四阿山 2354m


   四阿山は日本100名山の一つで山スキーで比較的容易に上がれる。途中の樹林帯の滑りは雪質さえ良ければ快適である。急斜面が少なく雪崩の恐れが少ない。

   自宅から比較的近いせいもありこれまで7〜8回山スキーで上がっているが、毎回朝早く自宅を出てあずまや高原ホテル前の無料駐車場に車を停めていた。途中の道路、あるいは駐車場の除雪はホテル関係者がやっているのだろうか?有難いことである。

   たまにはホテルに泊まって四阿山の山スキーをやろうかと前日の根子岳に行った後ホテルに宿泊。前日と異なり青空であったが、風は強く寒かった。足首から脛程度のラッセルであったが、比較的軽いパウダースノーで頂上まで往復できた。

   
  1月17日(土) 晴れ 風強し

単独
登行高度:860 m、 滑降高度:860 m 

あずまや高原ホテル(8:15)-四阿山(13:30〜13:50)−あずまや高原ホテル(16:00)

   朝、ホテルで山スキーの準備をしてゆっくりと出発。天気は晴れていたが、風が強く寒い。既にスノーシューの先行者がいた。最初の樹林帯は風が無く先行者のトレースに付いて順調にシール歩行を進めた。

   樹林帯を終えると牧場の有刺鉄線が出て来る。左側の雪に埋もれた部分を通過して牧場に出ると無立木のダダ広い雪原となる。冷たい風が吹きさらしで寒い。先行者のスノーシューのトレースに付いて行ったが、これが間違いであった。

   夏道に沿って尾根沿いに上がるべきだが、尾根筋は風が強いせいもあり右手の谷沿いを行ってしまった。ここで高度を少しロスして時間がかかる原因となってしまった。途中で迷っている先行者にあってしばらく一緒に行ったが、地図と磁石とGPSで現在地と進行方向を確認している間に先行者は右手を進んで行った。
   地図を見ると左手に進むべきなのでそちらの方角にハイクアップを続けた。上に上がるにつれて風が強くなってきた。周囲はカラマツから、ブナ、ダケカンバさらにシラビソの林となり、シラビソの木は雪に覆われて樹氷になっていた。

             雪に覆われた樹林帯を進む
            

   雪に覆われたシラビソの木の根元の風が来ない所で休憩し昼食を取った。その間に先ほど一緒だったスノーシューの先行者が上がって来た。その人もここで昼食を取ったが先に進んだ。

   ゆっくり昼食タイムを取った後、ハイクアップ開始。尾根筋は風が強いが周囲の景色が素晴らしい。今日は北アルプス方面も見渡せる。尾根筋の右側を先行者のトレースに付いてハイクアップした。その間に単独行の山スキーヤーが降りてきた。この方はどうやら夏道沿いのルートを上がったのだろう。


       頂上の祠                                     大明神沢
         


   尾根筋を上がり切ると祠のある四阿山頂上に出た。登りに5時間以上かかってしまった。先行のスノーシューの人が一人いた。挨拶をして周囲を眺めた。南西側に浅間山、八ヶ岳、反対側には根子岳さらにその先には鼻曲山。妙高から北信越の山々さらには北アルプスの山並み、風は強いが周囲の眺望は素晴らしい。
 
浅間山                           浅間隠山、鼻曲山                    根子岳と北信越の山々 
  

   スノーシューの登山者は先に降りて行った。風が吹く中を注意しながらシールを外して滑降開始。比較的軽いパウダースノーで滑り易い。初めは尾根筋を下りたが、雪が風に飛ばされていて岩が出ていた。岩を避けながら滑ったが時おりガリと嫌な音を立てる。

   下るにつれ樹林帯の間を滑り降りた。パウダースノーが滑り易い。途中から谷筋の疎林帯に入り滑り降りた。そのまま谷筋を下りてしまうと後が面倒なので標高1600m付近から右手の尾根筋に上がるべく平行移動を続けた。雪が深いためここで予想以上の時間がかかってしまった。シールを付けてむしろ登り気味に上がり牧場に出た方が良かったかも知れない。平行移動を続けながらようやく登りに取った樹林帯の登山道に出た。

   登山道は雪が踏みかたまれていて緩斜面でもスピードが出る。一気に滑り降りてあずまや高原ホテルに出た。ホテルで温泉に浸かり温まってから帰宅に着いた。
   

GPSトラック(上りが青色、下りが赤色)