浅草岳 1585 m 

   19日の守門黒姫方面の山行の後、大白川の山の宿大雲沢ヒュッテに吉田さん、斉藤さんとともに宿泊。お2人は翌20日は山に行かず帰宅した。

   20日は大原スキー場から守門岳に上がる計画であったが、尾根筋、沢筋も雪が割れていて通過に苦労する所もあるとの宿のご主人の話で、19日に上がる予定であった浅草岳に変更した。

   浅草岳には20年以上前に五味沢から、10年くらい前には入叶津から上がったことがあるがそれ以来である。当日はまずまずの天候で風も無く良い日和であった。地元が主催するガイドツアーの日で大勢の山スキーヤー、スノーシューの登山者がいた。

    20年前の記憶ではムジナ沢を上がり、ムジナ沢を下ったような気がしたが、ほとんどの人が尾根筋を上下していた。登りは尾根筋を取ったが、下りはムジナ沢を滑り降りた。

   ムジナ沢源頭部の滑りは快適であったが、下部は沢の雪が割れている所もありルートを見極めながら通過した。それも山スキーの面白い所である。最後に尾根筋の末端の上に上がり道路際に滑り降りた。今回も楽しい山スキーを楽しむことが出来た。

  
4月20日(日) 薄曇り、後晴れ

   単独

登行高度:1200 m、 滑降高度:1200 m 

自然館道路際(7:10)-尾根筋1246m(9:50)-稜線1485m地点(10:40)-浅草岳山頂(11:10〜12:05)-前岳(12:17)-ムジナ沢の滝(12:45〜12:55)−ムジナ沢下部から台地状への登り(13:25〜13:35)−五味沢道路際(13:45)−自然館(13:55)

   

  宿で6時に朝食後、支払いを済ませ、車で浅草岳登山口に向かい、7時前に自然館がある駐車地点に到着。本日は地元主催のガイドツアーがあるため、関係者、ツアー参加者も大勢いた。係りの人の指示に従い道路際に車を駐車。

  以前来た時もやはり地元主催のガイドツアーがあった日で、ヘリスキーもやっていた。駐車の指示をしていた係りの人に尋ねると、以前はガイドツアーの日にヘリスキーをやっていたが、悪天候で中止になった時にかなりのキャンセル料を取られるので中止したとのことであった。

  また、下りに早坂尾根を滑り降りる事も考えていたので早坂尾根を下りた後の林道の状況を伺うと、林道を降りてからスキーをこがねばならず歩きも多いのであまりお勧めしませんとの事で、早坂尾根を下ることは止めにした。

  山スキーの準備をして出発。ガイドツアーの参加者が集合してガイドから説明を聞いていた。朝早いため雪面はやや硬い。前日のトレースが一杯ついていて迷う事無くシール歩行を進めた。ルートは20年前に通り古いガイドブックにも載っていたムジナ沢沿いでは無く尾根沿いであった。

  尾根沿いのルートは所々急斜面はあるものの上がり易い。特に雪崩の恐れが殆ど無いのが良いのだろう。初めは後から来たガイドツアーの先行グループと前後して上がったが、彼らが休んでいる間に先に行った。

ブナの疎林の中の尾根筋を上がる           尾根筋から見る守門山塊                 尾根筋から見る鬼が面山
  

  尾根筋の1484m峰の直下でクラックがたくさん入っていたのでそれを避けるためスキーを担いで雪の消えたピークを歩いて越えた。その間に後続のスノーシューのグループと単独行の山スキーヤーがクラックの下を避けて通過し追い越して行った。

前岳から見る早坂尾根                   前岳から見る守門山塊                   前岳から見る浅草岳
  


  前岳を経て浅草岳に4時間ちょっとで到着。標識のある頂上付近は広い上に藪が出ていた。すでに数名の山スキーヤー、スノーシューの登山者が休んでいた。

                 浅草岳頂上の小さな祠。眼下は田子倉湖
              


  滑り降りる準備をしていたテレマーカーに話をすると、彼はムジナ沢を滑ると言って下って行った。自分も往きの尾根筋を辿るのでなくムジナ沢を滑る予定にしていたので、同じ考えの人がいると少し安心。

  風も無く暖かいので周囲の山々を見ながらゆっくり休憩。眼下には田子倉ダムの湖が見える。湯を沸かしカップラーメンで昼食とした。12時になるとガイドツアーのグループが続々と上がって来て頂上は賑やかになって来た。

  それを潮時に自分もシールを外して滑降開始。山頂から少しの滑りの後、前岳へわずかだが緩斜面を上がり前岳を過ぎると広いムジナ沢が眼下に広がっている。斜度もほどほどで緩んだザラメ雪が非常に滑り易い。傾斜はだんだん緩くなって来て滑り易い。

ムジナ沢源頭部を上から見る              滑り降りたムジナ沢源頭部を仰ぎ見る        ブナの疎林のムジナ沢中間部
  


  適当にターンを繰り返しながら滑り降りて滝のある所に到着。滝のすぐ上まで行き下を見たが雪が切れていて水が流れており、通過は不可能。少し登り返して高巻きをして滝を通過。

  その後も沢沿いを滑って行ったが下部になると沢沿いの雪が割れて来た。右岸、左岸、高巻き、スノーブリッジの通過を適当にやりながらムジナ沢下部を通過した。それ以上沢沿いを下るのは危険で無理な地点でスキーは終了。スキーを担いで左岸の台地状の地点までわずかな距離だが上がった。

  再びスキーを付けて杉林の中をターンしながら滑り、出来るだけ駐車地点に近い道路際まで滑り降りた。後はスキーを担いで自然館のある駐車地点に戻った。山頂でお目にかかった先行の方がムジナ沢の滝から下はトレースを辿って来たと、トレースのお礼を言われて少しびっくり。

  その後、シルバーライン分岐点近くの大湯温泉の日帰り温泉で汗を流した後、近くにある田宮さん一行推奨の田舎食堂”じねん囲炉裏”で山菜料理とそばを食べた。珍しい山菜の料理でおいしかった。今回も満足の山スキー行であった。

 
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