富士山(須走口山頂、大日岳) 3745m


今シーズンの山スキーは富士山で滑り収めとしたいと思った。今年の富士山は下部は雪が少ないが上部は雪が豊富にあるとの情報である。下部の歩きが長いが、登山口の駐車場に夜中に入れて、しかも、雪が豊富にある東面の須走口から行くことにした。数日前の天気予報で6月8日を考えていたが、6日朝の天気予報では7日の日曜日の方が天気が良いとある。急遽、予定を一日前にずらして7日に行くことにした。
   前回の5月下旬に白馬岳、杓子沢に同行したYさんにメールを出した所、すぐに返事が来て同行することになった。
   6日の夕方に自宅を出て河口湖IC、須走りICを経て須走口登山口の駐車場に9時過ぎに到着。高速料金は特別割引の1260円。Yさんもその後すぐに到着。少し話をした後、車中泊。

6月7日(日) 晴、時々曇り
山岸さんと 
登行高度:1745 m、 滑降高度:1355 m、 下降歩行高度:390 m
須走口(5:06)-富士山頂(11:50〜13:00)-須走口(15:15)
   

   朝3時半に目が覚めた。しばらくすると外は明るくなりだしたので起き出してご来光を眺めた。駐車場にはかなりの車が止まっておりご来光の撮影をしている人もいる。簡単な朝食をとり、準備をしているところでRSSAの村石さんが来られた。村石さんはすぐに準備して先に出発された。我々は少し遅れて、スキー靴、スキーをザックにつけて担いでスニーカーで出発。ブルドーザ路を辿ったが、火山砂礫で歩きにくい。途中一部ショートカット。正面に見える富士山が雄大で上部は雪が多い。左側には最近のものと思われる雪崩跡が見えた。一時間ちょっとの歩きで雪渓の末端(標高2390m)に到着。村石さんがシールで上がりだしていた。ここで、スニーカーから兼用靴に履き替え準備をしている間に、後続の人が次々と来られた。その人たちに混じってシールでハイクアップ。雪が緩んでいるので比較的登りやすい。

   今日は少し体調が良くないようで、いつもより疲れが出て登りが苦しい。Yさんと途中で小休止。後続の2人に追い抜かれた。その後、ブルドーザーが雪を削った道の末端の先を通って上がって行った。
   8合目の吉田口の合流点の山小屋のあるところで、再度の休憩。ここで、スキーアイゼンを装着。その後の登りがつらかったが、ゆっくり、ゆっくり上がり、ついに鳥居のある須走口山頂に達した。山小屋の前の風が当たらない所で昼食の大休止。少し上がって剣が峰の方を見ると大勢の人がいる。また、お釜を滑り降りたトレースが良く見えた。また、白山岳からも滑り降りたトレースが見えた。

   須走口(吉田口)からも続々と上がってくる人が見えた。この時期、好天気の富士山は人気の山スキーサイトである事がよく分かる。

   一時間以上休憩してから、村石さんお勧めの伊豆岳と大日岳の鞍部から沢状の斜面のルートを滑り降りることにした。まっさらの雪がずっと下まで続いていた。数日前に降雪があり左下には雪崩跡が見られ、少し雪崩が心配である。Yさんと相談して、雪崩が起こりそうならすぐに左側にトラバースしましょうと滑り出したら、緩んで重くなった雪の表面が少し硬くなった半分最中雪状態で、ターンしても雪崩の恐れは無いことが分かった。そのまま下に滑り降りることに衆議一決。上部は表面が少し硬くなっていて重い雪でターンを2,3度続けると足が痛くなり疲れてきて、押さえが利かなくなり転んでしまった。それでも、広い雄大な斜面での滑りは楽しい。足が痛くなるので時々止まりながら滑り降りた。下になるほど雪は緩んで滑りやすくなった。下部は左側にトラバースして登りのルートに戻って行った。途中、ブルドーザで削った道はスキーをはずして渡り、さらに下部の滑りを楽しんだ。下部ではガスって来たが、どうにか、雪渓の最末端に滑り降りてスキーは終了した。ここで、再度村石さんにお目にかかった。伺うと村石さんの取られたルートは我々よりずっとハードであった。さすが、体力があり、富士山に精通しておられると感心した。
   ここでスニーカーに履き替えて、スキー靴、スキーを担いで砂礫のブルドーザ路を歩いて下り駐車場に戻った。
   その後、Yさんと山中湖の日帰り温泉に入った後、帰路に着いた。中央自動車道の渋滞が激しく自宅に着いたのは11時過ぎとなっており、帰りの車の運転に疲れたが、今シーズン滑り収めの山スキーを充分楽しんで終えることが出来た。
   なお、この山スキー行は
YさんのHPに詳しく書かれています。


 ご来光                           下部ブル道から                       頂上の鳥居と狛犬       
  


頂上のお宮の標識                        剣が峰                    須走口(吉田口)を上がる登山者
  


伊豆岳と大日岳の鞍部の上から           沢状の斜面を滑り降りる                雲を横に見ながら滑る