乗鞍岳 (3026 m) 


  
今シーズンの山スキーは5月末の白馬岳で終了としていた。しかし、梅雨入りしたはずなのに6月に入ると晴天の日が続いている。このところ、町会の役員の仕事や必要な畑仕事などで忙しかったが、その合間の6日にもう一度くらいと山スキーに出掛けることにした。

  
乗鞍岳は山スキーを始めた場所であり、3月から4月上旬の乗鞍スキー場が営業をしている時には何度も訪れていた。しかし、最近は5,6年前の5月中旬に剣ヶ峰直下から沢沿いを滑り降りた後、富士見岳に上がり位ヶ原山荘まで滑ったのが最後である。

  6月に入るとバスは乗鞍岳大雪渓の末端の肩の小屋口まで行ける。雪も少無くなり滑ることが出来る所も減り雪の状態も悪そうで山スキーの面白さには欠けるが、安直にバスで上まで行け山スキーを楽しめる

   6月6日(木)薄曇りのち雨、風弱し

   単独

登高高度:680 m、滑降高度:910 m、 歩行下降高度:30 m

大雪渓、肩の小屋口(8:50)−剣ヶ峰(9:55〜10:12)−蚕玉岳スキー開始地点
(10:20〜10:35)-スキー滑降終了地点(10:45〜10:55)-朝日岳(11:45〜12:15)−位ヶ原山荘(12:50)

  5日の夜乗鞍岳の上がるバス乗り場の三本滝の駐車場で車中泊し、朝6時前に起きて朝食を取ゆっくりと準備した。車5,6台が上がって来たが皆ボードやスキーを持っている人ばかりであった。

  バスは7時45分に3本滝を出発した。登山、山スキー、ボードの乗客は20〜30名近くいたが山スキーの人が多いようであった。位ヶ原山荘を通り終点の大雪渓末端の方の小屋口に到着。

  さすがに辺り一面は雪であるが、雪解けが進んで尾根筋ははい松が出ているし剣ヶ峰直下の沢は雪が大きく切れていて滑降不能。また、富士見岳の方は雪が少ない上に道路上の除雪が行われていて通行禁止。正面右手の朝日岳からの沢、中央の蚕玉岳からの沢は雪が豊富にあるようで滑りが楽しめそうである。

  剣ヶ峰を仰ぎ見る。滑ったのは中央と右側の沢筋               朝日岳を目指してハイクアップ                             
     

   シールをスキーに付けてハイクアップを開始した。先行のスキーヤーが7,8名近くいる。富士見岳側の沢を上がった。本日は調子が良くないようで疲れて息切れがする。稜線直下でスキーを担いで壺足で上がり雪が切れた箇所を通り稜線沿いに蚕玉岳に向かった。尾根筋の登山道は完全に雪が解けている。ここで、上から降りてきた私と同年齢の山スキーヤーとしばらく話をした。その人の他2人が剣ヶ峰と蚕玉岳の間の沢を滑り降りて行った。

     剣ヶ峰から北側を見る。穂高連峰はうっすらと見える。             剣ヶ峰から南西側を見る             
           

   岩がごつごつ出ている登山道を上がり切ると鳥居とお宮のある剣ヶ峰の山頂に出た。頂上の周りは雪が全く無い。先行の登山者3人がいた。頂上からは近くの乗鞍周辺の山々の眺望は効くが遠くの山は雲に霞んで良く見えない。しばらく頂上で休憩。先行の登山者グループが下りた後、別の登山者グループが上がって来た。
    
      頂上のお宮                                     頂上
          

  頂上直下の沢沿いは雪が解けて滑り降りる事が難しい。歩きづらい登山道を降りて蚕玉岳の直下の雪が繋がっている上部に出た。ここで、シールを外してスキーを付けて滑り出した。上部はザラメ雪が締まっていて滑り易かった。広い沢沿いだが両側の尾根はハイ松が出ている。わずかに雪が繋がっていたハイ松の間を通過して左側の朝日岳につながる沢沿いに出た。

  朝日岳から滑り降りる下部を見下ろす。                      朝日岳から剣ヶ峰を仰ぎ見る。尾根筋の登山道は雪が無い
      

  ここで、シールを付けて再びハイクアップ。天候はだんだん崩れていくようである。2度目のハイクアップも疲れたがどうにか朝日岳の直下に出た。先行の2人がスキーで滑り出す所であった。乗鞍岳の山スキーに詳しいか方にいろいろ聞いた。

  あられ交じりの小雨がぱらぱらと降りだして来たが大したことは無い。少し休んで行動食と水を取った。シールを外してスキー滑降を始めた。目の前の広い沢をバスの終点目指して下りた。下部になると楯溝が出てきて雪面が波打ってきて滑りづらくなった。

  バスの終点近くで除雪された道路をスキーを外して渡りった後少し休憩。再度スキーを付けてハイ松やダケカンバの間の雪が繋がっている所を滑り降りて左側にトラバース。下部は楯溝が多くなり滑りずらい林間を降りて位ヶ原山荘近くの道路に出た。道路上を位ヶ原山荘までわずかな距離を歩いている間に雨が激しく振ってきた。

  少し濡れたが位ヶ原山荘で休んでバスが来るまで雨宿りさせてもらった。雨はますます激しくなった。20名近い登山者、山スキーヤー、ボーダーが同じように休んで一時半のバスを待っていた。バスで3本滝まで戻った。やや不満の残る山スキーであったがこれで今シーズンは終了。

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