1月25日(日) 快晴、無風
武尊山(家の串) 2100m
単独 
登行高度:300m 滑降高度:870m
   
25日(日)は天気が良いとの天気予報で近場の上州武尊に行った。天気快晴で風が無いのは良かったが、風邪気味のところを行ったので風邪を悪くしてしまった。
   山スキーMLでオグナホダカスキー場からのハイクアップはOKだとの情報で、自宅を朝早く出てスキー場トップから前武尊、剣が峰をトラバースしてから家の串を上がり荒砥沢を滑った。
   前武尊までは雪が締まっており、快調に上がり45分で達した。頂上には10名近い人がおり、後からも大勢が上がってくる様子であった。しかし、殆どの人がここから滑り降りて行った。前武尊から反対側の鞍部に下りると剣が峰をトラバースしているトレースが一本着いている。雪崩の恐れはなさそうで、単独行のボーダー(Uさん)がやはり家の串まで行くとのことで相前後して上がって行った。頂上で大休止して昼食を取った。その後、テレマーク、ボードの3人ずれが上がってきた。下りも単独行のボーダーと相前後して荒砥沢を林道まで滑り降りた。その後シールを着けて林道を歩きスキー場まで戻った。
   金曜日の異常高温で表面の雪が解けた上に、土日が低温となったため殆ど全ルートが最中雪となっており、斜面は小雪崩の後の小さなデブリがかたくなっているのがいたるところにあった。。自分のスキー技術ではスキーの滑りを楽しむのは無理だった。パウダースノーを期待したのだが。それでも家の串を下りる所だけは最中雪となっておらず少し硬い雪であったが楽しめた。
   剣が峰の急斜面の前のトラバースは初めてしたが、14,5年前、雪崩遭難事故(2人連れで、後についていた人が雪崩に巻き込まれて亡くなった)に10分違いで遭遇して捜索を手伝った(あまり役に立た無かったが)ことを思い出した。2人とも私より年上の方だったが、助かった方も大変つらい思いをされたのでは思った。当時を思い出しながら歩いたが、あの時は運悪く非常に悪条件だったのだと思った。

    剣が峰、家の串、沖武尊                       家の串の頂上で
          



1月21日(水) 晴れ時々曇り、無風
日光白根山(群馬、栃木県境) 2578m
単独
登行高度:670m 滑降高度:670m
   
日光白根山は関東以北では(群馬県でも)最高峰になる。深田百名山としても有名で無雪期には多くの登山者でにぎわう。丸沼高原のロープウェーを利用すると日帰りで行ける。しかし、積雪は豊富にあるはずなのに山スキーでは行く人は少ないようである。白根山が山スキーではどのようであるか興味を持って出かけた。ルートは何年か前の秋に歩いた丸沼高原ロープウェー、白根山頂、五色沼、弥陀ヶ池を経て戻るルートをたどることにした。
   朝早く自宅を出て丸沼高原スキー場には7時40分に到着。8時30分始発のロープウェーに乗った。ゲレンデトップからシールをつけて歩き出すと、登山靴にアイゼンをつけピッケルを持った単独行の登山者が来た。この人と前後しながら登山道をたどった。七色平まではうっすらとトレースが見え雪は比較的しまっていて歩きやすかった。 七色平から先はトレースが無く雪が深くなってきた。この登山靴の人は膝から腰くらいの深さのラッセルで苦労されていた。自分の方はスキーで足首から膝下のラッセルである。ペースがぜんぜん違うのでお先にと言って先に進んだ。この方は果たして頂上まで達することが出来たのであろうか?濃い樹林帯の中は所々急で狭くきつい登りであった。ジグを切って上がろうとしたが思うようにいかない。やっとこの樹林帯を通過すると谷状の斜面に出て疎林となり歩きやすくなった。始めは深い雪であったがだんだん締まってきた。森林限界を超えた上部はクラストして硬くなっていたのでアイゼンをつけスキーを担いで12時50分に頂上に上がった。周囲の景色が素晴らしい。シールをはずして五色沼を目指して尾根を滑り出した。始めはクラストした斜面、ついでパックされた雪で所々波打っていて滑りにくい。中間部の疎林になっている所でやや重いがパウダーの斜面で少しだが滑りを楽しめた。下部の濃くなった樹林帯を下りて5色沼に到着。凍った沼を横切って反対側で休憩し遅い昼食を取った。その後シールを着けて弥陀ヶ池に向う反対側を上がったが、ルートを間違えて無駄な登りと遠回りをして時間と体力のロスをしてしまった。弥陀ヶ池から緩い登りの後、濃い樹林帯の急な斜面を滑り降りて七色平に行く分岐点に達した。ここから先は大勢の人のスノーシュの踏み後が残っていた。スキーを担いでこの踏み跡を歩いて七色平に戻った。さらにスキーをつけて踏み跡に沿って滑り出したが細かいアップダウンが多い。スキーを着けて少し滑ったりスキーをはずして少し歩いたりの繰り返しで時間がかかってしまった。ようやく日没直前の4時50分にスキー場のトップに到着してスキー場を滑り降りた。
   群馬県で一番標高が高い百名山の日光白根山の山スキーが出来たことには満足したが、途中は濃い樹林帯が多く、また下部は細かいアップダウンが多く山スキー向きの山でないことを実感した。


