船越の頭 2600m (栂池自然園から船越の頭に上がり、金山沢を滑る)) 

   今回はRSSAの4月例会で山スキー祭。11日の土曜日は天候が悪く結局参加者は佐藤さん、村石さん、私の3人。雨は上がり、午後からは天候は良くなると期待したが、山の上は濃霧で完全にホワイトアウト状態。おまけに湿った重い雪で苦労して滑り降りた。

 
  4月11日(土) 濃霧、風弱し

3人  

登行高度:760 m、 滑降高度:1455 m、 下降歩行高度:300m

栂池ロープウェー上(9:20)-栂池自然園上2301m地点(11:20)−船越の頭稜線上(12:35〜13:30)-金山沢下部出会い(14:48)-中山沢橋(15:10〜15:30)-二岐(16:30)

   
  8時に栂池高原スキー場の駐車場に集合。駐車場は沢山の車が停まっており、大勢の山スキーヤー、山ボーダーがいた。登山届を出してゴンドラ券、ロープウェー券を購入して上まで上がった。

  ロープウェーを下りた所で、いつものように山に入るにあたっての注意事項の説明があった。今年からはビーコンチェックの装置も導入されていたが、ビーコンが無いと入山禁止とはなっていないようであった。

  大勢の山スキーヤーは天狗原の方に向かっていた。周囲は濃霧状態で見通しは良く無い。村石さんを先頭に栂池自然園の方向に緩斜面を進んだ。途中で霧が晴れて白馬大池方面から小蓮華方面が見えて天候が良くなることを期待したが、再び雲に覆われてしまった。

  自然園の緩斜面を過ぎるとだんだん傾斜が強くなる。ほとんどホワイトアウト状態の中を、時々GPSと地図をチェックしながらシール歩行を進め、2301mの台地上に出た。

  2人連れがやはり上がっていたが、彼らは天気が悪いいのでここから栂池に戻ると休んでいた。ここから左手を下れば金山沢に降りるのだが、まだ時間は早いし一時間も有れば稜線沿いに上がれるので上がりましょうと上を目指した。

  完全に先が見えないホワイトアウト状態で斜度もよく分からない中を進んだ。昨日と一昨日に降った雪が10cm位、湿った重い雪でそれほど危険は感じられない。村石さんの先導でジグを切りながら上がると雪庇の下に出た。右側の尾根筋に近い所なら雪庇が無いはずであるが濃霧で見えない。

  ここでスキーを外してザックに付け、兼用靴にアイゼンを装着して雪庇をよじ登って船越の頭に続く稜線上に出た。風も殆ど無く暖かい。しばらくして単独行の人が上がって来て。トレースを付けさせてもらったとお礼を言っていた。

  昼食を取り一時間近く霧が晴れるのを待ったが、晴れそうもないので降ることにした。シールを外して急斜面を滑り降りた。雪庇の所は横滑り気味に斜滑降で越えて下に出た。急斜面は湿った重い雪で滑りにくいが滑落の恐れは無い。しかし、ホワイトアウト状態で滑るのは気分が良いもので無い。

  重い雪を苦労してターンしながら滑り降りると表面の雪がずるずると流れ落ちていく。流れ落ちる雪を避けながら滑り降りた。上部急斜面を下りると雪は表面がやや硬いプチ最中状態になった。苦労しながら滑り降りると金山沢に入った。

  一時霧が取れて下まで見渡せるようになり、雪も緩んで滑りを楽しむことが出来た。しかし、再び濃霧に覆われて見通しが効かなくなった。おまけにデブリが出て来てクラックが入って来た。

   滑っている最中に突然目の前にクラックが出て来てびっくりして激しく転んだ。幸い雪は軟らかくなっているので怪我は無かった。以後注意をしながら滑り降りた。適当にデブリを避けながら金山沢の末端に達した。下部になると濃霧は無くなってきた。

  わずかな登りで大雪渓に至る林道に上がった。林道沿いを滑り降りてから、槍温泉の方に向かう分岐点の近くから樹林帯の尾根筋を滑り降りた。猿倉を経ずに中山沢の橋のたもとに滑りりおりた。

  道路はすでに除雪されており猿倉近くまで除雪が進んでいるようであった。ここからスキーをザックに付けて道路沿いを1時間近く二股まで歩いて本日の山スキーは終了。今晩宿泊する宿、コンパスの加藤さん(この方もRSSAの会員)に迎えに来てもらった。

  残念ながら殆どホワイトアウト状態で写真は取らなかった。

 
GPSトラック (登りは赤、下りは青。下りの歩行の一部は省略)