武尊山 2144m (上の原より:1963m地点まで)

   1月17日は全国的に晴れで風は無いが、気温は低いと言う天気予報であった。絶好の山スキー日和である。近場の武尊山はこれまで南側からは何度も訪れているが、北側の上の原からの山スキーは一度途中までしか行ったことが無かった。

   群馬県北部の山間部のスキー場は例年に比べて雪が少ない。武尊山の北側の宝台樹スキー場も雪が少ないようだが南側よりはマシだし、北側にあるのでパウダースノーが期待できる。そこで、宝台樹スキー場のトップから尾根伝いに武尊山に上がることにした。頂上までは行けなったが予想通りの軽いパウダースノーで樹氷林を眺めながらの快適な山スキーを楽しめた。途中で武尊山北側の山スキーに精通しておられるRSSAの田中さんと偶然お目にかかり、田中さんに先導していただいた。

   前日からスキー場に行きすぐそばの民宿に宿泊。ウィークデーのせいでもあるがスキー場は人が少ない。

  
1月17日(火)快晴無風、気温低い
単独(ただし、途中から田中さんと同行)
登行高度:950 m、 滑降高度:1420 m (GPSより) 

スキー場ゲレンデトップ(9:20)-手小屋沢避難小屋(12:00)-頂上稜線手前1960m地点(13:40〜14:00)-手小屋沢避難小屋沢(14:35)-須原尾根下降地点(15:10))−名倉沢−ゲレンデ下部(16:15)
   

  民宿で朝食後ゆっくりと出発。スキー場の駐車場に車を止め、リフト券売り場でリフト券2枚を購入すると共に登山届けを出した。リフトは8時半始発で上のリフトは9時から。しばらく待ってからリフトに乗りゲレンデトップに出た。ここで、シールをつけて尾根道を歩き出した。ラッセルは足首程度であるが軽い雪で歩き易い。急では無いがアップダウンが続いて高度はあまり稼げない。しかし、ブナの林が続いていて雰囲気は良い。

  一時間ちょっと歩いた所で後続の山スキー屋が追ってきた。何とRSSAの田中さん。一緒に行くことにしてトップを交代してもらった。軽い雪のラッセルとは言え2番手を行く方が楽である。しばらく行き須原尾根の分岐点の手前で少し休憩し水を飲んだ。

  さらにアップダウンを繰り返して少しづつ高度を上げて行き、手小屋沢の避難小屋の上を通り過ぎた。周囲はブナとシラビソの混じった林で、次第に樹氷が出てきた。樹氷は未だ完全には成長していないが青空に映えて美しい。樹氷林の中のハイクアップ
は気持ちよい。木の間越しには浅間山が遠望出来た。

        

  まだまだ雪は少ないようでブッシュは完全には埋まっていないし歩きづらい所もある。おそらく日曜日のものだと思えるトレースが所々うっすらとついていた。手小屋沢で一箇所急な登りに苦戦し右側を巻いて上がった。時々先頭を交代してだんだん急斜面になる疎林の上を上がった。1時40分となり1963m地点で本日のハイクアップは終了とした。

       

  気温は−8度くらいだが陽が照っていて無風でむしろ暖かい。雪は乾いていてさらさらして払えば落ちる。シールをはずして滑降開始。乾いた軽いパウダースノーで少し急斜面の滑りが快適。手小屋沢に入り少し滑り降りてから、再度シールをつけて滑ったり、登ったりを繰り返して尾根に上がった。手小屋沢避難小屋の上を通過し尾根筋を須原尾根のほうに向かう。須原尾根を少し行ってシールをはずして尾根の左下を滑降。

  田中さんの話では須原尾根は緩斜面で尾根通しに行くと快適だそうであるが、今年は未だ雪が少なくブッシュも埋まりきっていないので、早めに手倉沢に下りましょうとの判断でブッシュがややうるさい斜面を下った。この斜面は南面に向いているので雪が一度溶けて凍ったためか重い雪で滑りにくい。急な所でスキーの片側が雪に突き刺さり外れて転倒し、2,3m下に転げ落ちた。深い雪でスキーを取りに戻るのに苦労し田中さんには迷惑を掛けた。

  手倉沢に下ると日陰で雪質は良くなった。先行のトレースもあり緩斜面は非常に良く滑る。登山道沿いを滑り降りてゲレンデに戻り下山の届けを言ってから、駐車場に戻り田中さんと別れて帰途に着いた。

  この時期に頂上まで行くことを目指すなら、リフトに頼らず早朝に出発して名倉沢沿いの登山道を上がるのが良いと思った。


     GPSトラック