4月9日(金) 晴れ、無風

横前倉山、1907m 

単独
登行高度:600m 滑降高度:1770m 歩行高度(下り):260m

栂池ロープウェー山頂駅(1825m、9:20)-天狗原(10:20〜10:40)−風吹大池(11:35〜11:50)−横前倉山(12:25〜12:50)-風吹登山口除雪地点(15:15)−北小谷(16:30)


   
先週カナダから戻って、まだ時差ぼけが解消せず体調もベストでない。山スキーは来週にでもと思っていたが、天気予報は今週の8日から10日までは良いが来週は良くないとある。思い切って9,10日にゴンドラが使える、栂池、白馬方面に山スキーに行くことにした。

   前夜夕食後自宅を出て上信越道の長野経由で白馬から北小谷まで行き駅前駐車場で車中泊。朝6時前に起きて簡単な朝食後、車を来馬口に移動し、少し行った道路際の広い個所に駐車した。山スキーの準備をして7時4分発の村営バスの南小谷行きに乗車した。このバスは通学バスとして平日のみ運行するようである。南小谷で降り、栂池高原行きのバスに乗り換えて8時前には栂池高原のバス停に到着した。

   ロープウェーは8時半から運行するという。待っている間に、これから蓮華温泉、雪倉岳に行くというRSSAの許斐さんにお目にかかり少し話をした。登山届けを出して、ゴンドラ、ロープウェーに乗り込み、山頂駅で準備してから天狗原に向けてハイクアップ。体調もまあまあで1時間ほどで天狗原に到着。

   天気は快晴で風も無く暖かい。正面に見える白馬岳など周囲の山々の眺望が素晴らしい。行動食をとりシールをはずして尾根伝いにフスブリ山を経由して風吹き尾根を滑っていった。雪は緩んでいてザラメ状態だが重い。

   風吹大池には上の尾根から急な斜面を滑り降りた。前日の3本のトレースがきれいなシュプールを見せていたが、本日は気温が高くなったため、表面に積もっていた10cmくらいの湿った新雪がターンするごとに雪崩れてあまり気持ちが良いものでない。

   風吹大池で軽い行動食と水を補給。シールをつけ前日のトレースを追って雪に覆われた風吹き大池を通過し、小敷池の横を横前倉山目指してハイクアップ。

   山頂からの周囲ね山々の大展望を楽しみながら、昼食を取った。シールをはずしてまず林間を滑り北東斜面の上に出た。滑り出しは結構急な斜面である。雪は緩んでいてザラメ状態であるが重い。おまけに表面は数日前に積もったと思われる重い新雪が10cmくらい覆っている。

   山頂のなだらかな所から急斜面になるところはシーハイルの柄澤さんが指摘していたとおり、クレバスが見えた。クレバスが新雪に覆われている所もありそうで心配したが、それほど大きなクレバスで無いしよけて通ったので問題なかった。始めの急斜面はやはり表面の10cmくらいの湿った新雪が滑ったり、ターンするごとに雪崩れた。しかし、雪崩れはずるずるとゆっくり落ちるし量もそれほど多くないので、自分が落とした雪崩が落ちきるのを見計らって滑り降りた。

   斜度がゆるくなると疎林の快適斜面となり、重いざらめ雪であったが滑りを楽しんで下りた。

    ここで、昨日の他人のトレースを追って行ったのがミスだった。トレースは右寄りに行き過ぎて途中で2,3回うろうろしていて最後は一度谷(浅いが)に滑り降りてから歩いて細尾根に上がり直していた。GPSを見ながら少し違っているのではと思いながらもトレースを追ってしまった。他人のトレースはあてにするなと解っていてもやはり付いていってしまった。やはり柄澤さん指摘どおり細尾根に行く部分でルートファインディングの能力が試される所だった。
    
    登山道に沿って土沢を渡ると緩い登りになったが、雪が重くて滑りにくいのでシールをつけずにスキー板をヒールフリーにして上がって行った。上がりきった所からの下りはやはりトレースに従い登山道沿いを滑って降りたが、雪がぐちゃぐちゃで滑りが悪く時間がかかった。適当にショートカットして降りるべきであった。

    風吹登山口の大きな看板がある林道まで降りると北野、北小谷に行く舗装道路は完全に除雪されており、この登山口には数台の駐車が出来そうである。

   ここでスキーを担いで兼用靴で林道を歩き始めたが、林道が大きく迂回しているので、ショートカットしようと雪が消え残っていた杉林の中の急斜面をスキーの横滑りで降りた。しかし、、雪が割れて踏み抜いて転び一回転して木に頭をぶつけて怪我をして出血。帽子が血でにじんでしまった。怪我は大したことが無くてよかったが、ポケットに入れてあったデジカメが飛び出してしまったのを気づかず紛失。こちらがさらに痛かった。

    さらに、杉林の急斜面をスキーの横滑りとスキー板をはずしての歩きを混ぜて下部の林道に降り、その後の長い歩きで北小谷、来馬口にデポしてあった車に到着。下りに3時間半以上もかかってしまった。

   今回の山スキー行の写真は前述のようにデジカメを紛失したので無い。天候が良く、大展望の周囲の山々,小雪崩れの跡などの写真があったのに残らず残念なことであった。