剣ヶ峰山(奈女沢滑降) 1910mから

   1月7日に川場スキー場から沖武尊に上がり川場谷を滑り降りた報告をスキーアルピニズム研究会(RSSA)のMLにしたところ、会員のTさんから川場スキー場から容易にアクセス出来る西側の奈女沢がスキー滑降に良いルートで初心者でも行けるとの情報を頂いた。川場スキー場のバックカントリーのガイドツアーも行われているサイトのようである。

   そこで、雪の合間の好天が期待された1月16日に川場スキー場から奈女沢を滑って見ようと出掛けた。川場スキー場の積雪量は200cmとなっており沢はほぼ雪で埋まっていると思われた。

   スキー場トップから容易にアクセス出来、奈女沢源頭部は無立木のほどほどの斜度の斜面で滑り易い。中間部の谷筋から15分程度のハイクアップで鞍部に上がり、スキー場の下部に滑り降りることが出来る。結局、異なるリフトを利用して2回ほど上まで上がり、奈女沢を2回滑り降りた。

   奈女沢源頭部のコルに出るまであるいは下部のハイクアップの所でやや藪が濃いのが難点だが、確かに山スキーの入門コースとして良いと思った。

   

1月16日(木) 小雪後晴、後薄曇り、弱風

単独
登行高度:115 m、 滑降高度:1260 m 

1回目
川場スキー場ゲレンデトップ(9:20)-剣ヶ峰手前1910m地点(9:35〜9:50)−奈女沢源頭部コル1787m地点(10:20〜10:25)−奈女沢中間部1350m地点(10:40〜10:55)-鞍部1370m地点(11:10〜11:20)−スキー場下部(11:30)

2回目
川場スキー場高手ゲレンデトップ1830m地点(12:05)-奈女沢中間部1340m地点(12:25〜12:50)-鞍部1370m地点(13:05〜13:10)−スキー場下部(13:25)
   


  自宅を朝早く出て川場スキー場の駐車場に8時前に到着。小雪がちらついていたがしばらくすると止んでくれた。準備してスキー場のリフト券売り場に向かい、登山届を出すとともにリフト券を購入。8時半から営業開始のリフトリフト2本を乗り継ぎゲレンデトップに出た。

  やや風はあり薄曇りだが、天気は快方に向かっている。目の前の剣ヶ峰は見えているがその奥の沖武尊は雪雲に隠れていた。。スキーにシールを張りシール歩行のハイクアップ開始。セミファットのスキーで足首程度のラッセルで、前回と同じくやや重いパウダースノーで今回も雪崩の恐れは少ないと思われた。

  剣ヶ峰山に続く細い尾根道で傾斜が急になった所でハイクアップを中止。シールを外してこれから滑り降りる奈女沢あるいは直接下っている鹿俣沢の様子を観察。奈女沢の源頭部は左手の藪がやや濃い樹林帯をトラバースして目の前に見える特徴的なピークの左側のコルに出なければならない。そのまま下ってしまうと鹿俣沢に入ってしまうが、鹿俣沢も滑りには面白そうである。


剣ヶ峰山手前の尾根より赤城山            玉原湖と玉原スキー場                 左下が目指すコル
  


  初めは立ち木が少なかったが、トラバースしていくうち藪が濃くなってきた。藪を避けて下がりすぎるとコルより下になるので注意しながら樹林の中のトラバースを続けコルに出た。


樹林帯の中をトラバースしてコルを目指す      獅子ヶ鼻山                        鹿俣山と谷川岳方面 
  


  奈女沢源頭部は無立木の斜面が広がっていて斜度もほどほど。両側はブナやシラカバの疎林帯で確かに山スキーの滑りが楽しめそうである。やや重い粘着力あるパウダースノーで雪崩の恐れが無さそうである。

  上部の無立木の斜面をショートターンで滑り降りて右側のブナの疎林帯に入り滑りを続けた。快適な斜面である。下るにつれ斜度は落ちてブナとシラカバが生えている広い右岸を滑り降りて谷底の1350m地点に達した。


奈女沢上部を滑る                    下部になると緩斜面                  滑降終了地点やや藪が濃い
  

 
  ここでシールを付け、トラバース気味に左手を上がり1370m地点の鞍部を目指した。ここもやや藪が濃い。15分程度のハイクアップで1370m地点の鞍部に出た。スキー場が目の前に見え音楽が聞こえる。

   シールを外してやや藪が濃い樹林帯を右側に滑り降りてから谷を越えて左手を少し上がるとスキー場の最下部に達した。時間は未だ昼前。再度リフトを2本乗り継いで今度は高手コースのトップに出た。

   コースは整備されていて山頂側は雪の壁になっていた。コース外に出ることになるので若干の躊躇を感じたが、登山届を出して奈女沢を滑ると届けていたのでこの雪の壁が低い所を上がり山頂を越えて奈女沢の支沢の上に出た。支沢もほどほどの斜度で樹林帯の中を滑り降りると奈女沢に出た。

   自分が一度目に滑り降りたトレースが対岸についていた。左岸を滑り降りて今回はさらに下部の1340m地点で滑降終了。ここで、昼食の休憩。
後はシールを付けて最初と同じ鞍部を目指してハイクアップ。

   鞍部でシールを外して樹林帯を滑り降りてスキー場下部に戻った。未だ、一時半になっていなかったが本日のスキーはこれで終了。最大限リフトを利用したので、ハイクアップは少ないが滑降距離は結構あった。

   下山届を出して、帰途に付いた。途中、川場のおいしい蕎麦屋さん(わたなべ)でそばを食べて帰った。


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