三本槍岳 1917m

   那須方面の山スキーはこれまで一度も行って無かった。那須連峰の最高峰である三本槍岳や赤面山は山スキーで良く登られているようである。しかもマウントジーンズスキー場のゴンドラを使えばかなり上まで行ける。自宅からは約150kmの距離で高速を使えば2時間弱で行ける。

   一度は那須方面に行って見ようかと好天が期待された3月16日の出掛けた。日曜日なので山スキーやスノーシューで上がった人は10人近くいた。午前中の雪面はやや硬かったが傾斜はそれほどきつく無かったのでハイクアップは順調に進み思った以上に短時間で上がれた。尾根筋、特に山頂付近は風が強かったが、周囲の景色は見ごたえがあった。

   下りは赤面山を経由して旧白河高原スキー場方面に滑り降りた。前岳上部のブッシュの間のやや硬い雪面の滑りは苦労したが、赤面山以降の樹林帯、旧スキー場のゲレンデは雪が緩んでおり滑りを楽しめた。もう春のザラメ雪であった。


  
3月16日(日)晴やや風あり、後曇り
   単独

登行高度:510 m、 滑降高度:930 m 

マウントジーンズゴンドラ終点(8:50)-スダレ山(10:20)-三本槍岳(10:50〜11:00)−スダレ山手前鞍部(11:10〜11:45)-赤面山(12:50)-旧白河高原スキー場下部道路(13:35)

   

  朝6時05分に自宅を出て北関東自動車道、東北道を経由して那須高原SAのETC出口を経てマウントジーンズスキー場8時過ぎに到着。山スキーの準備をし、登山届を出してゴンドラに乗ってゲレンデトップに出た。天気は良く風も殆ど無い。すでに先行の山スキーヤー、スノーシューの登山者がいた。

  シールを付けてハイクアップを開始。雪面はやや硬いがゲレンデトップまで圧雪車でコース整備されていて歩き易い。中の大倉尾根に入るとブナの樹林帯の緩斜面が続いた。前日のトレース、先行者のトレースが付いておりやや硬い雪面で歩き易い。途中で先行のスノーシューの登山者、山スキーヤーのグループを追い越して進んだ。左手に見える茶臼岳、朝日岳の姿が素晴らしい。右手には赤面山が見える。

     スダレ山を目指して中の大倉尾根を行く                中の大倉尾根よりみる朝日岳
         


 スダレ山にかかると斜面が急になってきた。左手から撒くように登ったがその間に直登していた後続の山スキーヤーに追い越された。スダレ山頂上に着いたところで目の前に三本槍岳が見えてきた。風がやや強い。
  
  ここで休まず、先行の単独行の山スキーに続いて三本槍岳を目指してやや平坦な稜線の登山道を下った。ブッシュが多く、また登山道は雪が少ないが強引にシール歩行のまま進んだ。最後のやや急な斜面を上がり切ると再び緩斜面となる。ブッシュの間を雪を拾いながらシール歩行を進め先行者に続いて三本槍岳頂上に到着。

       目の前に三本槍岳                             三本槍岳頂上から見る三倉山方面        
           


  先行者は地元の方であった。少し話をして周囲の山々に付いて伺った。頂上からの見晴しは素晴らしい。目の前の朝日岳、茶臼岳、反対側には旭岳と会津の山々。しかし、風が非常に強い。ここはいつも強い風が吹いているとの事。

      旭岳と会津の山々                                 茶臼岳と日の出平                       
             

  風が強く寒いので先行者に続いてシールを付けたまま頂上を後にした。ブッシュの間を進むと10名近い後続の山スキーヤー、登山者に出会った。しばらく行くと頂上直下の無立木のやや急な斜面がわずかだが続く。
 
  この斜面を先行の山スキーヤーに続いてシールを付けたままヒールフリーで滑り降りたが、シールを外してスキーで滑り下りるべきであった。滑り降りてやや行ったスダレ山手前の風が鞍部で弱い先行者が休んでいたので、自分もここで昼食の大休止とした。

  お湯を沸かしカップラーメンを食べた。先行者はそのうち出発して行った。目の前の斜面を後続の山スキーヤーが次々と滑り降りていた。昼食後シール歩行のまま進みスダレに出た。

  ここでシールを外して前岳の方向に稜線沿いに滑り降りた。稜線沿いはブッシュが多くコース取りにやや苦労したが、谷沿いに滑り降りて前岳をトラバース気味に滑り降りるべきであった。出来るだけブッシュの無い広い斜面の端を滑り降りて赤面山直下の鞍部に到着。


前岳から見る赤面山                赤面山から見る滑ってきた前岳斜面      赤面山頂上
  


  雪面が比較的固いのでスキーを担いで壺足で赤面山頂上まで上がった。頂上からは本日のものと思われるスキーやスノーシューのトレースが付いていた。このトレースを目印にしてブナの樹林帯を適当に滑り降りると、旧白河高原スキー場に出た。錆びついて動かないリフトが痛々しい。


    赤面山から見る茶臼岳、旭岳と中の大倉尾根           旧スキー場のゲレンデを滑る
       

  旧スキー場のゲレンデを滑り降り壊れて打ち捨てられた建物の横を通り過ぎて道路際の塀の所まで滑り降りた。

  道路際には車が3台止まっていた。いずれも地元の山スキー愛好家が赤面山まで上がり滑り降りたものであった。その内のおひとりがマウントジーンズスキー場まで車で連れて行ってくれるとの事であったので有難く同乗させてもらった。道路沿いを一時間近くスキーを担いで歩いて戻ることを考えていたので本当に有難かった。

  マウントジーンズスキー場に戻って下山届を出した。天候が悪くなり雪が舞いだして来たが、まだ時間が早いので更にゴンドラ券を買って上がりゲレンデを滑り降りた。

  雪がやや激しく振ってきたが、途中、日帰り温泉の鹿の湯に入り帰途に付いた。

GPS トラック