1月8日(木) 快晴、無風
稲包山(群馬、新潟県境) 1598m
単独
登行高度:830m 滑降高度:830m
   
山スキーMLで群馬の小林さんが群馬、新潟県境にある稲包山の山スキーを報告していた。稲包山という山は始めて聞いた。地図や、ガイドブック(群馬の山歩き130選)を見ると、赤沢スキー場の横から登山道があり赤沢峠を経ていくルート(無雪期の)が紹介されている。稲包山がどんな所だろうかと興味を持って好天気が期待された1月8日に出かけた。
   6時に自宅を出て官行には8時前に到着。始めは赤沢スキー場に向かい、駐車場で地図を見た。スキー場の横から稜線の上まで行く登山道をたどろうかと思ったが峠から稲包山までの距離が長くアップダウンも多そうである。小林さんの報告を見ると始めは林道を上がったとある。多分ムコタ沢に沿った林道であろう。そこで、もう一度下まで降りてスキー場入り口の広くなっている所の片隅に駐車した。準備して8時40分出発。多分小林さんのトレースだろうがトレースがあった。その上に新雪が5〜10cm位積もっていた。トレースを追って秋小屋沢橋に9時40分着。そのままトレースに従い登山道沿いに上がったが次第にトレースは薄くなってきた。トレースは尾根の方に上がっているのが見えた。自分はそのまま登山道沿いに進んだ。日差しが出てきて雪が緩んで表面が少し解けてきた。登山道はその先、沢沿いにかなりの急斜面を上がっているようである。雪は深くなってきたしこの急斜面をそのまま上がるのは難しいので右側の尾根を目指して林の中をジグを切りながら上がっていった。新雪がシールにまとわりついて数歩行ってはこの雪を落とすと言う繰り返しでこの登りのラッセルはきつかった。その後林間の尾根の上を進んだが、新雪がかなり積もったようで先行者のトレースは全く見えず、ラッセルは足首から脛位。シールには相変わらず新雪がまとわりついてきた。1番目の送電線の鉄塔の下に12時10分に着いた。軽い昼食をとり、シールに付いた雪をとりシール用のワックスを塗った。このお陰か、標高が高くなり雪が軽くなったためか、シールへの雪の付着は少なくなった。しかし、斜面はかなり急で新雪が深くなってきたのでラッセルは相変わらずきつかったがすこし疎林になってきた。やっとの思いで2番目の送電線に1時42分に到着。今日はここまでと思ったが、頂上は目の前に見える。もう少し行って見ようと歩き出した。疎林になっており、傾斜は緩くなってきた。また、雪が締まってきて歩きやすくなっている。そのまま稜線を上り詰め、2時20分頂上に着いた。天気快晴で風も無く周囲の景色が素晴らしい。シールをはずして2時40分に滑降。少し固めの雪で滑りやすくすぐに上の送電線。さらに藪や林が少しうるさいが、林間の軽いパウダースノーの滑りを楽しんで下の送電線の所に到着。この下の送電線から登山道までの下りは雪が重くなっているし、藪や林が濃くなっていて滑りを楽しむには程遠い。藪に足を取られて何回も転ぶし、キックターンや横滑りを交えて登山道まで降りた。登山道を滑り秋小屋沢橋に3時35分に到着。林道は除雪が入っていた。始めは路面に硬い雪が残っていてスキーを滑らせたが、そのうちスキーは無理となりスキーを担いで歩き4時5分に官行に戻った。
   このコース、下の送電線から登山道までの間がもう少し疎林で藪が少なければ、頂上からの眺望も素晴らしく良い山スキーコースなのだが、と思った

          
      2番目の鉄塔から見た稲包山               稲包山頂から見た新潟県側の山々