ラズベリー

   ラズベリーはヨーロッパ原産の木いちごの一種で非常に香りが良く、レストランのデザートでケーキについて出てくることがある。フランスではフランボアーズという名前で人気のある果物(ベリー)である。

   日本にあるものは殆ど輸入品のようである。欧米ではスーパーなどで生のラズベリーが売られているのを見るが、日本で生のラズベリーの実が売られているのは殆ど見たことが無い。先日、前橋市にある食品の品揃えが豊富なスーパーでアメリカ産の生のラズベリーが売られていたが、その高価なことにびっくりした。

  また、チリ産の冷凍品が売られているのを別のスーパーで見たことがあるがこちらは比較的安かった。また、輸入品のラズベリーのジャムも売られている。

   ラズベリーはブルーベリーと比べて摘み取りの手間がかかり、日持ちしないので商品として売るのが難しいのかもしれない。インターネットで調べると日本でも一部で栽培されており、ジャムやソースとして売られているが高価である。


   15年位前にラズベリーの苗木(インディアンサマーと言う品種)を通信販売で購入して新里の畑に植えた。ここの畑の土と気候に良くあったのかラズベリーが増えて、移植した物がさらに増えて2010年現在、おそらく2〜300本のラズベリーが植わっている。さらに、増えすぎたラズベリーを広沢の畑の山際に移植したがこちらも増えている。結構手入れが大変である。

   増えたラズベリーの苗木を新たに移植するスペースもなくなったので新しく出てくるものは抜いて捨てている。一部は友人におすそ分けしたが、枯れてしまったものもあるようで、ラズベリー栽培に良い所と良くない所があるようである。


  ラズベリーは5月に白い花が咲き、6月中旬から7月中旬にかけて赤い実をつける。この時期は殆ど一日おきにラズベリーの摘み取り作業をしてラズベリーソースを作るか、後日ラズベリーソースやジャムを作るために取った実を洗って冷凍保存している。ラズベリーは2期なりで10月から12月にかけても実がなる。

          ラズベリー(5月20日)                         ラズベリーの花(5月20日)
                 


           ラズベリー(6月23日)                        ラズベリーの実(6月23日)
                 

 
  ラズベリーは普通赤い実をつけるが、4、5年前に黄色い実をつけるラズベリーの苗木(ファールゴールドと言う品種)を購入して植えた。こちらも増えて黄色い実をつけている。赤い実をつける品種より実がなる時期が遅く7月上旬から下旬が収穫時期である。こちらは7月だけ実がなる。

          黄色のラズベリー(7月15日)                       黄色ラズベリーの実(7月15日)
                 
 
  今年はラズベリーの実をこれまでに全部で50kg以上収穫した。摘み取り作業は単純労働の繰り返しでだんだん嫌気がさしてくるが、ラズベリーソースのおいしさを考えるとつい頑張ってしまう。

  6月下旬から7月上旬にかけて友人のグループ、3組が次々と我が家を訪れてくれて、ラズベリーの摘み取り、ラズベリーソース作りをやってくれた。お陰さまでラズベリーの摘み取りとソース作りの一部を肩代わりして貰えた。

  7月10日過ぎの最近は雨が多いので摘み取りが出来ない。実は木についたまま腐って落ちている。実も少なくなりそろそろ収穫時期は終わりである。


秋のラズべりー
  
他のベリー類と異なり、ラズべりーは2季なりで、6月の他、10〜12月にも実をつける。この時期は6月より気温、湿度とも低いので実は少し長持ちする。しかし、6月に収穫して冷凍保存している実が大量にあるので、その場で摘んで食べるもの以外はすべてそのまま放置して落ちていくのに任せている。もったいない気もするが取っても置き場が無い。

   11月14日                         11月14日                          12月9日
      

 12月24日(最後のラズベリー)               12月24日
   


  先日(12月10日)、前橋市にあるアイスクリームを作っているお店に、摘んだ生のラズベリーを持って行ったが、生の取れたてのラズべりーは始めて見たと言っておられた。このお店ではフランスから輸入されたラズベリーピューレを使ってラズベリーのアイスクリームを作っておられる。生のラズベリーを使ってアイスクリームを作って見ると言っておられたがどうなるか楽しみである。


ラズベリーソース、ラズベリーアイスクリーム
  ラズベリーソースの作り方をいろいろ工夫した結果おいしい物が出来るようになった。手間がかかるのが難点だがおいしさには代えられない。これを友人、知人、親戚に送ったところ、皆さんに好評である。さらに、自作のラズベリーソースを用いたアイスクリームを専門のお店で作って貰ったところ非常においしいアイスクリームが出来た。

ラズベリーの香りの成分、ラズベリーケトン
  ラズベリーには独特の香りがある。この香りの成分はラズベリーケトンで、コーヒーのフルーティーでアロマな香りもラズベリーケトンと同一物質であるとのことである。また、ラズベリーケトンは脂肪の代謝を促進する作用があるのでダイエットに良いと言うがどうだろうか?

ラズベリーの赤い色素、アントシアニン
  ラズベリーのきれいな赤色はアントシアニンで目に良いと言うブルーベリーの色素と同一である。酸性ではきれいな赤色となる。そこでレモンを入れるとラズベリーソースもラズベリージャムも鮮やかな赤色となる。一方、重曹をかけたりしてしてアルカリ性にすると青くなる。リトマス試験紙と同じである。
  
  労働はきついが、ラズベリーの栽培、摘み取り、そのソース、ジャム作りを自分で行い、自分で味わうのは本当に贅沢なことだと思う。