谷川岳 1963m


   今年は昨年ほどでは無いが雪が少ない。谷川岳も雪が少ないが天神平スキー場で積雪100cmとある。天神平までロープウェーで上がれば山頂往復の山スキーは比較的手ごろに出来る。しかし、西黒沢下部はまだ雪が少なく西黒沢あるいは熊穴沢を下部まで滑り降りることは出来ない。

  25日の日曜日は快晴で多くの登山者や山スキーヤーが谷川岳に上がったものと思われる。26日も天候は比較的安定しているようで、午前中は晴れ、午後から曇りとあった。日曜日のトレースを利用させてもらえばラッセルも無く上がれると思い26日に出掛けた。

  天候は薄曇りながらく、風も殆ど無くまずまずの登山日和であった。登山者は大勢いたが、山スキーヤー、ボーダーはそれぞれ数名程度であった。

   遠方の山々の見晴しも良無かったが、頂上から熊穴沢避難小屋までの尾根筋は表面の雪が風で締まっていて固くなっており、最中雪状態の箇所が多くまともなスキーが出来無かった。

  熊穴沢避難小屋からは雪が軟らかくなってきたが、熊穴沢は滑れないのでそのまま登山道をトレースに従いスキーまで滑ったり、スキーを担いで上ったりを繰り返して進んだが、予想以上に時間がかかってしまった。

  この時期の谷川岳は山スキー向きでは無いようだ。

12月26日(月) 薄曇り 風弱し
単独
登行高度:500 m、 滑降高度:600 m  
天神平スキー場トップ(9:20)--熊穴沢上部避難小屋(10:05〜10:20)-谷川岳(11:50〜12:00)-肩の小屋(12:05〜12:20)−熊穴沢避難小屋(13:15)-天神平スキー場(14:35)
   

  朝早く自宅を出て、天神平スキー場の駐車場に8時前に到着。今日は平日のため駐車料金が要らない。停まっている車、やって来る車も少ない。山スキーの用意をして登山届けを出して天神平行きのロープウェーに乗った。

  結構大勢の登山者がスキー場の横を歩いて上がっていた。また、群馬県警の山岳警備隊の人々が救助訓練で上がって行く所だった、天神峠のリフトが動き出したのでリフトに乗り上がった。尾根筋を滑って谷川岳方面に進んだ。ほぼ同時にボーダー2人も滑り出した。

  登りになる所で滑りを止スキーを担いで、登山者のトレースに従い進んだ。ほぼ同時に警察の山岳警備隊のグループ、登山者のグループが上がって行った。途中のいつも苦労する崖状の下りは雪の上に階段上にステップが切られていたので、アイゼンと付ける事無く降りた。

  降りた所で居合わせた警備隊の人からアイゼンを持っていますかと尋ねられた。アイゼンは持参していたので、アイゼンは持参しているが大丈夫だと思ったので付けずに降りました。と答えると、「ここは事故もあった危険な所です。あくまで自己責任、自己判断ですが危険の無いようにしてください」と注意された。

  しばらく行って熊穴沢避難小屋に達する。避難小屋周辺は雪が少なく戸は開いていて中に入れた。今年1月に来た時とほぼ同じである。ここでしばらく休憩しインナージャケットを脱議、スキーにシールを付けた。

熊穴沢避難小屋                           避難小屋から見る谷川岳                   谷川岳肩の小屋
    


  2人のボーダー、登山者のグループ、山岳警備隊の人が出発して、からゆっくりとスキーを担いで目の前の急斜面を上がりだした。雪はやや硬い上に登山者のトレースが付いているので歩き易い。結局、アイゼンを付けずに上まで上がったが、アイゼンを付けて上がった方が良かったかも知れない。単独行の登山者に追い越された。

  天狗の留まり場の岩の所で担いでいたスキーを下してシール歩行に切り替えた。そのままシール歩行で上部の斜面を進んだ。途中でボーダー2名と単独行の山スキーヤーが肩の大斜面を滑り下りて行った。山スキーヤーが何度か転んだのでスキーは上手な人では無いなと思ったが、実は表面がクラストしていた最中状態に近い雪質であった。

谷川岳山頂(トマノ耳)                     オキノ耳                            一ノ倉岳に至る稜線
    

  上がり切った所で左手に肩の小屋が見えた。そのまま、頂上に上がり切った。登山者4,5名がいた。曇り空で風はややあるものの寒く無い。しばらく頂上で周囲の山々を見ながら休憩。次々の登山者が上がって来たものの山スキーヤーはいない。

    上州武尊山と日光白根山                                   赤城山
     

  
しばらくして、肩の小屋に行き休憩。ここでコンビニで買ったおにぎりの昼食。小屋の下では山岳警備隊の人が救助訓練をしていた。

  万太郎山、平標山                                   白毛門、笠ヶ岳、朝日岳、右後方は尾瀬の山々
   

  シールを外して下り始めた。肩の大斜面は雪がウインドパックされて固くなっていた。所々最中雪状態でターンしようとすると足を取られる。転ば無いように恐る恐る滑り降りたが、楽しむには程遠い。
 
  天狗の留まり場の岩を過ぎると尾根筋は狭くなる。おまけに表面の雪は固くなり一部最中状態で、しばしば立ち止まりゆっくりと降りた。ターンをしようとして何度か転び、仕方なく、横滑り、斜滑降、キックターンをやって狭い尾根筋を滑り降りた。

  下部になると右手の藪の間を苦労して滑り降りて、ようやく熊穴沢の避難小屋に着いた。少し行くと外国人の単独行の山スキーヤーにあった。これから上まで上がるとの事。山慣れた人のようであったが遅すぎる時間である。その人から上まで行く時間を聞かれて、早く上がれば1時間、普通に行けば1時間半かかるでしょうと応えたが、1時間で上がったのだろうか?

  避難小屋から登山者のトレースに従いスキーを滑らせたり、担いで上ったりを繰り返しながらスキー場まで戻った。その間に何人かの登山者に追い越された。避難小屋からはそのままスキーを担ぐか、シール歩行に徹して戻った方が良かったかも知れない。


 
疲れたが、とりあえず頂上まで往復出来て良かった。

  GPSトラック