十石山 2525m 

  十石山は10数年前の1月に山スキーで上がったが、その時は上部はガスっていて風も強く先行者のトレースに着いて行っただけであった。

  今回は小雪で下部の歩きが長くなることは予想されたが上部はスキーが可能だろうと、乗鞍岳に上がった翌日に訪れた。上部のスキーは快適であったが下部は出来るだけ藪が少なく滑り易い斜面を下りたため、途中で迷いかけてから元の登山道に戻った。

  おまけに下部の歩きに軽登山靴を履いて上がったが、その軽登山靴を置いた場所を勘違いして回収に登り返しで1時間以上の時間と体力のロスをしてしまった。


 

  4月10日(日) 薄曇り、風弱し

単独

登行高度:1030+245 m、 滑降高度:735 m、 下降歩行高度:295+245m   

十石山登山口(6:20)−1790mシール歩行開始地点(7:20〜7:30)-十石小屋(10:35〜10:40)−十石山(10:45〜11:05)−1787mスキー滑降終了地点(12:25〜12:35)-1545m地点(13:15)−1790m地点(13:57)−1545m地点(14:22〜14:30)-十石山登山口(14:40)


   乗鞍高原の民宿に宿泊して朝5時過ぎに起きて車で白骨温泉方面に向かった。周囲は全く雪が無い。白骨温泉を越えて道路沿いの十石山登山口に到着。駐車スペースには車3台が駐車していた。おそらく上の小屋で泊まっていた人たちの車であろう。

   その3台の車の横に駐車した。スキーをザックに付けて兼用靴は担いで軽登山靴で登山口を出発。登山道ははっきり着いていて雪は全く無く歩き易い。しばらく行くとようやく雪がちらほら出てきた。

  雪は締まっていてしかもトレースがしっかり付いているので軽登山靴でも濡れることは無い。南斜面は雪が無いのでそのまま軽登山靴で歩いてようやく雪が繋がりだした1780m地点で軽登山靴からスキー兼用靴に履き替えて軽登山靴はポリ袋に入れて登山道沿いの木に掛けて帰りに回収することにした。

   しばらく兼用靴で歩いたがシール歩行に切り替えた。昨日小屋で宿泊して下山してくるグループに出会った。雪の状態を尋ねると樹林帯はこのような調子で、上の無立木の斜面は固かったが、そのうち緩んで来るでしょうとの事であった。

   森林限界上部で後続の4人連れのグループがやって来た。そのグループとほぼ同時に無立木の斜面をトラバース気味に上がり十石小屋に到着。やや風があり寒くなってきた。

頂上手前の無立木斜面、後ろは霞沢岳        十石小屋から見る十石山山頂              十石小屋                            

   その後、すぐそばのなだらかな十石山に上がった。薄曇りであるが、乗鞍岳やその周辺の山々、反対側には焼岳、穂高岳、霞沢岳などの見渡せた。
 

                       乗鞍岳、左側に高天ヶ原
                       

   しばらく頂上で周囲の山々を眺め行動食を取った。

十石山から見る小屋と穂高連峰               焼岳                          金山岩から四つ岳(?)                    

  
   シールを外して下降開始。初めは無立木の斜面を適当にターンしながら下りてから右側にトラバース気味に滑り降りて往きに取ったトレースに合した。その後は往きのトレースを時々確認しながら尾根筋の樹林帯を滑り降りた。雪は緩んでいて斜度はほどほどで上部の樹林帯は快適であった。

上部無他t木斜面を滑る                   緩斜面の樹林帯                     スキーは終了
    

   途中で下からシール歩行で上がってくる2人ずれにお目にかかった。今年は小雪で下部の歩きが長い。歩いて上がった登山者は結構大勢いたがスキーで上がる人はやはり少ない。

   下るにつれてブッシュが出て来た。ブッシュが出来るだけ少ない所を選んで滑り降りているうちに登りのトレースを見失い緩斜面になる所で右側に進んでしまった。GPSを見ながら登りのルートに戻ったが、わずかだが登り返しなどあって時間がかかった。

  上りルートに合した1787m地点でスキーは終了。スキーをザックに付けて兼用靴のまま歩いて下った。途中で往きに置いてあった軽登山靴があるだろうと思いながら下った。

  かなり下った1545m地点で軽登山靴はどこかで見失ったに違いないと思い、ザックとスキーを置いて軽登山靴回収に再び登り返すことにした。空身で登り返したが、標高差約250mを約40分で上がり疲れた身体には応えた。なんとスキー滑降終了地点の数m上に軽登山靴が置いてあった。

  軽登山靴を回収して急いで下りザックとスキーを置いてあった地点に戻った。ここでしばらく休憩。結局1時間以上のロスであった。往きにお目にかかった登山者のグループもおりてきた。後は軽登山靴に履き替えて道路際の駐車地点にもどった。

          全く雪が無い道路際登山口                  帰り際に道路上から見る十石山
             


  軽登山靴回収の登り返しで大変であったがやはり山スキーは楽しい。白骨温泉で日帰り入浴をして帰途に付いた。 


GPSトラック(赤は登り、青は滑降、緑は下降歩行)