白馬岳-清水沢、杓子沢、長走沢
今シーズンの山スキーも終わりに近い。2〜3月に3回ほど山スキーに同行したYさんから、25,26日に白馬岳から清水谷、杓子沢に行きませんかという誘いのメールが入った。2人とも定年退職後であり、月、火の25,26日でも気兼ねなく山スキーに行ける。白馬岳方面は山スキーに良く行っている所だが、杓子沢は滑ったことが無かったので2つ返事で行くことにした。
事前の天気予報は25日は曇りのち晴れ、26日は晴れ時々曇りで山スキーには好条件である。しかし、今シーズンは小雪で、標高の低い下部は雪が解けてなくなり山スキーが出来ない恐れがある。取り合えず、現地に行って様子を見て場合によってはルート変更も考えることにした。日曜日の午後に自宅を出て小雨が降っている中を猿倉に向った。高速料金は特別割引の1000円。暗くなってから猿倉の駐車場に到着して車中泊。Yさんも来られた。
5月25日(月) 曇りのち晴れ
猿倉-白馬尻-大雪渓-白馬山荘-旭岳-白馬山荘
Yさんと
登行高度:1800m 滑降高度:100m
朝は曇り空であったが、用意して6時5分に出発。猿倉周辺は全く雪が無く例年と比べて非常に雪が少ない。スキー靴、スキーをザックにつけて担いでスニーカーで白馬尻まで歩きとなった。一時間弱歩いて白馬尻の近くから雪が出てきたので、シール歩行で大雪渓を上がって行った。
始めは曇り空で中腹以上はガスで良く見えなかったが、次第に晴れてきた。月曜日で人は少ない。先行のつぼ足の登山者が一人。相前後して上がって行った山スキーの若者が一人。さらにかなり後方から上がっていたボーダー一人と登山者が数名のみであった。
いつもは途中の急斜面ではスキーを担いでアイゼンで上がるのだが、今回は、松本のブンリンで付けて貰ったスキーアイゼンを使ったので、
スキーのシール歩行で容易に上がることが出来、11時半ごろ白馬山荘に到着した。
ベンチで昼食をとり,白馬山荘に宿泊手続きをした後、明日滑る予定の清水谷の偵察がてら旭岳に上がった。結構風が強い。清水谷も雪が少ないが、谷筋なら雪をつないで下まで降りれそうであった。その向こうには剣岳、立山が遠望出来た。その後、旭岳の南面を滑りおリて白馬山荘に戻り宿泊。
大雪渓中間部 小雪渓を上がった所で 白馬鑓ヶ岳
杓子岳 清水谷と剣岳、立山の遠望 旭岳
5月26日(火) 晴れ
白馬山荘-清水谷-杓子岳、鑓ヶ岳コル-杓子沢ー双子尾根-長走沢-猿倉
Yさんと
登行高度:600m 滑降高度:1790m 下り歩行高度:390m
白馬山荘で朝6時に朝食。準備をして6時55分に出発。雪が消えた登山道を少し歩いた後、雪が出てきたところでスキーを付けて7時6分から清水谷の谷筋を滑り降りた。一箇所雪が切れていたのでスキーを脱いで、短い距離だが藪こぎ。2280m地点で、7時40分過ぎに滑降終了。下りは早い。
7j時45分から杓子岳と鑓ヶ岳のコルまでハイクアップ。雪が切れている個所が多いのでルート取りに気を使う。始めは担いで急斜面を上がり、傾斜が緩くなった所で、シール歩行。途中一箇所スキーを担いで藪こぎ。コルの手前は雪が消えているのでガレ場をスキーを担いで上がった。この登りは2時間以上かかリ、9時55分にコルに到着。雪がもっとあれば回り道をせず、もっと短時間で行けるのだが。
コルの上から杓子沢を見ると、中間部には落石がありそうだが、上部はきれいで滑りやすそうであった。コルで行動食を取り、長い休憩の後シールをはずして、10時20分から杓子沢を滑り降りた。中間部は落石があり、時々スキーがガリガリと嫌な音を立て、だいぶスキー板を傷つけてしまった。しかし、滑りは非常に快適で、落石が無い雪の多い時にもう一度来て見たいと思った。下りの滑りは早い。20分も経たないうちに双子尾根への登り返し地点に達した。
始めはスキーで急斜面をほぼ横に進んだ後、スキーを担いで双子尾根を上がり11時20分に欅平に達した。ここで、滑り降りてきた杓子沢、これから降りる長走沢などを眺めながら、昼食の長い休憩をとった。
準備して12時から滑降。上部は快適であったが,だんだん雪面がでこぼこになり滑りつらくなって来た。とりあえず、滑り降りることが出来る一番下まで滑り降りたが、末端の雪が消えて沢の水が勢い良く流れていて、一番上の堰堤を通り抜けるのは簡単で無さそうであった。そこで、標高差約100mほどを登り返して、夏道に出て兼用靴で歩きにくい夏道を通って13時50分に猿倉に戻リ、充実した2日間の山スキー行を終了した。その後、倉下の湯に入り、露天風呂から滑り降りた杓子沢や、鑓ヶ岳中央ルンゼ、大出原、八方尾根などを眺めながら、楽しかった山スキー行を振り返った。
なお、この山スキー行に付いてはYさんのホームページに詳しい記録が出ています。
白馬山荘からの下り 清水谷上部 清水谷中間部 清水谷全景
杓子のコル遠望 杓子のコル直下 杓子のコルで 杓子沢
杓子沢 杓子沢から双子尾根へ 長走り沢 長走沢
長走沢 2輪草とコバイケイ草 杓子沢、鑓中央ルンゼ、大出原 八方尾根