谷川岳 1963m
今年は極端に雪が少ない。例年だとこの時期は上州武尊山に山スキーに出掛けるのだが武尊山は特に雪が少なく山スキーが出来る状態で無い。
そこで武尊山に次いで自宅から近い山スキーのサイトである谷川岳に行くことにした。谷川岳も雪が少ないが天神平スキー場で積雪100cmとある。天神平までロープウェーで上がれば山頂往復の山スキーは比較的手ごろに出来る。しかし、西黒沢下部はまだ雪が少なく西黒沢あるいは熊穴沢を下部まで滑り降りることは出来ない。
12日の火曜日は谷川岳周辺では午前中は晴れ、午後3時頃から曇りとあった。連休直後で人出も少なく好天の中を静かな山スキーを楽しめるかなと出掛けた。
11時頃までは天気が良く、風もそれほど強く無かったが11時を過ぎる頃から風が強くなり上部はガスに覆われてしまった。気象情報より2,3時間天候の動きが早かったようである。出会った登山者7,8名はすべて途中で引き返していたが、標識の赤旗とGPSを頼りに一人で肩の小屋まで上がった。
下りは上部でガスに覆われていたため間違えそうになったが、何度も立ち止まってGPSを見て滑り降りた。雪はウィンドパックされ、所々波打っている所が多い。晴れて来た下部はややブッシュが多かった。滑りを楽しむには程遠い下りであり予想以上に時間がかかった。やはり山スキーは天候と雪質が良くないと大変と実感した。
1月12日(火) 晴後曇り 風強
単独
登行高度:500 m、 滑降高度:600 m
天神平スキー場トップ(9:25)--熊穴沢上部避難小屋(10:30)-谷川岳肩の小屋(12:25〜12:45)-熊穴沢避難小屋(13:40〜14:00)-天神平スキー場(15:20)
朝早く自宅を出て、天神平スキー場の駐車場に8時20分ごろに到着。今日は平日のためか駐車料金が要らない。停まっている車、やって来る車も少ない。山スキーの用意をして登山届けを出して天神平行きのロープウェーに乗った。今シーズンからロープウェーの始発は全日8時半とのことであった。
登山者がスキー場の横を歩いて上がっていた。天神峠のリフトが動いていたのでリフトに乗り上がった。尾根筋を滑って谷川岳方面に進んだ。途中で先行する登山者を追い越した。
登りになる所で滑りを止めシールを張ってシール歩行。登山者のトレースに従い進んだが、雪が少ないためいつもの尾根筋では無く右手の林の中の登山道沿いを進んだ。
急斜面でシール歩行が出来なくなり転んで苦労している所で数名の登山者に追い越された。仕方が無いので急斜面ではスキーを外して担いで上がった。一時間ちょっとで熊穴沢の避難小屋に到着。数名の登山者、2人のボーダーがいた。避難小屋周辺は雪が少なく戸は開いていて中に入れた。いつもは小屋は雪に覆われていて目印となる棒だけが見えているので2,3mは少なそうである。
避難小屋から見る谷川岳 避難小屋 避難小屋から上がった尾根筋
昨日も谷川岳に上がったと言うボーダーの話では昨日は午前中は曇っていたが昼から晴れて風も無く大勢のボーダーやスキーヤーが谷川岳に上がったとの事であった。彼らは今日はここで引き換えすと言っていた。
この時点では目の前には谷川岳の頂上まで見えて風も比較的的弱かった。避難小屋から直ぐの急斜面ではシール歩行が出来ず再び転んだ。クトーを持って来るべきであった。転んでいる間に登山者の先に行ってもらった。
急斜面はスキーを担いで上がることにした。上がり切った所で再びシール歩行を続けた。この頃から風が強くなり、周囲はガスで覆われて来た。
途中で登山者が引き返してきた。慣れた所だし赤旗を頼りに先に進んだ。天狗の留まり場の岩の所でさらに先行の登山者3人が引き返していた。そのまま先に進むとさらに別の登山者が引き返してきた。風が強くガスっていて周りが見えない。自分もこの辺で引き返そうかと思ったが、後わずかだしまだ時間が早いのでとりあえず肩の小屋まで行って見ようかと進んだ。
上がり切った所で左手に肩の小屋が見えた。肩の小屋に入って休憩。風が無くてホッとする。ここでコンビニで買ったおにぎりの昼食。しばらく外の様子を見たが、ガスは取れそうにないし風は相変わらず強い。
遅くなるとまずいのでシールを外して下り始めた。左手は西黒沢源頭部だが左に行き過ぎると西黒沢に入ってしまうと考えて、右寄りに取ったのがまずかった。
パウダースノーの滑り易い雪だったが、谷筋が狭いし急斜面過ぎる。立ち止ってGPSを見ると右側に行き過ぎてヒツゴー沢源頭部を下りていた。急いで左寄りに取り、後は時々立ち止りながらGPSで確認して登りに取ったルートをなるべく外れないようにして滑り降りた。
雪面はウィンドパックされており所々波打っていて滑りを楽しむには程遠い。標高1600m付近からようやくガスが取れて見通しが良くなった。ブッシュを避けながら尾根筋の右側を滑り降りた。避難小屋手前では右寄りの立木の少ない斜面を滑り降りた。短いがここが本日最も滑りを楽しめた。
避難小屋手前の尾根の無立木の斜面を滑る やや雲が取れた山頂方向を振り返る いつも苦労する崖を避けて下をトラバース
戸が半分開いていた避難小屋の中でしばらく休憩。風がさえぎられてほっとする。
ここでシールを付けてアップダウンを繰り返しながらほぼ夏道の登山道沿いに天神平スキー場までもどった。先行の登山者のトレースは大半が風で消されていたせいもあり、避難小屋から予想以上に時間がかかった。
天神峠までリフトに乗り上から滑り降りてからゲレンデを一滑り。ゲレンデは雪が固い上に荒れていた。
GPSトラック