西吾妻山 2035m (二十日平尾根経由)
昨日までは悪天候で計画した山スキーは出来なかったが、本日は高気圧が近づき好天が期待された。そこで、これまで行った事が無い西吾妻山にグランデコスキー場から上がることにした。昨日までの雪と低温で樹氷とパウダースノーの滑りが期待できる。好天に恵まれて壮観な樹氷林を眺めながらの山スキーを楽しむことが出来たのは幸いであった。
2月13日(月)晴れ後薄曇、風弱く、気温は比較的低い
単独
登行高度:600 m、 滑降高度:1120 m
グランデコスキー場ゲレンデ1560m地点(9:05)-西大顛(10:25〜10:52)-中ノ沢源頭部1860m地点(10:54〜11:10)−西吾妻小屋(11:50〜12:05)−西吾妻山(12:20〜12:35)−スキー場下部(14:40)
宿を朝8時前に出てスキー場の駐車場に8時過ぎに着いた。山スキーの用意をして、登山届けを出してゴンドラとリフトを乗り継いでゲレンデトップに出た。シールをつけてハイクアップを開始。天気は快晴で風も無く絶好の日和。昨日のトレースがうっすらと残っておりラッセルの苦労はしなくて澄む。周囲の樹氷が青空に映えて美しい。
しばらく行くと暑くなってきた。アウターを脱いでいる間にスノーシューの登山者が追い越して行った。このスノーシューの方とは西大顛の頂上まで前後しながら上がって行った。そのうち、単独のテレマーカーが追い越して行った。
西大顛 西吾妻山
スノーシューの方とほぼ同時に西大顛の頂上に着いた。風も無く頂上からの眺めは素晴らしい。青い空に白い樹氷が輝いている。近くには樹氷で覆われた西吾妻山。遠くには磐梯山、飯豊山、朝日連峰、蔵王の山々、安達太良山と周囲の山々が一望できる。テレマークの人は休んでいた。テレマークの人は地元の方でこの地域一帯のことを良くご存知で色々伺った。
磐梯山 西大顛山頂で 蔵王連峰と西吾妻山
飯豊連峰 朝日連峰 安達太良山方面
東側の中ノ沢の源頭部は無立木でパウダースノーの滑りが楽しめそうな斜面である。その斜面をテレマーカーが滑り降りた。自分もシールをはずしてテレマーカーに続いてその横を滑り降りた。脛から膝程度のパウダースノーが快適であっと言う間に170mを滑り降りてしまう。
中ノ沢東面源頭を滑る 西吾妻山を目指してハイクアップ 幻想的な樹氷林
滑り降りた所でシールを着け先行のテレマーカー氏のトレースを辿り樹氷の中をハイクアップして西吾妻小屋に到着。休んでいた先行のテレマーカー氏にお礼を言い、小屋の近くで昼食の休憩を取った。西吾妻小屋は大きくて立派である。
昼食休憩後、樹氷の中のわずかの登りで西吾妻山に到着。広い平坦な頂上付近はどこが頂上か分からない。風が吹いてきて雲が出てきたが、急変する様な天候ではない。向こう側には中大顛が見える。新たに単独のスノーシューの人が上がってきた。しばらく、周囲の景色を楽しんだ後シールをはずして滑降を開始。
樹氷に囲まれた西吾妻小屋 西大顛 中大顛
山頂からの広い緩斜面の尾根を地図、磁石、GPSを見ながら南に向かって進んだが、樹氷の樹林が比較的密にあり、深雪の雪面はでこぼこでスキーを楽しんで下るには程遠い。最初はもう少し左側の南東側に行ってから南の方向に行くべきであった。それでもしばらく行くと樹氷林は滑りやすくなりパウダースノーの中を快適に滑り降りることが出来た。樹林帯で見通しが利かず、時々GPSを見て現在地を確認しながら降りた。
1700m付近で2,3名と思われる先行者のトレースがあった。少しそれに沿って滑り降りたが、雪面が荒れていて滑りづらい。そこでトレースを避けて滑り降りたら1600m付近から深雪の緩斜面で雪も重くなり下りラッセルとなってしまった。先行者のトレースを辿るべきだったと思ったが見当たらない。おまけに沢山の雪がスキー板に付着して滑らず重い。スキーをはずして付着した雪を削り取りワックスを塗ってから下りラッセルを続けた。暑くなってアウターを脱いだ。緩斜面を過ぎるとまた樹林の快適な斜面となった。
1332m付近を過ぎると別の先行者の単独トレースがあった。今度はトレースに付いて中の沢側の尾根の比較的密な樹林の中を滑り降りてから中ノ沢を通過し少しの登りでゲレンデに戻った。今度のトレースには付いていかず、ガイドブックにあるようにもっと東側を降りて二十日平を経由した方が楽に行け中ノ沢を通過できたかも知れない。後はゲレンデ下部の緩斜面を滑り降りて下山の届けを出し山スキーは終了。
この後、日帰り温泉に入り疲れを癒してから帰路に着いた。
GPSトラック