天狗原山(2197 m)、金山(2245 m) 

   天狗原山と金山は昨年の4月に山スキーで小谷温泉から上がった。今回は反対側の笹ヶ峰から上がって見ようかと計画した。27日も好天が期待されたので、前日の火打山に続いての山スキー行。ゆっくり休んだので前日の疲れはほとんど取れた。

   真川と滝沢の出会い付近から尾根筋に上がる急登がやや厳しかったが、それ以外は問題無く天狗原山を経て金山に上がることが出来た。金山山頂から金山谷を下まで滑り降りることが出来、今回も充実した山スキー行であった。
   

  
4月27日(日) 晴れ後薄曇り、無風、気温高い

   単独

登行高度:1025 m、 滑降高度:1025 m 

黒沢橋(5:40)-杉野沢橋(6:25)-天狗原山(10:40)-金山(11:15〜11:45)-金山谷、裏金山谷出会い(12:40)−堰堤(13:05)-杉野沢橋(13:20)−黒沢橋(14:10)

   

   5時前に起き簡単な朝食後、山スキーの準備をしていると昨日お目にかかった単独行の山スキーヤーがスキーを担いで天狗原山を目指して出発していた。挨拶をして道路の除雪状況を聞くと黒沢橋まで除雪されているが、歩いても10分もかからない距離で橋の近くの駐車スペースはそれほど大きく無いとの事であった。

   まだ朝は早いので駐車スペースはあるだろうと車を走らせた。確かに橋の先に5,6台の車が停まっており、残りの駐車スペースは2,3台分くらい。そこに車を停めて準備をしている間に、先ほどの方がやって来てお先にと言って先行した。

   シールを付けて平坦な林道沿いを杉野沢橋まで進んだ。ブナの林の中の歩きで雰囲気が良い。途中2,3か所雪が切れている所はスキーをはずして進み杉野沢橋を渡った後、柳の疎林が続く広い真川の右岸沿いに進んだ。

  ブナの疎林がの中の林道沿いに進む                          広い河岸の真川にかかる堰堤                     
    


   堰堤を過ぎて滝沢の出会い付近からスキーをザックに付けて急斜面の尾根を上がった。トレースは付いているもののきつい。上がり切った平坦な所にテントが数張あり、一人が残っていたので少し話をした。


滝沢にかかる滝                                        急斜面の尾根をスキーを担いで上がる
   


   仲間は金山から裏金山谷の滑降を目指して上に上がったが、ご本人は腰痛のためここで待っているとの事であった。また、昨日、金山谷を下まで滑り降りた2人連れがいるので、今日もおそらく登り返すことなく金山谷を滑り降りれるでしょうとのコメントを貰った。

   この後、トレースに従いブナの疎林の広い尾根沿いから谷筋に入り谷筋を上がった。しかし、下りのトレースばかりが目についたので左手の尾根筋の方が良いのかなと思い、スキーをザックに付けて担いで急斜面を壺足で谷から尾根まで上がった。わずかな距離だが雪が緩んでいて歩きづらく疲れた。尾根筋に上がり傾斜が緩くなった所で再びシール歩行。焼山、火打山が林間から目に付いて来た。


尾根筋から見た黒姫山                 尾根筋から見た火打山と焼山               尾根筋から見た天狗原山と金山
  


   1701m地点に上がると、先行のパーティーの登りのトレースが谷から上がって来ているのが見えた。苦労して尾根筋まで上がることなく谷筋を行けばもっと楽にシール歩行で上がれたのだった。

   ここから先の尾根筋は先行のパーティーのトレースがはっきり着いておりそれに従って上がった。風も無く暑くなってきてシャツだけになって周囲の景色を見ながらハイクアップ。尾根筋は栂の林が拡がっていて雰囲気が良い。

   1849m地点を過ぎたやや平坦な所で一人が休んでいた。先行のグループの仲間だが、疲れたので一人遅れを取っているとの事であった。まだ朝早いし天狗原山まで行き来ましょうと声をかけて先に行った。

滑り降りる予定の金山谷源頭部を見る。                       滑り降りる予定の金山谷の中間部以降を見る
  

  天狗原山頂上に至るやや急斜面をトレースに従いシール歩行で上がり、ようやく天狗原山頂上に到着。昨年見た周囲の山々の眺望が拡がっていた。目の前に金山が見える。

天狗原山から見る金山                 金山から見る天狗原山                金山山頂
  


  シールを付けたまま、金山との鞍部までわずかな距離だが滑り降りた。鞍部から金山谷を滑り降りる予定であったので金山谷源頭部を観察。滑り降りるのに問題無さそうなことを確認した。


                    金山山頂から見る火打山と焼山
                     


  鞍部からやや平坦な長い距離をシール歩行を続けてようやく金山山頂に到着。やや雲が出て来たものの陽が差して風も無く暖かい。周囲に見える火打山、焼山、妙高山、黒姫山、乙妻山、雨飾山、大渚山、昼闇山、さらに通り過ぎた天狗原山が目の前に見える。

金山から見る雨飾山                    金山から見る乙妻山                  金山から見る妙高山
  

  昨日、直江津駅で買った駅弁の鮭飯を昼食に長い休憩。たった一人の山頂を楽しんだ。

  シールを外して山頂から滑降開始。先行のグループが裏金山谷を滑り降りたトレースが付いていた。天狗原山の鞍部まで滑り降りた後、鞍部からやや急な金山谷源頭部にエントリー。クラックを避けて滑り降りた。雪は腐っていて重いが、上から下まで見下ろせる谷尾筋の滑りは快適。適当にターンしながら滑り降りた。

金山谷源頭部からエントリー                                金山谷源頭部から下部を見る
   

   途中、何回か止まりながら滑り降りりたが、やはり下りは早い。裏金山谷の出会い付近から裏金山谷を滑り下りてきた先行のグループのトレースが出て来た。そのグループの一部の人はテントの回収のためであろうか滝沢尾根まで上がっていた。


金山谷中間部を滑り降りる              金山谷中間部より滑り降りてきた上を見る       金山谷下部
  


   グループの一部の人あるいは先行の単独行者のトレースだろうか金山谷をそのまま滑り降りていた。自分もそのままトレースに従い金山谷下部を滑り降りた。デブリや土砂が上に載っている所、雪が割れている所を慎重に滑り降り、最後に左岸を高巻きして下ると狭い谷筋から広い谷筋に出た。

沢が割れている、スノーブリッジを渡り左岸へ     土砂に覆われた沢を通過              狭い谷筋下部の左岸を高巻きして通過
  

   わずかな距離で堰堤に出た。スキーをザックに付けて左岸から右岸まで堰堤を歩いて渡り登りのルートに合した。先行のグループの人がテント撤収のため尾根を上がったのだろうか、堰堤にはスキー2台とザック2個が置かれていた。

   後は緩斜面をヒールフリーにして滑らせて杉野沢橋に至った。杉野沢橋から林道上をヒールフリーで滑らせて戻った、この間、クロスカントリースキーの単独行者、火打山から惣兵衛谷から鍋倉谷を滑り降りたと言う単独行の人、さらには2台のスノーモービルに追い越された。

   やや疲れたが黒沢橋に到着。今回の山スキー行も楽しんで予定通り行くことが出来た。途中、杉野沢の日帰り温泉に入り汗を流して帰途に付いた。

 
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