立山 (3003 m) 立山より山崎カールを滑り、登り返して東一の越より黒部平まで滑る
雪の立山に上がるのは4回目だろうか?雄山より御前沢を滑り降りたのは2回ほどあるが、山崎カールはろうそく岩まで下から往復したのみであった。一度くらいは頂上から滑り降りて見ようかと思っていたのが今回実現した。頂上の社務所の横からエントリーしたが、エントリー部付近に岩や鉄杭が出ていてその処理がやや問題であったが、それさえクリアーすれば雪が緩んでいたので快適な急斜面が続いており滑りを楽しめた。
5月25日(日) 薄曇り時々晴れ、弱風
単独
登行高度:780 m、 下降高度:1180 m、 歩行下降高度:140 m
みくりが池温泉(7:30)-一の越(9:00〜9:20)-立山(10:40〜11:25)-山崎カール下部(11:35)-一の越(12:10〜12:25)−東一の越(13:20〜13:40)-黒部平(14:10)
朝食後、雄山の上の方では雪が未だ固いかも知れないので少しゆっくりと出発。シール歩行で室堂を経由して一の越に向かった。当初は曇っていて立山は雲に覆われていた。
立山(右側が雄山、右側中間部にある三角形の岩がろうそく岩)
一の越に向かう途中で次第に雲が取れて来て立山が見えるようになった。薄曇りで時々陽射しが出てくる。気温はやや高めで雪は緩んでいる。休まずにゆっくりハイクアップして一の越に到着。 しばらく休憩。
お世話になったみくりが池温泉 一の越 一の越から雄山に上がる
ほとんどの山スキーヤーは東一の越に向かって行った。雄山に上がっている登山者はいるがスキーを担いで雄山に向かう人はいない。しばらく模様眺めをしていると単独行の人がスキーを担いで上がって行った。その人に続いて自分もスキーを担いで上がりだした。登山道には雪が付いている所もあるが緩んだ雪でアイゼンを付けなくても問題無く上がれた。
一時間20分かかってようやく雄山の山頂に到着。先行の登山者、山スキーヤーがいた。しばらく様子を見ている間にスキーを担いだ山スキーヤーが続々と上がって来た。昨日長次郎谷で一緒だったグループの人にもお目にかかる。彼らは御前谷を滑ってから尾根を越えてタンボ平に向かうとの事。
雄山の神社 雄山の社務所 雄山から見る御前谷
山崎カールを滑ると言う人にエントリーポイントを伺うと2か所あるとの事。先行の方がエントリーポイントを探していた。頂上での滞在も長くなったので人の後に付いてエントリーするのは止めにして社務所の横の小さな建物の脇からエントリーすることにした。問題はエントリー部付近に岩や鉄杭が出ていてエントリーしてすぐにそれらをうまくかわして降りねばならない。
山崎カール上部を仰ぎ見る ろうそく岩と山崎カール上部
慎重にエントリーしてすぐに小回りターンを繰り返してして鉄杭と岩を避けた。後は斜度はきついが障害物が無い広い斜面となっていた。雪が緩んでいて滑り易い快適な急斜面をターンしながらろうそく岩の近くまで滑り降りたた。本日の一番下り。ろうそく岩を過ぎるとやや斜度は落ちてくる。高度を出来るだけ落とさず左側に回り込んでトラバースを続けて一の越に上がるルートに出た。
シールを付けて再びハイクアップ。わずかな登りで一の越に出た。午前中にあれほど大勢いた山スキーヤーがいなくなっていた。しばらく休んだ後、シールを外して東一の越を目指して左側をトラバース気味に滑り降りた。
東一の越に行く途中でお目にかかった雷鳥 東一の越から見る立山 東一の越から見る竜王岳、鬼岳
トレースに従い滑り降りると岩の上にペンキで丸が書かれた登山道に出た。後はスキーをザックに付けて担いで、ほとんど雪の解けた岩のごろごろした歩きづらい登山道を歩いて東一の越に出た。
東一の越からたんぼ平、黒部平までは雪が十分にある。少し休んでからすぐ目の前にある急斜面からエントリー。ターンを繰り返すと数日前に積もった表面の雪が雪崩れててゆっくりと落ちてくる。この程度の雪崩は問題は無いが気持ち良いものでは無い。急いで雪崩から離れて様子を見ながらターンを繰り返し、黒部平駅を目指して左側にトラバースを続けた。
東一の越から見るタンボ平 東一の越から見る黒部湖 滑り降りた東一の越方面を仰ぎ見る
下るにつれて斜度は緩くなるが縦溝が出て来て滑りは快適で無い。適当にターンを繰り返しながら高度を下げ最後の緩斜面を先行トレースに従い滑り降りて黒部平駅に到着。
充実した3日間のスキーツアーはこれで終了。扇沢までの切符を買いケーブルカーで黒四ダムまで下りてから、トロリーバスで扇沢まで戻った。駐車場まで戻り後片付けをして帰途に付いた。
途中、知り合いの蝶愛好家から教えて貰った扇沢のクモマツマキチョウの生息地で車を停めて見た。すでに先客があり、カメラを手に蝶を追いかけながら写真を取っていた。自分もそのクモマツマキチョウを目撃することが出来た。しかし、その後くカメラを持ってしばらく待っていたが再度クモマツマキチョウは姿を見せてくれなかった。
その後、日帰り温泉に入り帰途に付いた。
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