると言っていた。朝7時半に来た送り迎えの車に乗った。運転手は若い日本人女性でこちらで働いていると言っていた。別のホテルに立ち寄り、来る時に一緒だった年配のご夫婦、4人連れの若い女性が乗り込んで空港に向かった。

      カルガリー空港に到着し、帰国の途についた。
10時間以上かかって飛行機は成田に到着。海外に行くのは面白いが、長時間飛行機に乗っているのはやはりつらい。