5月17日(月) 晴れ、風弱し

富士山(白山岳:3756m)
単独
登行高度:1450m 滑降高度:1240m 歩行下降高度:210m 

富士吉田口五合目(4:50)-七合目アイゼン歩行開始地点、2700m(6:20〜6:45)-八合目、3350m(8:15〜8:25)-吉田口山頂(11:10〜12:30)−吉田大沢スキー終了地点、2480m(13:35〜13:55)-吉田口五合目駐車場(14:45)

   
16日の日曜日から17日までの火曜日は天候は良く気温も上がるとの天気予報であった。当初、立山、剣方面に行く予定を立て土曜日夕方に剣沢小屋に電話をしたところ、金曜日に大量の降雪があり剣方面の山スキーは止めた方が良いでしょうとのことであった。

   そこで、急遽行き先を変更して富士山に行くことにした。日曜日より月曜日の方が気温も高くなるとの予報であり、また人も少なく静かな山スキー行が楽しめそうである。

   最近の数年毎年のように、この時期に富士山の山スキーを楽しんでいるが、吉田口から行くのは8年ぶりである。8年前は吉田大沢の上部は雪面が硬く、こわごわと滑った記憶がある。今回は気温が上がるとのことで、上部からの滑りが楽しめることを期待した。

  
 16日の昼過ぎに自宅を出て、吉田口五合目駐車場に4時前に着いた。駐車場には観光客が一杯である。特に虫国、韓国からのツアー客が多いのが目に付いた。

   丁度山スキーから下りてきた3人のグループがいたので、吉田大沢の様子を伺うと、上部は硬かったがエッジが効いたので問題無く滑れたし、下部はかなり下までスキーが可能であったとのことであった。また、山スキーヤーが比較的少なかったとのことであった。

   駐車場で車中泊し、朝4時過ぎに起きて簡単な朝食を取り、準備して4時50分に出発。少し前に単独行の登山者が上がっていた。初めはスキー兼用靴をザックに入れ、スキー板をザックにつけ、ジョギングシューズで登山道を上がって行った。7合目から雪が出てきたので休憩を取り、スキー兼用靴に履き替えてアイゼンをつけた。後はスキーを担いで登山道を上がった。尾根筋の登山道は直接風が通るし、朝早いためまだ雪が硬い。雪が硬い所は前日のトレースは着いていなかった。急斜面の所はピッケルが欲しい所もあったが、ストックとアイゼンを頼りに上がった。

   八合目の須走口との合流地点に達した山小屋の陰で少し休憩。この先の登山道は斜面が東向きになるのと陽にあたって雪が少し緩んで歩きやすくなった。先行の登山者の姿を見ながら最後のハイクアップ。頂上近くで降りてきたこの先行の登山者と、今日吉田口から頂上に上がるのは我々2人だけのようですねなどと話をした。

八合目から見る山中湖と河口湖              八合目から頂上を仰ぐ                  頂上手前の鳥居と狛犬
  

   頂上手前で狛犬がお出迎え。鳥居の横を通り6時間20分かかって頂上に到着。頂上付近は例年と比べて雪が非常に多い。サミットフォールも雪が多いためまだ小さい。

 吉田口山頂                        剣が峰                            サミットフォール
      


   風の通り道は寒いが、小屋の横の風の通らない所は陽が当たって暖かい。ここで、昼食と長い休憩。剣が峰を見ると3人が上がっているのが見えた。その後さらに2人が上がっていた。

   長い休憩の後、白山岳に上がり白山流れを上から見た。ここも下まで滑ったら快適そうである。白山岳から吉田大沢のエントリーポイントの鞍部に戻った。尾根筋は雪面が硬く一部氷化していたが、吉田大沢の上部は一部硬い所もあったが、雪が少し緩んで固からず柔らからずの新雪がパックされたような滑りやすい斜面になっていた。
 
白山岳とエントリーポイント                滑った吉田大沢上部を仰ぐ、虹の日輪が見えた   吉田大沢上部の三角岩
  

   アイゼンをはずし、スキーモードにして吉田大沢上部の快適斜面をターンしながら三角岩の所まで滑り降りた。それから下はさらに雪がが緩んでいたが、しまったざら目雪で、広大な斜面を快適に滑り降りた。途中、シールでハイクアップしてきた単独の山スキーヤーとあった。

        吉田大沢中間部                           吉田大沢下部から仰ぐ
             

   下部も快適な斜面であった。出来るだけ下までスキーで滑り降りようとjハンノキの藪の間を降りていくと、少し離れた所にいるカモシカに出会った。じっとこちらを見て動こうとしない。写真を取ったりしばらく様子を見ていると反対側にかけていった。


          吉田大沢下部                            下部の藪の中でカモシカに出会う
             


   藪の間を横滑りを交えて通り抜けた後スキーは終了。この地点の標高はGPSで2480mであった。ジョギングシューズに履き替えて2〜300m歩いて下に降りて登山道に出た。後は登山道をゆっくりと歩いて大勢の観光客で一杯の五合目駐車場に出た。

   今回は天候が良く気温も高かったので吉田大沢上部も快適に滑ることができた。月曜日で静かな山スキーを楽しむことが出来たのも幸いであった。

                  駐車場から仰ぎ見る富士山
                 
  

  今シーズンの富士山は雪が多く、6月も充分に山スキーが楽しめそうである。

   昨年も雪が多くて、7月1日の富士山山開きの時でも登山道に雪が残っていて大変だったようであるが、今年も雪解けが進まなかったら昨年と同様に山開きは大変だろうなと思った。