4月10日(土) 晴れ、無風

唐松岳(唐松沢Dルンゼ)、2696m 

単独
登行高度:850m 滑降高度:1700m 歩行高度(下り):140m

リフトトップ八方池山荘(8:50)-唐松岳(12:30〜12:35)−Dルンゼエントリーポイント(13:00〜13:15)−二股(15:20)


   

   本日は気温が上がり絶好の天気。雲一つ無く周囲の北アルプスの山々がくっきりと遠望できた。これまでは唐松沢周辺では唐松沢本沢あるいは無名沢は滑り降りたことはあるが、唐松沢Dルンゼは滑ったことが無かった。本日は条件が良さそうなのでこちらに行ってみることにした。。

   朝、ホテルで朝食後、7時半開業と言うゴンドラの始発駅に向かった。既に大勢の人が列を作って待っているし、リフト券売り場にも列が出来ていた。
   ゴンドラとリフトを乗り継いで八方池山荘に到着。ここで、シールをはり準備してハイクアップ開始。他にも大勢の山スキーヤーや登山者が八方尾根を山頂を目指して上がっていた。

   山スキーヤーの多くは丸山までのようであった。先行する山スキーヤーで丸山を越えて唐松岳に上がって行ったのは単独行の一人と2人ずれの3人であった。雪が緩んでいて上までシールのみで上がれた。ピッケルやアイゼンあるいはクトーを持参したが、結局は用いないままだった。

八方尾根を行く(右の沢がDルンゼ)         丸山のケルン                     唐松岳を目指して(Dルンゼは右側の沢)
   

   山頂からの眺めは素晴らしい。風は弱く暖かい。立山、剣岳の山々、白馬岳周辺の山々、五竜、鹿島槍、雨飾、妙高など周囲の山々の眺望を楽しんだ後、唐松岳山頂を越えてDルンゼエントリーポイントまで降りていった。先行者3名が滑り降りる準備をしていた。雪が緩んでいてざらめのやや重い雪で、転んでも大きく滑落する恐れは無さそうである。

五竜岳、鹿島槍ヶ岳                   唐松岳頂上で                    唐松岳頂上からDルンゼを見下ろす
    


   斜面は頂上から見た時と比べて思ったほど急でない。先行者がてエントリーしてから、自分も準備して滑り降りた。最初は少し緊張したが降りてしまえば問題ない。快適な斜面である。一部でデブリが見られたが雪面はきれいな所が多く快適に滑り降りた。長い長い唐松沢を時々止まって休み、辺りを見回しながら滑り降りた。

   途中で休憩して昼食を取った。暑くなりアウターを脱ぎ、手袋を軍手にかえた。滝はスキーをはずして高巻きしているトレースも見えたので、どうしようかと一瞬思った。しかし、先行の2人ずれが通過できることを確認して教えてくれたので、高巻きせずそのまま通過することが出来た。滝つぼが空いていて水が流れているのを見ながら、岩の横を横滑りを交えて通過した。しかし、ここを通過できるのは長くは無さそうである。おそらく来週は無理では無いかと思われる。

   滝から先はものすごいデブリに覆われていて右側をトレースに従ってどうにか滑り降りた。その後しばらく緩斜面を滑った後、沢を石伝いに濡れずに渡った。後は林道を滑り降りた。途中ガイドツアーのグループが休んでいるのに出会ったので少し話をした後、残りの林道を滑り降りた。雪が消えた最後の3〜400メートルを歩いて二股に達した。

   二股からタクシーを呼んで泊まっていたホテルに戻り車を回収した。その後八方温泉に入った後、帰路に着いた。


   雪は重かったが天候も良く、滝も滑って降りれたし、林道の歩きも少なく今回の唐松沢は大満足の山スキー行であった。