蓮華温泉、船越の頭、金山沢 (2590m)

 
  蓮華温泉は30年以上にわたって3月下旬から4月上旬にかけてほぼ毎年山スキーで行っている。栂池高原スキー場からゴンドラを利用すると上りは比較的楽な山スキーの初心者コースである。蓮華温泉からは雪倉岳、朝日岳に行くことが出来るし、帰りのルートもいろいろ取れる。また、蓮華温泉は外の露天風呂、ロッジの内風呂いずれも温泉が素晴らしい。

   4月21日から22日にかけて天候が良さそうであったので、Yさんを誘って初日は蓮華温泉でゆっくりと温泉三昧で楽しみ、翌日は蓮華温泉から白馬大池、船越の頭に上がり金山沢を滑り降り、猿倉を経て二股まで行く計画を立てた。


4月21日(木) 晴風弱し


Yさん(アベル父さん)と
登行高度:625m 滑降高度:740m
栂池高原スキー場ゴンドラトップ(9:10)-天狗原(11:20〜12:00))-蓮華温泉(12:50)

   20日の夕方自宅を出て二股に行き車中泊。6時半にYさんと二股で集合。用意して、自分の車を二股のゲート前の駐車スペースに止め、Yさんの車で栂池高原スキー場に向かった。栂池高原スキー場の駐車場に7時半頃到着。ゴンドラは8時半が始発。また、この時期だと例年なら運行している自然園に行く上のロープウェーは東日本大地震の影響か運休中。

   ゴンドラを降りた所でシールを付け谷筋をトレースに従い上がって行った。上の林道沿いに上がるのが普通だが、谷沿いのほうが若干ショートカット出来る。最後はトレースから外れ右寄りに上がりロープウェー終点の駅舎の横に出た。ここまでは比較的快調に来た。右寄りの尾根に上がり
いつもの天狗原への登りに入った。この辺で急に疲れてペースが遅くなりYさんに付いて行くのがつらくなった。最後のシラビソの林の所で少し長い休憩を取った。この間に後続の数グループに追い越された。

   休憩で少しマシになったが体調は良くない。天狗原への登りがこんなにきつかったかなと思いながら斜面を上がりやっとのことで天狗原に到着。それでも、ゴンドラ終点から2時間ちょっとで着いた。時間は充分有るが、目の前の白馬乗鞍に上がるのは止めた 。昼食後、蓮華温泉に滑り降りた。上部の谷沿いはまあまあの雪質で滑りを楽しめたが、少し下ると昨日まで降った湿雪が緩んで重くなり滑りを楽しむ訳には行かない。思い雪の中のターンは疲れるし足が痛くなる。途中の休憩無しに滑り降りて50分で蓮華温泉に到着。今年は雪が非常に多い。

天狗原を目指してハイクアップ            唐松岳と唐松沢                     白馬乗鞍岳
   

  宿泊をお願いして直ぐ上の露天風呂、薬師の湯に行き2時から4時過ぎまで辺りの景色を見ながら温泉につかった。温泉に浸かりながら飲むビールがうまかった。

天狗原から滑る                     薬師の湯                        疝気の湯
       


   本日の宿泊者は2人だけ。夕食後、内湯の温泉に入り就寝。例年も平日だとこの時期の山スキーの宿泊者は少ないが、週末は大勢の人で賑わう。しかし、今年は大地震の影響で週末でも宿泊者が少ないとのことであった。

4月22日(金) 薄曇り

Yさん(アベル父さん)と
登行高度:1130m 滑降高度:1340m 歩行下降高度:220m
蓮華温泉(6:55)-白馬大池(11:00)-船越の頭(12:20〜12:40)−猿倉(13:50)−二股(14:50)

  
 朝5時に起きて朝の温泉。6時に朝食。準備して7時前に蓮華温泉を出た。朝早いので雪は未だ締まっていてクトーを付けて急斜面の尾根を上がった。今朝も体が重く調子が出ない。一時間位上がってしばらく休憩。その後、急斜面の途中でクトーが外れて落下していったが、40〜50m下で止まってくれた。空身で落下したクトーを取りに下がったが、上り返しがきつかった。

   クトーをしっかり着けなおして、しばらく休んだ後急斜面の尾根を上がリ、天狗の庭を過ぎたところで右側のシラビソの林の中をトラバースして進み白馬大池の大きな岩のところに到着。

尾根から蓮華温泉を見る               雪倉岳                         白馬大池を背にハイクアップ
     

   少し休んだ後、正面の尾根に上がり夏道沿いに進んだ。この辺でようやく体調が回復して疲れを感じなくなった。尾根の上の登山道は雪が一部消えていたのでスキーを担いで進んだ。雪がつながりだしたところでシール歩行をして船越の頭につながる尾根の上に出た。なだらかな尾根沿いを少し行くと船越の頭に到着。ここで昼食の休憩。

  今年は雪が多い。尾根筋は雪がオーバーハングして着いているように見える。左側がやや傾斜が緩くなっており、エントリーが出来そう。シールをはずして準備して滑降開始。最初は結構急斜面で、ここで滑落すると大変なので少し緊張したが、エントリーしてワンターンすると後は急斜面の滑りを楽しんだ。しかし、下に降りるにつれて傾斜は緩くなって来たが雪は重くなり、滑りを楽しむと言うより疲れて足が痛くなった。ターンすると一昨日積もった湿雪が10cmくらい雪崩落ちてくる。スキーの上手なYさんの後を滑り降りたが、足が痛くなりちょいちょい休まざるを得ない。

船越の頭からのエントリーポイント         金山沢を滑る                     大雪渓末端に合流      
    

  右側の金山沢を滑り降りて行ったが、やはり雪が重い。途中の谷筋にはデブリが多く、その横を通過して大雪渓の末端に出た。後は林道を猿倉まで緩斜面を滑り降りた。除雪は猿倉まで入っていた。除雪車が盛んに登山者用の駐車場の除雪をやっていた。

  猿倉でスキーをはずし、スキー靴からスニーカーに履き替えスキー靴、スキーをザックに付け担いで二股まで歩いてデポしていた車を回収。栂池高原スキー場の駐車場まで戻った後、白馬八方の日帰り温泉に入った後帰宅に着いた。

  このコース、やはり二股−猿倉間が除雪されていない3月中の天候が良い日に行くのがベストと思った。スキーを担いでの一時間以上の歩きはつらい。写真は一部Yさんが取ったものを使わせていただいた。


  GPSトラック