桟敷山 1930m

   桟敷山は群馬県西部にある山で、県道を挟んで湯の丸山の向かい側にある。頂上まで登山道が通じていて無雪期には家族連れのハイキングコースとして群馬県の山のガイドブックに紹介されている。しかし、積雪期の山スキーの記録は見かけない。そこで、山スキーでの登山に興味を持った。

    2月23日は当初、RSSAの2月例会で阿寺山に行く計画があったが、新潟県側が暴風雪で厳しいという天気予報で中止になった。その代わりに、天気が比較的良さそうな群馬県西部の桟敷山と村上山に行って見ることにした。

  
2月23日(土)晴れ時々曇り、風弱し
   単独

登行高度:340 m、 滑降高度:340 m 
県道90番観音駐車地点(8:40)-桟敷山(11:25〜11:50)−駐車地点(12:15)
   

  朝6時に自宅を出て北関東自動車道に入ると、関越道は雪のため関越トンネルから先は通行止めという表示が出ていた。阿寺山に行くのを中止して正解であった。上信越道方面は風はあるものの晴れていて雪をかぶった浅間山がくっきりと見えた。上信越道を通り小諸ICで降りて湯の丸方面に向かった。湯の丸スキー場はもうリフトが動いており駐車場には結構たくさんの車が止まっていた。

  地蔵峠を越えて雪道をわずかに下った90番観音がある民宿わたらせのところで右折し林道の入り口で駐車した。ここで山スキーの準備をしてハイクアップを開始した。初めは林道沿いに緩斜面を上がって行った。気温が低くパウダースノーの雪が軽いので、足首からひざ程度のラッセルであったがラッセルもそれほど大変で無い。

  林道をそのまま進み、小桟敷山に至る分岐点で左側の桟敷山方面に向かったが遠回りをしたようであった。あたりは一面カラマツ林で雰囲気は良い。初めは緩斜面で快調にに上がったが、そのうちだんだん急斜面になってきた。カラ松や藪が濃いため好きなようにをジグを切れないため少し登りに苦労をした。

                  密度が濃いカラマツ林               上部緩斜面のカラマツ林
               

  一か所シール歩行で急斜面を上がり切れずスキーを外してザックにつけて壺足で上がった。わずかな距離だが急斜面で膝から腿付近までのラッセル。上がり切ると緩斜面となり再びシール歩行を続けた。

   頂上近くは台地上となっておりカラマツ林の中を進んだ。最後にわずかな緩斜面の登りとなって桟敷山の頂上に着いた。頂上の標識が雪に覆われて上だけが見えた。

   快晴で青空が出ており、風もそれほど強くない。のんびりと周囲の景色を見ながら行動食を取り休憩。北西側に湯の丸山、角間山、鍋蓋山、北側にはこれから行く予定の村上山が見えた。東側には浅間山、黒斑山。眼下には雪を被った妻恋村の畑が拡がっていた。草津の山、赤城山さらに北側の山は雪雲に覆われて見えない。
 
村上山                               浅間山(雪が少ない)                     角間山、四阿山
    

   休んだ後はシールを外して滑り出した。カラマツ林と藪が密に生えていてうるさいが、軽いパウダースノーの雪で滑りは快適である。時々止まり前を確認しながら小回りで滑り降りた。登りで苦労した急斜面も下りは楽である。ゆっくり滑り降りても25分で駐車地点まで戻ってしまった。

                         下部の緩斜面を滑る
                        

   この日、湯の丸山に上がった山スキーヤーは大勢いたようだが、桟敷山に行くような物好きは他にいないようであった。

   この後、村上山に上るため鹿沢国民休暇村を目指して山道を車を走らせた。しかし、途中の凍った坂道で車がスリップして除雪した雪が積み上げられた路肩に乗り上げて雪に覆われたガードレールの支柱の上に前輪がぶつかりスタックしてしまった。幸い体は何とも無かった。結局、JAFを呼んで助けてもらいパンクした前輪をスペアタイヤに履き替えて意気消沈して帰路に着いた。

   スピードを落としてゆっくり走っていたが、凍った下りの雪道ではいったんスリップすると制御が出来ないことを改めて認識させられた。

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