燧ヶ岳 (柴安グラ 2356 m、 俎グラ 2346 m) 


 
  5月9日(木)晴れ、風弱し

   2人(桐生市在住のKさんと)

登高高度:1190 m、滑降高度:1140 m、 歩行下降高度:50 m

御池(6:20)−燧ヶ岳俎グラ(10:25〜10:40)−燧ヶ岳柴安グラ
(11:05〜11:40)-燧ヶ岳俎グラ(12:00〜12:50)-硫黄沢1650m地点(13:25〜13:50)-熊沢田代下部1890m地点(115:30〜15:50)-御池(16:20)

  本日は桐生在住でほぼ同年齢の同好の士であるKさんと同行して尾瀬の御池から燧ヶ岳を目指した。御池から燧ヶ岳には15〜20年前の5月に3回ほど山スキーで上がったがその時以来で久しぶりである。

  群馬県側の大清水からの燧ヶ岳は距離がある上、南面にあるので5月に入ると雪が少なく歩きが長く山スキーの妙味に欠ける。その点、御池からは北面であるので雪が5月下旬近くまで残っていて山スキーが楽しめる。 しかし、群馬県側の自宅から御池まで遠いのが難点で、ここしばらく行ってなかった。

  前日の昼過ぎに自宅を出て日光を経由して4時間かかって桧枝岐に到着。七入りから先は夜の6時から朝7時まで夜間通行止めとのことで、5時過ぎに七入りを通過して5時半に御池の駐車場に到着。広い駐車場には車が10台近く駐車していた。風が強くやや寒い。その後Kさんも駐車場に到着。挨拶してつまみを食べビールを飲み歓談した後車中泊。

  朝5時過ぎに起きて簡単な朝食を取り準備して出発。 御池の駐車場から雪が充分あり、駐車場の端からシールを付けてハイクアップを開始した。雪は軟らかいザラメ雪で歩き易い。GWの時のトレースが所々残っていた。シラビソ、ブナの疎林の中を尾根通しに上がってまず広沢田代を通過。目の前の小ピークを左に巻いて熊沢田代に上がって行った。先行のテレマーカーが滑り降りてきた。ここで一滑りして登り返すようであった。熊沢田代に上がると目の前に燧ヶ岳の頂上が見えてきた。

シラビソの疎林の間を行く                  東田代を眼下に見て進む                燧ヶ岳の頂上が見えてきた
   

  やや急になった斜面を登り切ると燧ヶ岳の俎グラの頂上に到着。御池から4時間近くかかった。我々以外は誰もいない。頂上からは尾瀬沼が眼下に見える。右手には尾瀬ヶ原、その向こうに至仏山が遠望できた。反対側には会津駒ヶ岳が大きく見えた。しばらく周囲の山々を見て休憩。

頂上まで後わずか                      燧ヶ岳(俎グラ)頂上                    頂上から見る尾瀬沼
    

  右側間近には燧ヶ岳の最高峰である柴安グラが見える。柴安グラは短いが急斜面で俎グラの鞍部に落ち込んでいる。20年くらい前のGWにこの急斜面を滑り下りるのが怖くてスキーを担いで歩いて下ったことがある。今回はこの急斜面をスキーで滑り降りてみたい。

        燧ヶ岳(柴安グラ)                          柴安グラの急斜面を上がるKさん
           

  スキーをザックに付け担いで俎グラを鞍部まで下り柴安グラの急斜面を登った。数日前に積もった新雪が緩んでザラメ雪になる手前で危険は感じられないが、急斜面はやや怖いので一気に登り切って柴安グラの頂上に到着。続いてKさんも上がってきた。周囲の景色を楽しみながら休憩。眼下には尾瀬ヶ原が見える。俎グラには2,3名が上がっているのが見えた。

柴安グラ頂上で                         尾瀬沼と至仏山                        平ヶ岳
    

  充分景色を楽しんでからシールを外して柴安グラの急斜面を鞍部まで距離は短いが滑り降りた。ターンした時エッジングが甘くてずり落ちかけたが体勢を立て直して曲がりなりにも滑り降りることが出来満足感を味わう。

         柴安グラの急斜面を滑る                        俎グラで記念撮影
              

  鞍部で再度スキーを担いで俎グラまで上がって昼食の長い休憩。他に2人の山スキーヤーがいたが休んでいる間に滑り降りて行った。Kさんと相談してこれまで滑ったことが無かった硫黄沢を滑ることにした。

硫黄沢上部を滑るKさん                    硫黄沢上部を滑る私                  2人が滑った跡
    

  硫黄沢は上部はやや急だが頂上から広い斜面が続いている。数日前に積もった雪が緩んでやや重かったが滑りは快適。ロングターン、ショートターンを交えて滑り降りて右俣に入った。下部になると谷筋は狭くなり傾斜は緩くなる。そのまま下れば御池から沼山峠にいたる車道にぶつかるので谷筋の1650m地点でスキーは終了。

硫黄沢下部                          会津駒ヶ岳を見ながら広沢田代を行く         御池まで後わずか、林間を滑る
   

  尾根筋から沢筋に降りた先行の2人連れがシールを付けて左手の急斜面を上がって行った。雪が締まっていたので我々はスキーをザックに付け担いで急斜面を上がった。

  急斜面を上がり切った所でシール歩行に切り替えてハイクアップ。東田代の上部を通り尾根筋に上がり熊沢田代の下部の1890m地点で登りのルートに合流。シールを外して林間のやや急斜面を滑り、広沢田代の平原を滑り歩いた。

  下るにつれて雪は重くなり疲れが出てきたが本日最後の林間の滑りを楽しんで御池に到着。この後、桧枝岐の民宿に宿泊し温泉に浸かった後夕食、Kさんとビールで乾杯。
 
  写真の一部はKさんが写したものである。掲載を了承して頂き感謝する。  



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