3月14日(日) 曇り後晴、稜線上は風強し

谷川岳(1963m)一の倉岳(1974m)、芝倉沢 

登行高度:700m 滑降高度:1260m

2人で、Yさん(アベル父さん)と私

谷川岳天神平スキー場(7:30)-谷川岳山頂(10:20−10:35)−一の倉岳(12:15−13:10)-湯檜曽川沿い休憩地点(13:50−14:10)-土合橋(15:00)-ロープウェー乗り場(15:15)

   
3月も半ばになったのに好天の日が長続きしない。谷川岳は数日前にはかなりの降雪があった後は晴れたり曇ったりであったが、14日(日)は高気圧に覆われて天気が良いとの天気予報であった。そこで、Yさんと一緒に谷川岳から一の倉岳に上がり芝倉沢を滑る計画を立てた。芝倉沢は昨年は滑ってなかった。非常に良いコースなので今年は天気の良い時に行ってみたい。芝倉沢は以前5回滑り降りたが天候と雪の状態で楽しさも厳しさも大きく異なる。
   
   自宅を前夜遅く出て赤城ICを経て水上ICを出て谷川岳方面に向かった。途中の土合駅付近で車中泊。朝7時に谷川岳の駐車場ビルに到着。用意して、Yさんと落ち合い7時20分発のロープウェーに乗った。谷川岳に向かうつぼ足の人、山スキー屋、ボーダーが何名か見えた。

   天神平スキー場付近は晴れていたが、谷川岳頂上付近は雲に覆われていた。また、風がやや強い

  ゲレンデ下部でシールをつけてゲレンデの横をハイクアップ。急斜面の登りではシール(Folkle Mountain付属のシール)の利きが悪くスリップして転び数m落ちた。本日のやや硬い雪とシールの相性が悪いようでシールのグリップが悪くスリップして苦労した。のぼりで何度か転び、又転ばないように気をつけながら力を加えて上がったので無駄な体力を消耗したようである。前回谷川岳に上がった時使用したスキー(Atomic Sugar Daddy)のシール(Black Diamond)が良く利いたのと比べ全く異なっていた。やはり、道具装備は重要であると実感した。

   いつも苦労する急な下りの部分も雪が完全に着いていてスキーを付けたまま問題無く降りることが出来た。そこから少しのハイクアップで熊穴沢上部の避難小屋に達した。避難小屋は屋根が見えており、前回(2月21日)よりかなり積雪量が減っていた。又、避難小屋には泊まった人がいたようで入り口まで穴が掘ってあり、人が出入りしていた。又、あたりには雪洞やテントが見えた。少し休憩してスキーにクトーをつけた。

  後は、ひたすらハイクアップするのみ。途中の急斜面で雪が硬くなり、スリップして登りづらくなった所はクトーをつけていても油断するとシールの利きが悪くスリップする。上の稜線に出ると風が強くなり、また、ガスが取れず見通しが悪かった。急斜面を上がりきった所でガスの切れ間から右手に肩の小屋が見えた。そのままガスの中を上がり3時間弱のハイクアップで谷川岳(トマの耳)の頂上に達した。風が強くガスの中を写真を取ったりして15分ほどいた。
 
  ボーダー一人と山スキー単独行がオキの耳からさらに一の倉岳の方に向かって行った。天候はそのうち回復に向かい晴れてくると判断して我々もアイゼンをつけてスキーを担いで一の倉岳に尾根通しに向かっていった。

  しばらく歩いてオキの耳に着いた頃から天候は急速に快方に向かいガスが完全に取れて周囲の山々がくっきりと見え出した。雪を被った山が陽に映えて美しい。このような美しい山の景色を見るだけでも来た甲斐がある。ここで先行の山スキー単独行の人を追い越して行った。

オキの耳より見たトマの耳                  尾根通しに一の倉岳に向かう             一の倉岳
     
 
  先行のボーダーはスノーシューであるが、我々は兼用靴にアイゼン。尾根の左側を通ったが雪が吹き溜まりとなっている個所が多く歩きづらい。一の倉岳手前の鞍部から約150mの登り。始めは先に行くはずだったのに、疲れてYさんに後れを取ってしまった。後ろを振り返るとボーダー、山スキー屋が続々と後に続いているのが見えた。

  一時間40分かかってようやく一の倉岳に到着。風が強くゆっくりと休め無いが、行動食や水を取り、一時間近く雪庇の切れ目で休憩。後続のスキーヤー、ボーダーが続々とやってきた。ドロップポイントの雪庇の切れ間には7〜8名の人が休んでいた。上からから広い芝倉沢が眼下に見下ろせた。既に滑り降りている数名が見えた。
        
        一の倉岳から見た万太郎山、仙の倉山            一の倉岳から見る谷川岳
            

  我々もシールをはずして滑り降りた。吹き溜まりの新雪がパックされた状態で全体に締まっているようで雪崩の恐れは無い。滑り始めはパックされた新雪で滑りやすかったが、急にクラストした所で腰が引けて転び数m滑落した。そこで、新雪がパックされた吹き溜まりがある中央付近に移動し、快適に滑り降りた。ほどほどの急斜面が延々と続く広い芝倉沢、周囲のの岩と雪の山が素晴らしい景色。風は無くなり陽射しが出ている。滑っている人たちもそれぞれ満足気であった。

芝倉沢を滑るYさん                    陽に映える芝倉沢                    芝倉沢を滑る私
  

  のどからS字の付近もわずかにデブリが見られたが滑りには問題ない。雪はだんだん水気が多くなり重くなってきた。傾斜は緩くなってきたが、疲れが出て来て押さえが利かなくなり転倒。しかし楽しい滑りは続く。芝倉沢の出会いを出た緩斜面の林間で休憩。

芝倉沢下部を望む                       芝倉沢下部の緩斜面                一の倉岳と芝倉沢(画面中央)を仰ぎ見る
   

  その後は湯檜曽川沿いの林間の緩斜面を滑った。一箇所マチガ沢の出会いの沢で板をはずして石伝いに渡った後、さらに滑って土合橋に到着。板を担いで車道をロープウェー乗り場の駐車場まで戻り、帰路に着いた。

  本日は天候にも恵まれて芝倉沢の滑りを充分楽しむことが出来た。やはり芝倉沢は素晴らしい山スキールートであることを実感した。天候と雪質の良い時また来たいコースである。



  本日は天候にも恵まれて芝倉沢が素晴らしい山スキールートであることを実感した。天候と雪質が良い時なら何度来ても良いと思った。